六本木に住む前はシェアハウスの管理人

親が転勤族だったので、子どもの頃からあちこちの街に住んできて、地元と言える地元はない感じかもしれません。三鷹、市ヶ谷、東中野、阿佐ヶ谷、結婚後も西荻窪、国分寺と、中央線沿線を転々としていたのですが、六本木にある会社と縁ができて、せっかくなので六本木の近くに住もうということになったんです。

派手なイメージだけれど、意外に他の街と変わらない

妻と知り合ったのは西麻布の職場でしたから、2人とも住む前から六本木にはよく来ていました。ただ、いざ自分たちが住んでみると「意外に他の街と変わらない生活ができるんだな」と住む前と街の印象が変わりました。

同じマンションのおばあちゃんが声をかけてくれたり、コンビニとかでも接客の距離感が近かったりして、住民は都心だからといって派手・ドライという感じではないです。妻も「六本木で遊ぶ人と、六本木で暮らす人は生活時間帯が違うからかも」と言っています。

ただ以前、街中で道に迷っているおばさま方を、探しているお店まで連れて行ってあげたことがあるんです。そうしたら「一緒に飲もうよ」なんて誘ってくれて。そんな気さくな感じなのに、数万円もするような食事やお酒を普通に振る舞ってくれるんですよ（笑）。同じ距離感の近さでも、こういうことが起こるのは下町とは違う六本木らしいところだと思います。

港区は子育て世代や子どもを持ちたい人に優しい

土地柄もあって、海外からいらした方もたくさん住んでいます。うちの子はプリスクールではない公立の保育園に通っているのですが、初めて覚えたあいさつが「Hello」でした（笑）。

保育園の設備もすごくきれいですし、先生たちも熱心で、「こういう方針で見守っていきます」といったことをきちんと伝えてくれます。港区の教育にかける手厚さが垣間見えて、今後子どもが学校へ進むにあたっても、安心できます。

「港区特定不妊治療費助成制度」や、出産費用の助成の手厚さなど、子育ての前の段階から力を入れてくれているのも良いですね。実際、こうした制度があるからと移り住んできた知人もいます。

大きい病院のイメージが強いエリアですが、街のクリニックも先生同士が連携しているので、頼もしいです。子どもの病気で耳鼻科へかかった時も「これは小児科の先生にも聞いてみないと」と、すぐ近くの小児科へ連絡を取ってくれました。おかげで早い段階から、実は入院の必要な病気だったとわかって助かったことがありました。

住む前から、住んでいる今も六本木が好き

住む前から、六本木に住む人はポジティブな人が多くて、視野や視座に学びがあると感じていました。街が刺激的という上辺のイメージではなく「そこにいる人からの刺激」がありそうだと思って、移り住んできたんです。

「いま」がいつも良く、常に変わっているのが六本木の良いところだと思っています。そういう意味では、今のまま変わり続けていてほしいですね。

PROFILE

粕川 裕之さん 40代。THETIME合同会社代表／プロデューサー／フロントエンジニア／Webディレクター。
自社サービス「connec（コネック）」や「nuu.uno（ヌーノ）」の運営とベンチャー企業のフロントエンドを受託開発。敏腕経営者にして「最近ハマっているのは『家事ハック』」という、気さくな雰囲気で人を引き寄せる人。


粕川 佳代さん 40代。デザイナー。
育休明けの時短勤務から一転、スタートアップ企業のインハウスデザイナーとして忙しく過ごしながらも、毎日充実している人。

家族構成：夫婦+子ども1人　居住年数：6年