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2023.10.31

Kantei eye 各種要件で選定したプレミアム住戸の特徴

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全国でプレミアム住戸に該当するのは僅か446戸、シェアは0.02%
間取りタイプ別シェアは「ワンフロア」「メゾネット」が10%超、物件の最高階数で違いも

データで見るプレミアム住戸の希少性

今回対象とした分譲マンション(48,559物件)のうち、広い専有面積としての代表的な区切りである「100m2以上の住戸」を有する物件のシェアは全国で20.68%、エリア別で見ても軒並み10%台~20%台を占めるなど思いのほか多い。

これは、開発用地が廉価な都市圏の郊外エリアや地方圏などで主に供給されている100m2以上の住戸を多く有する物件(例えば板状の大規模物件)も含んでいるためであり、"他とは明らかに異なる広い専有面積の住戸"を有する物件の選定にはさらなる要件を設定する必要がある。

そこで、今回の分析では上記の条件に沿うような要件として、「面積倍率」と「所在位置」をそれぞれ設定した上で各物件におけるプレミアム住戸の選定を行った。

「面積倍率」は当該住戸の専有面積が物件平均に比べてどの程度突出しているのかを表している。専有面積が100m2以上でこの要件を満たす住戸を有する物件のシェアは全国で0.63%、エリア別で見ても大半が1%を下回るなど、かなり数が限定されてくる。

また、「所在位置」は当該住戸が物件のどこに位置しているのかを表しているわけだが、分析結果に基づいて前述した2つの要件を満たす住戸の大半で共通している点を3つ目の要件とした。

つまり、垂直方向に関しては最上階もしくはその下階に位置していること、水平方向に関しては角部屋に位置していることである。この要件も満たす住戸を有する物件のシェアはさらに縮小し、全国で0.58%となっている。

なお、プレミアム住戸自体の数は全ての対象住戸のうち僅か446戸でシェアに至っては0.02%、いずれのエリアも総じて0.05%を下回るなど当該住戸を有する物件のものに比べてさらに高い希少性を示していることがわかる。

プレミアム住戸の間取りタイプとその内訳

プレミアム住戸の間取りタイプを「ワンフロア」(同一階に当該住戸以外が配されていないタイプ)、「メゾネット」(主に2階層分の居住スペースを有するタイプ)、「ハイブリッド」(ワンフロアとメゾネットの特徴を併せ持ったタイプ)、「ノーマル」(それ以外)の4つに分類すると、「ワンフロア」の割合は全国で11.2%、「メゾネット」は11.7%と、そのシェア自体は大差ない水準で並んでいるが、物件の最高階数による傾向には明らかな違いが認められる。

「ワンフロア」に関しては20階~29階では8.8%、30階以上に至っては皆無であるなど、タワーマンションで明確に数が少なくなる傾向を示している。

全般的に、20階以上のタワーマンションは低層~中層物件に比べて戸数規模が大きく、それに伴って建物面積や各階層の床面積も比較的広くなりやすい。

また、階数を増すほど販売価格の坪単価は高めに設定される傾向となっていることから、「最上階」という同じ所在位置であってもタワーマンションの方が物件平均の坪単価を大きく上回ってしまうことは想像に難くない。

今回得られた結果はこのような住戸を企画すること自体が販売戦略上、非現実的であることを示しているものと考えられる。

「メゾネット」に関しては30階以上でも12.0%と平均をやや上回るシェアを占めている。タワーマンションにおける「メゾネット」の多くは住戸部分の下階に玄関があり、当該物件の最上階に上階を配している。

また、最上階においては全ての角部屋が必ずしも「メゾネット」になっているわけではなく、一部は広い専有面積を有する「ノーマル」も配置することで、購入希望者が多様な間取りタイプのプレミアム住戸を選択できるように工夫されている物件も散見されている。

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提供:東京カンテイ
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