山手線沿線で、地下鉄も使える目白エリア

進学のために上京して以来、大学がある多摩エリア周辺や三鷹市に住み、その後結婚を機に目白エリアへ移って、もう10年以上になります。目白エリアは池袋や高田馬場にも歩いて行けるし、山手線沿線でなおかつ副都心線雑司が谷駅も利用できます。バス路線も多いですね。

高級住宅街の顔もあるけれど、実は庶民派の顔も

夫の実家が目白にあるのですが、夫が小学生の頃の目白には、大きなお屋敷もまだたくさん残っていたそうです。私が越してきた10年前でも、通りを一本入るとまだ結構なお屋敷がありました。

その後どんどんマンションも増えましたが、皇室と所縁があり、学習院大学や徳川家のお屋敷も残る地域ということで、どこか上品な雰囲気は今でも感じられます。いわば、落ち着いた大人の街ですね。夫にも「昔から穏やかな街だった」と聞いています。

再開発でかっこいい店が増えた目白駅前も雰囲気が良く、一方ですぐそばには『志むら』のような老舗の和菓子屋さんもあります。『志むら』はかき氷が有名ですが、ほかにも「九十九餅（つくももち）」などの和菓子もおいしいです。

さらに少し落合（新宿区）の方に行けば、身近な雰囲気のスーパーもあって、地元のおじいちゃんおばあちゃんが昔ながらの八百屋に集まっていたりします。ちょっと高級な店も、庶民派の店も選べるところがいいですね。選べるといえば、クリニックが多いのも便利です。『聖母病院』のような大きな総合病院もありますから、いざという時も安心ですね。

10年以上住む間に、お気に入りの場所がいくつも

三鷹で暮らしていた時は、玉川上水や『井の頭恩賜公園』が近くて、緑が身近でした。それだけに、より都心の目白に移ると決まった時は「それほど緑はないかも」と思っていたのですが、同じように緑が身近に感じられるんです。大学も多いし、公園や庭園も多くあります。個人宅にも立派な庭木が残っていたりします。

特に新宿区の『おとめ山公園』は、数年前に面積が拡張されました。新宿ほどの都心でこの時代に公園が以前よりも広くなるなんて、ちょっと驚きますよね。

雑司ヶ谷を代表するスポットでもある『鬼子母神』は、境内の駄菓子屋や、ハンドメイド作品がたくさん集まるイベント「手創り市」も楽しいです。今や唯一の都電『東京さくらトラム』が走るのどかな光景も好きですね。都電に乗ってのんびり巣鴨へ出かけるのもおすすめですよ。

ここは豊島区・新宿区・文京区を楽しめる街

目白エリアは、目白駅前がすでに豊島区と新宿区にまたがっていますし、目白通り沿いにある『ホテル椿山荘東京』の辺りは文京区なんです。なので緑が多くて静かな感じ、下町っぽい庶民的な感じ、といろんな顔があるのかもしれないです。言ってみれば、全部楽しめるエリアですね。

今後も、池袋や新宿に近いにも関わらず、穏やかな空気が流れる目白・雑司ヶ谷の良さを残しつつ、さまざまなテイストの店などが増えてくれるといいなと思っています。

実は今、世田谷区に自宅を建てているところで、まもなくそちらへ移る予定です。ただ、目白には夫の実家もあるので、あまり「目白を離れる」という意識はないです。なにより好きな街なので、これからも行ったり来たりして楽しみたいです。

PROFILE

津田 蘭子さん 40代。熊本県出身。イラストレーターとして雑誌、書籍、広告、webなどのイラストを多数手掛けつつ、年間100着以上の服を制作。服飾の著書も多い「家庭科3だったけどワードローブ100％手作り」の人。

武田 信彦さん 40代。ドイツ・デュッセルドルフ市出身。安全インストラクターとして全国で講師を務めるほか、メディア取材や中央省庁への助言など市民防犯のパイオニアとして活躍中。目白の魅力を語ると止まらない「地元愛がアツい」人。

家族構成：夫婦＋猫3匹　居住年数：13年