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防犯・防災

子どもの命を守る!子育て世代の防災対策

子どもと安心して暮らすために考えておくべき防災対策とは?ママライターが、防犯・防災の専門家、セコム株式会社の広報・寺本さんにお話を聞きました!

災害時に困らない!本当に必要な「備え」とは?

いざという時にあると便利なものは数多くありますが、すべてを揃えることは大変です。防災・防犯の専門家であるセコム株式会社の寺本さんに、本当に必要な「備え」について伺いました。

防災リュックの中に食糧はそれほど必要ない?!

災害時に持ち出すための防災リュック、万全に準備をしている方はどれくらいいるでしょうか。わが家では、熊本地震が起きた時に、子どもが生まれて初めて自治体から届いたチェックシートに従い、防災リュックの中身を見直しました。

<チェックシートに記載があったもの(一部抜粋)>
・2~3日分の非常食(当時1歳だった息子が食べられるもの)
・500mlペットボトルの水6本(1人2本×3日分)
・おむつ、おしりふき
・子どもの着替え一式
・ブランケット
・おもちゃ
・母子手帳と保険証、お薬手帳のコピー etc

このようにリストのものを揃えていくと、到底、わが家の容量16Lのリュックには収まりません。"必要最低限"だと判断したものを厳選してやっと詰め込みましたが、ずしりと重く、私がリュックを背負い、子どもを抱きかかえて避難所まで行くことは、とても困難だと思いました。

この話を寺本さんに伝えると、「防災リュックには、実はそんなに食糧を入れておく必要はないんですよ」とのこと。では、防災リュックに必要なものは、一体どんなものなのでしょう?

家庭のライフスタイルに合ったアイテムを用意しよう

「めがね、薬、生理用品など、人に応じて要・不要が異なるアイテムを入れておくことが大切です」と寺本さん。水や食糧といった生命に関わるものは、救援物資として支給されるので、救援物資が届くまでの3日分程度を自宅に備えておけば充分で、本当に用意すべきなのは、被災時になかなか手に入れることのできない"個人に応じたアイテム"なのだそうです。

実際に被災したママたちの声をインターネットで見てみると、「子どもの靴がなく、外に出るときはずっと抱っこだった」「粉ミルクを作るためのお湯がなくて苦労した」という声が上がっていました。家族の一日の生活を振り返り、災害時に入手困難であることが予想されるものを意識し、準備しておく必要がありそうです。

また、セコムが実際に被災した方々にアンケートを実施したところ、「温かいものが食べたかった」という声が多く寄せられたそうです。余震やガス漏れの不安がある中で、火を使った調理は難しかったことが伺えます。

「火を使わずに温かい食事をとることはできないかと思い、開発したのが発熱剤です。食事だけでなく、哺乳びんやタオルなどを温めることができるので、小さい子どもを持つ家庭には特におすすめです」と寺本さん。発熱剤を加熱袋の底に置き、水を注いでチャックを閉めれば、15~20分で中に入れたものが温まるのだそうです。

発熱剤3つが入ったセコムの「ほかほか非常食セット」

地震はいつ起こるかわかりません。もし真冬に地震に遭ってしまったらと考えると、ぜひ備えておきたいアイテムです。

非常食を食べてみることも、防災対策のひとつ

避難所暮らしなど、不便な生活を余儀なくされる災害時には、体力的にも精神的にも大きな苦痛を強いられます。「せめて食事だけでも、日頃から慣れ親しんだものが食べられたらホッとすると思いませんか?普段から非常食も試しておくといいんですよ」という寺本さんのアドバイスに従い、わが家でも災害用にと購入していた水を注ぐだけで食べられるアルファ米を試してみることにしました。

ある日の夕飯時に「より災害時に近い状態で試してみよう」と思い、水を注ごうとしましたが、パッケージ裏の「作り方」を見てお湯に変更。水だと注いで1時間待たなければなりませんでした。お湯だと15分で完成です。それでもお腹が空いてグズる子どもを少し待たせることになってしまいました。

「1時間かかる」ということをあらかじめ知っていれば、子どものお腹が空く時間に合わせて用意することができます。防災アイテムも買って安心するのではなく、いざという時に備えて使えるようにしておくことの大切さを知る良いきっかけになりました。

おわりに:「家族の防災デー」を作ろう!

防災リュックの中や自宅の備蓄品を見直すと、子どもの成長に応じて必要なものが変わっていることや、賞味期限や使用期限が切れているものがあることに気が付きます。

また、「非常食を食べる」、「防災アイテムを実際に使う」などしてみると、家族の間に防災に関する会話が生まれます。わが家では、家族で非常食を食べたことで、リビングにある固定されていない家具・家電への対策を強化するきっかけになりました。

現在、毎月25日を「家族の防災デー」と定め、防災リュックや備蓄品を見直したり、非常食を試してみることにしています。こうした平常時の積み重ねで、いざという時の防災力を高めようと思っています。

取材協力:セコム株式会社
・子どもの安全ブログ http://www.secom.co.jp/kodomo/
・女性のためのあんしんライフnavi http://www.secom.co.jp/anshinnavi/

はしもとゆふこ (はしもとゆふこ)

女性向けの雑誌やWEBサイトで編集の経験を積んだ後、出産を機にフリーランスに。「キャリア」「子育て」を主なテーマに、エディター・ライターとして活動。「2枚目の名刺WEBマガジン」副編集長も務める。

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