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住宅ローンコラム 知っておきたい!住宅ローンテクニック

マイナス金利で史上最低金利をマーク!【フラット35】徹底研究

2016年06月08日

マイナス金利の影響で、全期間固定金利型の代表的な商品である【フラット35】も、2016年5月には史上最低金利をマークしました。今住宅ローンを検討している人の中には、有力候補に入れている人も少なくないでしょう。

さらに注目される【フラット35】について、その特徴や魅力、注意点などを整理しておきましょう。

【フラット35】ってどんなローン?

【フラット35】は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して作られた全期間固定金利型の住宅ローンです。

2016年5月には史上最低金利を更新しました。表1は6月時点の金利です。

省エネルギー性、耐震性などに優れた住宅を取得する場合は、一定期間の金利を0.3%引下げる【フラット35】Sも利用できるとあって、大いに注目を集めています。

【フラット35】の仕組みを少し説明しておくと、住宅金融支援機構が、提携している民間金融機関から【フラット35】の債権を買い取り、その債権を担保にして「債券」を発行し、それを投資家に買ってもらう形で、資金を調達しています。

少々複雑なしくみですが、これによって長期固定金利型の住宅ローンを提供しているのです。

多くの金融機関が【フラット35】を扱っていますが、金利も事務手数料も金融機関が自由に設定できるので、少しずつ異なります。利用者はその中から自分に合ったものを選び、金融機関へ申し込みをします。

なお、【フラット35】で借りられる額や返済期間は次の通りです。

<借入金額>
借入金額は100万円以上8,000万円以下で、実際の建設・購入代金等が上限です。表1にもあったように、借入金額が建設・購入代金の9割以下か9割超かで、金利が変わります。1割以上の自己資金を用意した人に有利な金利になっています

<返済期間>
返済期間は15年以上35年以内で、完済時の年齢は最高で80歳です(満60歳以上の場合は10年以上も可)。

利用するための条件は?

【フラット35】を申し込むには、次のような人の条件と物件の条件をクリアする必要があります。

<人の条件>
年齢が満70歳未満で(親子リレー返済を利用する人は満70歳以上でも申込めます)、日本国籍の人のほか、永住許可を受けている人なども利用できます。

利用するには、「総返済負担率」が表2の基準を満たしていることが条件です。総返済負担率とは、年収に対して【フラット35】を含むすべての借入れが占める割合のことをいいます。

借入れには、住宅ローンのほか、自動車ローンや教育ローン、カードローン、クレジットカードのキャッシング、分割払いやリボ払い代金なども含みます。総返済負担率は年収400万円未満か以上かで変わります。配偶者などの年収を合算することもできます。

<物件の条件>
対象となるのは、新築・中古住宅のうち、住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合している物件に限られます。床面積では、一戸建て住宅で70m2以上、マンションなどで30m2以上で、敷地面積の要件はありません。建設費または購入価格が1億円以下(消費税含む)であることも条件です。

<資金の使途>
資金の使途としては、本人や親族が住むための住宅の建設・購入資金が対象です。【フラット35(リフォーム一体型)】の場合は、中古住宅を購入してリフォーム工事を同時に行った場合は、その合計額が対象になります。そのほか、住宅ローンの借換えでも【フラット35】が利用できます。

【フラット35】のココがすごい!7つのポイント

ざっと【フラット35】の概要を見てきましたが、ここからは【フラット35】の魅力や特長について整理してみましょう。7つのポイントを挙げておきます。

1.金利も返済額もずっと変わらない
【フラット35】は最長35年間、借入時の金利が最終返済まで変わらない全期間固定金利型の住宅ローンです。

金利が上昇局面になった場合でも返済額は変わらず、そのため返済額も変わらないため、家計管理がしやすいという特徴があります。

2.保証料がかからない
多くの民間住宅ローンで保証料がかかります。借入時に一時金で支払う場合と、金利に上乗せして支払う場合があります。

一部に保証料がかからない住宅ローンもあり、【フラット35】もその1つです。

3.繰上返済は無料
最近は、繰上返済手数料が無料の住宅ローンも珍しくなくなってきましたが、窓口では有料、ネットで手続きをすれば無料というところもあります。

【フラット35】は、繰上返済の手数料がかかりません。ただし、【フラット35】の繰上返済ができる金額は通常は「100万円以上」ですが、住宅金融支援機構のネットサービス「住・My Note」を利用すれば「10万円以上」から可能です。

4.【フラット35】Sならさらに金利引下げ
【フラット35】をより有利にしているのが、耐震性や省エネ性などの基準を満たすと、一定期間の金利が引下げられる【フラット35】Sの存在です。

