子育てファミリーのための
「お金」のレッスン
学校では教えてくれない「お金の基本」や、毎日忙しい子育て世代にこそ知ってほしい「お金の使い道」をレクチャーします!
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子育てファミリーのための
「お金」のレッスン
学校では教えてくれない「お金の基本」や、毎日忙しい子育て世代にこそ知ってほしい「お金の使い道」をレクチャーします!
2016.02.09vol.013
こんにちは、ファイナンシャルプランナーの八木陽子です。
2年目に入るこの連載では、「子どもに伝えるお金の話」なども織り交ぜて、子育て中のママにさらに役に立つ情報をお伝えしていきたいと思います!
「子どもにお金の話なんて...」と敬遠しているママやパパ、いませんか?
でも、子どもたちの環境は、私たちが子どもの頃からずいぶんと変化してきています。 下記の図を見てください。
子どもたちの携帯電話の所有率です。
平成25年青少年のインターネット利用環境実態調査よると、小学生で「家族と一緒の使用」を含めた所有率は36.6%、中学生では過半数を超え、高校生では97%以上です。
つまり、子どもたち自身が、自分の携帯電話を使ってメールをしたり、ゲームをダウンロードしたりする機会は近年増えています。
【子どもたちの携帯電話の所有状況】
この流れは、幼い子どもたちにも影響しています。
ベネッセ教育総合研究所の「乳幼児の親子のメディア活用調査報告書」(2013年)によると、「スマートフォン」を持っているご家庭において、乳幼児が1週間にスマホに接する頻度は、「ほとんど毎日」から「ごくたまに」を合わせると、0歳後半 11.2%、1歳 36.3%、2歳 47.6%、3歳 52.2%、4歳50.1%、5歳 46.8%、6歳 46.8%という結果に!
つまり、現在、2歳以降では、4割以上のお子さんがスマホを使用する生活をしています。
ネット・スマホ・ゲームは、小さい子どもたちの生活まで普及しています。ただその結果、子どもが勝手に有料アプリ等をダウンロードして、請求が来るといったお金のトラブルが、今、問題となっています。
パパやママがポチっと買い物をする姿を見て、小さい子どもたちがすぐ覚えて真似してしまうこともあります。
子ども用にアプリをダウンロードするなど、子どもたちの前でネット決済をする際はお金について話す機会としませんか?
「ポチっとすると何かがなくなるものがあるよ?」
「そう、お金ね。○○ちゃんもお買い物で100円使ったことあるでしょう? お金はね、パパとママが一生懸命お仕事しているからあるんだよ」
お金の教育とは、日常の会話から始まります。お金が現金でしか存在しなかった時代は、買い物をするとお金が減っていくのが目に見えました。
でも現在は、お金がデータに代わりネット決済が増えています。
お金の「基本的な役割」や「大切さ」を子どもに伝えていくためには、まずは家庭の中で、お金の会話を増やしましょう。
また、ネット決済のみならず、電子マネーの普及も子どもたちに取り巻く環境に影響しています。
電子マネーとはJR東日本の「Suica(スイカ)」やJR西日本の「ICOCA(イコカ)」、首都圏で発行されている「PASMO(パスモ)」などのカード。これら電子マネーの発行数は6年で倍以上と言われています。
私は、都内の小学校で行う講演会で「子どものお金教育」といったテーマでお話する機会が多いのですが、その際に「お子さんにすでに電子マネーを持たせているお母様は?」と聞くと、たいてい7~8割のママたちの手が一斉にあがります。
現金のおこづかいを渡すよりもずっと早い時期に、電子マネーを渡しているご家庭も!
電子マネーは利便性が高いですが、やはり現金と同じ大切なお金です。
子どもに渡すときは、ご家庭でルールを作りましょう。
親は、塾や習いの事の交通費のつもりで持たせていても、電子マネーはコンビニやスーパー等、多くのところで使えます。
子どもにとっては、レジの端末に「ピッ」とタッチするだけで、いつでも好きなときにジュースやお菓子が買える「魔法のカード」のよう。
中学生ぐらいになると、電子マネーで友達にものをおごり、学校で問題化したというケースもあります。
子どもに電子マネーを持たせるときは下記の5つのルールを意識しましょう。
ここでも重要なのは、「お金は働いて手に入るもの。ふって沸いてくるものではない。」という話もすることです。
小さい頃から子どもにお金のことを教えることは、ますます重要になってきているのでしょう。