下町のような気軽な雰囲気のある街

銀座に住み始めて第一に思ったことは、想像していたよりも空気がきれいだということでした。それまで銀座は都会の中の都会で、ビルが林立する繁華街の真っただ中というようなイメージを持っていました。ですが実際に住んでみると近くに公園などの緑があったり、意外と空が広く見える場所があったりして、快適に過ごせていると感じます。

また、「案外、気構えて歩くような街ではない」ということも感じました。銀座と聞くと、きれいな洒落た服装で高級品を買いに行くところというイメージがあったのですが、実際には町内会ごとに夏祭りが開かれていたり、ローカルな食料品店があったりと、意外と下町のような雰囲気もあるのです。

住み始めたころはきちんとした格好でかしこまって街を歩いていたのですが、そのことがだんだんと分かってきてからは、もっとラフな格好でも歩ける気軽な街になりました。

子育てをきっかけに街の印象が変わった

子どもが誕生して親子学級などに参加するようになってから、自分たちと同じような子育て世帯と関わることが増え、街の印象も変わってきました。

中央区では子育て支援も充実しており、さまざまな支援を受けられます。子育てに関する相談などができる子育て交流サロン『あかちゃん天国』をはじめ、図書館、プラネタリウムなど、子どもと一緒に利用できる施設も充実しています。また、24時間対応の救急病院や小児科なども点在しており、いざという時も安心できます。

息子より1歳上のお子さんがいるママが子育てサークルを立ち上げてくれたことを知り、私たちも参加するようになりました。もちろん初めは緊張しましたが、「どんなことでも知りたい」と子育て情報を必要としていた時期に同じ悩みを持つ方と交流でき、とても助かりました。

区の運営する親子学級やサークルで交流を重ねることで子育ての不安が和らぎ、また地域の情報やおすすめの施設なども知ることができ、どんどん生活が快適になり居心地の良い“我が街”となっていきました。

薄暗く人通りの少ない道はほとんどなく、治安の良さも実感できます。子どもの登下校時には警察の方が見回りしてくれていたりと、息子が1人で出かけるときもそこまで不安を感じることはありません。

買い物やピクニック、博物館など、子どもと一緒に楽しめる街

犬と暮らしていたころは、銀座の歩行者天国の辺りで散歩を楽しんでいました。最近は築地方面にある『築地場外市場』で食材を購入して『築地川公園デイキャンプ場』でBBQを楽しんだり、ブランドショップが入っているビルの屋上にあるカフェで優雅なひとときを過ごしたりしています。

隅田川沿いを散歩して、カフェでモーニングを食べて美術鑑賞したり、夕焼けを見ながらディナーをしたりするのも良さそうです。デパートの地下で惣菜や弁当を買って『日比谷公園』や『隅田川テラス』などでピクニックをするという楽しみ方もできます。警視庁の活動や歴史などを学べる『ポリスミュージアム』もあり、子どもが小さいころは遊びに行っていました。

社会課題の解決につながる最新技術を、親子で学べる体験展示施設『METoA Ginza』や、時計の博物館『セイコーミュージアム 銀座』など、銀座周辺だけでも子どもと一緒に楽しめるところがあります。各地のアンテナショップも点在していますから、銀座エリアで旅行気分を楽しむこともできそうです。

歴史的なものと新しいものが混ざり合う街で暮らし続ける

銀座は歴史的なものと新しいものの両方を取り入れながら発展している街だと思います。だからこそ都会らしさも下町らしさも感じられるのではないでしょうか。普段の生活に必要なものから娯楽的なものまで徒歩圏内にほぼ揃っていて、遠出をしなくても充実した日々が過ごせます。

そんなこの街が大好きで、これからもずっとこの街に住んでいたいと思います。将来的にアトリエを建てて活動したり、公園の近くに駄菓子屋を開きたいという夢があるのですが、いろいろなものが揃っているこの街なら実現できるかもしれないと感じています。

PROFILE

石田　峰男さん　長野県出身。50代。会社員。
テコンドー師範資格を保持しており、会社員として働きながら子どもたちにテコンドーを教えている人。

石田　えりさん　東京都出身。50代。アーティスト。
創作活動を行っているアーティストで、並行して近隣の子どもたちにアートを教えている。アート駄菓子屋を開くことが夢な人。

家族構成：夫婦＋子ども1人　居住年数：19年