引下げ期間は建物の基準で異なり、当初10年0.3%引下げる「金利Aプラン」と当初5年0.3%引下げる「金利Bプラン」があります。

【フラット35】Sは、新築住宅の建設・購入や中古住宅の購入で利用できますが、借換えでは利用できません。

なお、平成29年3月31日までの申し込み分に適用される予定ですが、予算が決められているため、これに達する見込みとなった場合は前倒しで終了します。受付を終了するときは、約3週間前までに【フラット35】のサイトで告知されます。

5.勤続年数の条件が決められていない
民間の住宅ローンを借りる際には、前出の<人の条件>の中に、職業や勤務形態、勤務年数なども含まれています。「会社員・公務員なら勤続2年以上」「自営業者は営業年数3年以上」などと条件が示されています。

しかし、【フラット35】では、勤続年数何年以上という要件はありません。そのため、会社員で転職したばかりの人や脱サラしたばかりで確定申告が1期のみの人などでも申し込みやすいという特徴もあります。

6.団体信用生命保険に入れない人も申し込める
ほとんどの民間住宅ローンは、「団体信用生命保険(団信)に加入できること」という利用条件があります。そのため、持病などがあって団信に加入できない人は、多くの住宅ローンが利用できません。

しかし、【フラット35】では団信加入は任意のため、団信に入れない人でも利用できます。

ただし、団信に加入せずに大きなローンを抱えると、万一のときに遺族に借金を残すことになります。そのため、生命保険で万一のときの保障をカバーするなど、対策も取っておきたいものです。

7.中古住宅はリフォーム資金も含めての借入れが可能
【フラット35(リフォーム一体型)】であれば、中古住宅を購入してリフォーム工事を同時に行う場合には、その合計額の借入れが可能です。

リフォーム工事の内容に制限はありませんが、中古住宅購入額とリフォーム工事費の合計が1億円以下となる住宅が対象です。

もちろん、前出のように年収に応じた総返済額負担率をクリアしないといけませんが、その範囲であれば申し込むことができます。

ただし、【フラット35(リフォーム一体型)】を扱っている金融機関が限られるため、利用する人はあらかじめ扱いのある金融機関を確認しておく必要があります。

【フラット35】利用時はココに注意

続いて、【フラット35】を利用する際の注意点についても整理しておきましょう。4つ挙げておきます。

1.利用するには適合証明書が必要
【フラット35】を申し込むには、住宅金融支援機構が指定する基準を満たす建物でないといけません。建物の性能など基準を満たしているかどうかは、検査機関の検査を受け、適合していることを示す「適合証明書」を発行してもらう必要があります。

物件検査の手数料の目安としては、新築一戸建てで2万~3万円台、中古一戸建てで4万~6万円台です。

新築マンションのうち【フラット35】適合物件として販売されている場合は、「適合証明書」の手続きが簡素化され費用も安くて済みます。

また、中古マンションのうち「中古マンションらくらく【フラット35】」に登録されている物件であれば、所定の書類(「適合証明省略に関する申出書」)を金融機関に提出することにより、検査を省略ができます(【フラット35】Sを利用する場合は物件検査が必要)。

2.諸費用は借りられない
住宅を購入する際には、住宅ローン借入れの事務手数料や保証料、登記費用をはじめ、通常だと現金で負担すべき費用がかかり、民間の住宅ローンの中には、これらの分も借りることができる商品もあります。しかし【フラット35】では、前述のように建設・購入代金等が上限のため、諸費用分を上乗せしての借入れはできません。

3.金融機関によって金利や事務手数料が異なる
【フラット35】といっても、金融機関が自由に事務手数料を設定できます。表1の金利を見てもわかるように、同じ【フラット35】でもかなり幅があります。

中には非常に低い金利を提示している金融機関もありますが、そうした金融機関では事務手数料が「借入額の○%」などと設定され、事務手数料から利益を確保している場合もあります。

利用者からすれば、金利と事務手数料のトータルで有利かどうかを比較して選択することが大事です。

4.金利だけでの比較はNG!
住宅ローンを選ぶ際、金利の低さに目が行きがちですが、実際には、総返済額で比較をすることが大事です。

民間住宅ローンだと金利に含まれることがほとんどの団信コストですが、【フラット35】は別払いで借入残高に応じた特約料を毎年支払います。そのため、民間の全期間固定金利型と比較する際には、やはり総返済額で比較することが大事です。

以上、【フラット35】についての基礎知識を見てきました。

マイナス金利時代には全期間固定で、優遇もある【フラット35】は要注目です。こうした住宅ローンの知識を活用して、ご自身に合う住宅ローンを選んでみてください。

執筆者:豊田 真弓(とよだ まゆみ)

ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー
FPラウンジ ばっくすてーじ代表。経済誌・女性誌等のライターを経て94年よりFPとして独立。「家計の永続性」をテーマに、個人相談や講演・研修、雑誌や新聞、サイトへの寄稿、監修などを行う。「住宅ローン賢い人はこう借りる」(PHP研究所)、「50代家計見直し術」(実務教育出版)など著書多数。座右の銘は「今日も未来もハッピーに」。

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