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住宅ローンコラム お役立ちマネー講座

ユニークな商品続々!最新住宅ローン

2015年09月02日

住宅ローンを選ぶ際、多くの方が金利や期間などの条件で比較をするのではないでしょうか。しかし、それ以外にも検討してみたい特徴のある商品を提供している金融機関があるので、今回はそれらの中からいくつかご紹介したいと思います。

死亡・高度障害以外にも保障を備える商品

一般的に住宅ローンで物件を購入する際には、団体信用生命保険に加入します。団体信用生命保険とは住宅ローンの契約者が死亡したり、高度障害状態になったりした場合に、保険金でローンが完済される生命保険ですが、最近では、死亡や高度障害状態になったとき以外にも、8大疾病などの罹患すると重大と考えられる疾病についても、保障を備える特約が増えてきています。

リストラや倒産などの失業不安に対応する保障としては、ARUHI(旧SBIモーゲージ)の失業保障特約三ッ星くんという商品があります。自発的ではない条件を満たす失業1回あたり最長6ヶ月、通算36ヶ月分の返済額が保険金で支払われます。特約料は100万円あたり800円(100万円未満は切り上げ)で、仮に2410万円融資を受けた場合だと、年間2万円(2500万円÷100万円×800円)の支払で失業に備えることができます。

自然災害に対応する保障としては三井住友銀行が2パターンの特約を提供しています。1つ目は一定期間のローン返済相当額が免除される特約です。全壊で24回分、大規模半壊で12回分、半壊で6回分のローン返済相当額が免除されます。融資利率に年利0.1%を上乗せして特約料を支払います。2つ目は地震、噴火、津波で全壊した場合に住宅ローン残高の50%相当を免除される特約です。融資利率に年利0.5%を上乗せして特約料を支払います。災害に遭った際、新しい家との2重のローンで苦しむ可能性を軽減するのが目的です。

こうした特約をつけるかどうかは、追加で支払う費用と得られる保障内容を比較して、自分にとって有用かを検討して判断すればいいのですが、特約を検討することは、実際に加入する以外にもメリットがあります。特約のラインアップを知ることで、住宅購入後に起こりうる「不測の事態」を想定することができるのです。

もしもローン返済中に失業してしまったら、自然災害に遭ってしまったら、というような思いがけない状況を自分で想像するのはなかなか難しいものです。どんな特約が用意されているのかを調べて検討する中で、そういった事態に遭遇してしまう可能性に気づくことができれば、最終的に特約には加入しないとしても、その分貯蓄で備えておくなどの予防策を打っておくこともできるでしょう。

保険で返済が免除されるものとは違いますが、武蔵野銀行が今年(2015年)5月からスタートした「産休・育休特例」もユニークです。条件を満たせば産休・育休中であっても住宅ローンを借入れることができます。また返済中に産休や育休を取得する場合、子供一人あたり最長2年間、元金の返済タイミングを相談でき、月々の負担を一時的に軽減することもできます。産休や育休に伴い収入が減少する時期に家計をやりくりする選択肢が生まれますね。

効率的に返済していくのに有利な商品

返済を効率的に行うためのサービスも金融機関でさまざまです。元金を前倒して返済する「繰上返済」に手数料がかからない金融機関も多くなっています。繰上返済可能な最低金額・単位も含め確認して選びたいですね。

また住宅ローンを検討する際は、金利プランの選択も悩みが多いところです。固定金利の手堅さと、変動金利の利率の低さで揺れ動きますよね。そんな迷う気持ちに応えるため、固定金利と変動金利を組み合わせて借入ができる「金利ミックス型」の住宅ローン商品も存在します。

中でもソニー銀行の住宅ローンは、返済途中で割合を変更できるなどの柔軟性に特徴があります。当初はすべて変動金利で借入をしていたケースでも、返済の途中で一部だけ固定金利に変更することが可能です。最大3つまでの固定金利期間を設定できるため、変動金利とあわせると4種類の金利プランを組み合わせられることになります。1つの住宅ローンの中で組み合わせを変えられるため、事務手数料がかさまない点も魅力的です(設定変更の内容によっては手数料がかかります)。

例えば3000万円を変動金利で借りていたとしても、1000万円分は15年固定金利で、500万円分は10年固定金利で、500万円分は5年固定金利で、残りを変動金利で返済を継続するといった設定変更を後から行うことも可能です(期間や金額に一部条件があります)。返済をスタートしたときとは金利動向や、手持ち資金の状況が変わることもあるでしょう。変化に応じて返済スタイルを検討し直すことができます。

融資手続きを便利にする取り組みも始まっています。
通常、住宅ローンの融資実行は平日のみのため、会社員の場合は有給をとるなどして金融機関に出向かなければいけません。りそなホールディングスでは2015年度中に土日祝日にも融資の実行ができるようにしようとしています。サービスが開始されれば平日以外も住宅ローンの手続きができるようになり、利便性が向上します。住宅取得では手続きを大変に感じる声も多いため、負担軽減につながると嬉しいですね。

珍しい特典のある商品

住宅ローンを借りている人に対してはATM手数料を無料にしたり、振込手数料などに利用できるポイントを付与したりする金融機関もあります。返済以外の使い勝手もチェックしてみると、より自分に有利な金融機関と取引できるかもしれません。

イオン銀行のサービスは珍しく、住宅ローンの契約者は約5年間、イオンでのお買い物が毎日5%OFFになります。さらに電子マネーWAONのポイント優遇や、イオンゴールドカードの発行を受けることもできます。またイオンゴールドカードを持っていると、国内外の旅行への傷害保険は無料、大型のイオンモールなどにある「イオンラウンジ」を利用することもできます。「イオンラウンジ」では飲み物や、トップバリュの試供品を無料で楽しむことができます。住まいの近くに店舗があり、毎日お買い物に行く場合などでは楽しく活用することができそうですね。

三菱東京UFJ銀行では女性向けの特典として、出産前から産後6ヶ月以内に申し出をすると、1年間適用金利が年0.2%優遇される特典があります。その他にも家電、引越し、ホームセキュリティなどにおいて提携している店舗で特典が受けられるため、新生活の環境を整えるのに心強いです。

住宅ローンの検討では、まず無理なく返済を続けていけるかを慎重に検討することが重要です。それに併せて各金融機関の特色を知っておくと、より自分に合った住宅ローンを選ぶことができます。大変で面倒に感じがちな住宅ローンですが、珍しい特色などを見つけて楽しめると良いですね。




執筆者:風呂内亜矢(ふろうち あや)

ファイナンシャルプランナー
26歳・独身のとき、貯金80万円でマンションを衝動買いしたことをきっかけにお金の勉強と貯金を始める。現在は自宅を含め夫婦で4つの物件を保有し賃料収入を得ている。テレビ番組のレギュラー出演など、各種メディアにてお金に関する情報を精力的に発信している。1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士。

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