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2021.05.06

Kantei eye 2020年 中古マンションのリセールバリュー【首都圏】

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2020年にリセールバリューが最も高かった駅は「代官山」の164.3%
対象412駅のうち100%以上は214駅、資産価値が3割を超えて目減りした駅は10駅

首都圏平均は101.9%で前年から7.6ポイント上昇

2020年における首都圏の平均リセールバリュー(以下「RV」)は101.9%で、前年から+7.6ポイントと大きく上昇した。この要因は下のグラフの通り、新築に比して中古平均坪単価(築10年)が大きく上昇したためである。2020年はコロナ禍の影響で新規供給戸数が大幅に減少したものの、旺盛な住宅需要が中古市場に流れ込む状況となった。その結果、中古マンション価格が大きく上昇し、築10年時の資産価値は新築時を上回る水準となった。

本調査の対象になった412駅の内訳を見ると、RV100%以上を示す青色は214駅(シェア51.9%)で最多、次いで高い維持率を示す緑色は105駅(同25.5%)、橙色は67駅(同16.3%)、赤色は16駅(同3.9%)、桃色は10駅(同2.4%)となっている。青色と緑色の合計シェアは77.4%にも及ぶことから、首都圏においては高いRVを示す駅が大部分を占めていることがわかる。

続いて下の路線図で分布の傾向を見ると、青色や緑色の駅はJR山手線の内側やその周辺に集中しているのに対し、低いRVを示す赤色や桃色は都下や郊外エリアを中心に分布する様子が確認できる。このことから、首都圏ではコロナ禍においても都心部や通勤アクセスに優れた都心近郊のニーズが引き続き高い傾向にあると言える。

上位駅のほとんどを23区の駅が占めるJR山手線の内側や城南エリアの駅が多数

2020年に首都圏で最もRVが高かった駅は東急東横線「代官山」の164.3%となった。築10年時の中古流通価格は新築分譲時に比べて6割以上も値上がりした計算になる。新築時の分譲坪単価は平均420.7万円と立地相応に高額であったが、2013年に東急東横線が東京メトロ副都心線と相互直通運転を開始したことや、渋谷エリアで進行中の大規模再開発によって代官山エリアの利便性が大きく向上し、資産価値を大幅に上昇させる結果となった。隣駅の「中目黒」(16位)についても同様の要因で高いRVを示したとみられる。

この他のランキング上位駅について見てみると、そのほとんどがJR山手線の内側や城南エリアに集中していることが確認できる。東京23区以外の駅では3位にJR根岸線「桜木町」がランクインするのみである。

2020年の首都圏においては"職住近接"トレンドが依然として続いており、例年通り都心部や都心近郊に位置する駅が高く評価され、資産価値が大きく上昇する結果となった。コロナ禍の影響でテレワークが普及し、郊外ニーズが増加する動きなども一部で見られたものの、上位30駅にランクインするほど資産価値を上昇させた駅は表れなかった。

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提供:東京カンテイ
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