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住宅ローンコラム FP菱田雅生が伝授!住宅ローン、賢く利用するためのコツ

令和3年度(2021年度)税制改正関連情報「住宅ローン減税」と「すまい給付金」の延長・拡充

2021年02月10日

入居期限の2年延長も、契約期限があるので要注意

令和3年度(2021年度)税制改正大綱によると、住宅借入金等特別控除(一般には、「住宅ローン減税」や「住宅ローン控除」と呼ばれます)の制度について、延長と拡充が行われる予定のようです。

例年であれば、国会を通過して確定するのが3月ごろなので、現時点(2021年2月時点)では正式決定ではありませんが、ほぼ決まる内容だと思いますので、ポイントを整理しておきましょう。

そもそも住宅ローン減税とは、住宅ローンを組んでマイホーム(自分が住む住宅)を新築、購入、増改築した場合に受けられる「税額控除」の制度です。税額控除というのは、支払う税額から差し引くもの。つまり、その控除額の分だけ税金が安くなるということです。

控除額の計算方法は、「年末のローン残高(上限あり※)×1%」なので、年末のローン残高が2,000万円なら、控除額は20万円となります。支払っている所得税額から20万円が戻ってきます。手続きとしては確定申告が必要ですが、会社員の場合、2年目以降は年末調整で済むようになっています。

※認定長期優良住宅や認定低炭素住宅に該当する場合は5,000万円(価格の中に含まれる消費税が8%または10%でない場合は3,000万円)、それ以外の住宅の場合は4,000万円(価格の中に含まれる消費税が8%または10%の場合は2,000万円)が上限となります。

また、控除額が20万円でも、支払っている所得税額が15万円だった場合、引ききれない5万円の控除額を翌年度の住民税額から差し引くようになっています。つまり、翌年6月から支払う住民税が5万円安くなるということです。

住宅ローン減税が受けられる期間は、2011年以降、ずっと10年間でしたが、2019年10月から消費税が10%に上がるのに合わせて、建物部分に消費税10%が適用されてしまう人を対象に、10年間から13年間に3年の控除期間の延長が行われることになりました。

ただし、11年目から13年目までの控除額は、「年末ローン残高×1%」か、「税抜き住宅価格×2%÷3」のどちらか少ない金額となります。

「税抜き住宅価格×2%÷3」を11年目から13年目の3年間控除されるということは、消費税が8%から10%に上がった分(2%分)を3回に分けてキャッシュバックしてくれるようなイメージです。

消費税増税前後の駆け込み需要と、反動減をできる限り小さくしたいということで作られた拡充策でしたので、13年間の減税が受けられる適用期限は、2020年12月末までで終了することになっていました。しかし今回の令和3年度(2021年度)税制改正では、拡充策継続による景気対策効果への期待から、13年間の控除期間が適用される住宅ローン減税の要件が延長、拡充されることになりました。

入居の期限が、2020年12月末から2022年(令和4年)12月末まで2年間延長されます。

ただし、契約の期限が設定されている点には要注意です。新築の場合の契約期限は、2021年9月末まで、購入や増改築等の契約期限は、2021年11月末までとなっていますので、2021年2月現在で言えば、いまから半年強で契約期限が来てしまうことがわかります。

床面積40m2以上から住宅ローン減税が適用可能に

これまで、住宅ローン減税が受けられるマイホームの床面積の要件は、50m2以上となっていました。それが今回の改正で、40m2以上に拡大される予定です。都心のマンションでは床面積が50m2未満のものも多く、これまでは住宅ローン減税が受けられなかったわけですが、40m2以上であれば受けられるようになります。適用範囲の拡大といえる改正です。

しかし、それと同時に条件が付く予定です。床面積40m2以上50m2未満のマイホームで住宅ローン減税を受けようとする場合は、所得制限が厳しくなります。通常は、住宅ローン減税を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下(年収だと3,195万円以下)であればOKなのですが、床面積が40m2以上50m2未満の場合は、減税を受けようとする年の合計所得金額が1,000万円以下(年収だと1,195万円以下)でないと受けられないようになります。

また、この床面積要件の緩和措置は、13年間の減税が受けられる人、つまり、消費税率10%が適用される住宅を取得する人に限定されています。消費税率が8%だったり、住宅の売主が消費税の課税事業者でない個人だったりする場合は対象外です。

なお、住宅ローン減税の要件となっている床面積の広さ40m2以上という面積の測定方法は、壁の内側で測ることになっています。この方法で測定した面積のことを「内法(うちのり)面積」といいます。登記記録に載っている面積は内法面積です。

一方、物件の広告などに載っている面積の測定方法は、通常、壁の中心線で測ることになっています。この方法で測定した面積のことを「壁芯(へきしん)面積」といいます。

したがって、広告では40m2をギリギリ超えていても、登記記録上は40m2未満で住宅ローン減税が受けられないという可能性もありますので、契約前にきちんと確認しておくようにしましょう。

すまい給付金についても同様に延長・拡充

すまい給付金とは、消費税が5%から8%に引き上げられた2014年4月に導入されたものです。消費税の負担が増えたのに、もともとの所得税・住民税の負担が軽くて住宅ローン減税をフルには受けられないような所得の人を対象として、すまい給付金という給付金を受け取ることができるようにした制度です。

当初は、モデル世帯(夫は会社員、妻は専業主婦、15歳以下の子2人の世帯)で年収510万円以下の人が対象でしたが、消費税率が10%に上がったのを機に、モデル世帯年収775万円以下でも給付を受けることができるようになりました。

すまい給付金シミュレーションによると、モデル世帯で年収500万円だと給付金は40万円、年収700万円でも10万円の給付を受けることができます。

そして今回の税制改正を受けて、すまい給付金も住宅ローン減税と同様に、入居期限の延長(2022年12月末まで)と、床面積要件の緩和(40m2以上)が決まる予定です。契約期限があることや、床面積緩和に対する所得制限も住宅ローン減税と同様です。

なお、詳細については、国会を通過して税制改正が確定してから、国税庁や最寄りの税務署、すまい給付金事務局(国土交通省)にお問い合わせください。

執筆者:菱田雅生(ひしだまさお)

ファイナンシャル・プランナー(CFP、1級FP技能士)、1級DCプランナー、住宅ローンアドバイザー

1969年東京生まれ。早稲田大学法学部卒業後、山一證券に入社し支店営業を経験。山一證券自主廃業後、独立系FPに。以後20年以上にわたり、資産運用や住宅ローンを中心とした相談、執筆、講師業に従事。2000年以降の講演回数は4,000回を突破!(2020年2月現在)。近著には「お金を貯めていくときに大切なことがズバリわかる本」(すばる舎リンケージ)がある。

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本コラムは、執筆者の知識や経験に基づいた解説を中心に、分かりやすい情報を提供するよう努めております。掲載内容については執筆時点の税制や法律に基づいて記載しているもので、弊社が保証するものではございません。

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