まだお子さまが小さいファミリー編
2005年07月29日
「頭金はどのくらい用意すればいいの?」「住宅ローンはどれを選べばいいの?」住宅を購入するときには、たくさんの疑問が浮かびますね。でも、答えは一つではありません。それぞれのご家庭の家計状況や、今後のライフプランによって人それぞれです。
そこで、資金計画を立てる上で、どのようなことに注意していくべきなのか、ライフプラン別にご紹介していきたいと思います。ご自分のケースにピッタリ当てはまるというわけにはいかないかもしれませんが、資金計画のヒントにしてくださいね。
今回は、次のようなご家族の資金計画のポイントを見ていきましょう。
返済できる金額を考えるポイント
毎月の賃料が8万円、住宅購入のために3万円を積み立てしている吉田さん。住宅購入後はこの11万円を返済に充てられる、と考えていました。しかし、住宅購入後の家計支出は購入前とは異なってきます。次の2点を十分に考慮してください。
1.住宅を購入したことによる支出の増加
マンションを購入した場合、毎月管理費と修繕積立金が加わります。その他、駐輪上代や管理組合費がかかるということもあります。車を所有していれば駐車場代も必要。これは現在の駐車場代と比較してみてください。
また、賃貸の時よりも、広い部屋になり、その分光熱費がアップする傾向にあります。それから、忘れてはならないのが固定資産税・都市計画税の支払いです。吉田さんはこれをボーナス分から充てることにしましたが、ボーナスがない、少ない、という場合には毎月の支出に加えておくべきでしょう。
また、賃貸の時よりも、広い部屋になり、その分光熱費がアップする傾向にあります。それから、忘れてはならないのが固定資産税・都市計画税の支払いです。吉田さんはこれをボーナス分から充てることにしましたが、ボーナスがない、少ない、という場合には毎月の支出に加えておくべきでしょう。
2.家族の今後のライフプランによる支出の増加
吉田さんの長女は3歳。ということは、翌年または翌々年から幼稚園に通う年齢になるので、その分の支出も見込んでおかなくてはなりません。このように、将来的な支出の増加が確実な場合には、返済額には十分気をつけましょう。
吉田さんの場合、管理費と修繕積立金で毎月2万円、光熱費アップ分が5千円、お子さまが幼稚園に通うようになると、さらに毎月3万円の支出が増えると考えました。
そうすると、ローン返済に充てられる金額は5万5千円。かなり少なくなってしまいますね。
そうすると、ローン返済に充てられる金額は5万5千円。かなり少なくなってしまいますね。
返済に充てる金額を増やすために今から家計の見直しを
吉田さんの場合、通信費やレジャー費を節約できないか検討できそうですね。ただし、レジャー費などの節約によって、家族のライフスタイルが崩れないかなどは実際に行ってみないとわかりません。そのためにも、今から住宅購入後の家計を想定して、支出の見直しを行っておきましょう。「住宅を購入したら切り詰めれば・・・」と考えるのはとても危険ですよ。
そして、効果抜群なのが生命保険の見直しです。保障額は適正かどうか、もっと効率的な保険はないか、貯蓄性のものにこだわりすぎていないか、等の見直しを行ってみましょう。
そして、効果抜群なのが生命保険の見直しです。保障額は適正かどうか、もっと効率的な保険はないか、貯蓄性のものにこだわりすぎていないか、等の見直しを行ってみましょう。
同じ返済額でも、選ぶローンによって借り入れできる金額は異なる
家計の見直し、保険の見直しも含め、毎月の返済額を約8万円とした吉田さん。
固定資産税等の支払いや、教育費のための貯蓄も考え、ボーナス返済は使わないことにしました。さて、この場合、住宅ローンはいくら借り入れることができるのでしょうか?
2種類のローンで、借り入れできる額を比べてみましょう。
固定資産税等の支払いや、教育費のための貯蓄も考え、ボーナス返済は使わないことにしました。さて、この場合、住宅ローンはいくら借り入れることができるのでしょうか?
2種類のローンで、借り入れできる額を比べてみましょう。
1.全期間固定 2.6% 35年返済の場合
借入額:2,300万円 毎月返済額:83,462円
2.3年固定 当初金利1% 35年返済の場合
借入額:2,900万円 毎月返済額:81,863円
金利の違いによって、借り入れできる金額はこのように大きく異なってきます。
しかし、1の全期間固定のローンはこの返済額がずっと続きますが、2のような「固定金利期間選択型」というローンを利用した場合は、将来の返済額は今後の金利動向によって変わってきてしまいます。
しかし、1の全期間固定のローンはこの返済額がずっと続きますが、2のような「固定金利期間選択型」というローンを利用した場合は、将来の返済額は今後の金利動向によって変わってきてしまいます。
「3年で1%も金利が上がるの?」と思うかもしれませんが、このローンは当初3年間の優遇幅が大きいもの。4年目以降は優遇幅が小さくなり、金利が今の水準だったとしても適用金利は2%近くになるのです。
毎月8万円がギリギリの返済額だとすれば、将来の家計の危険度が高いことはおわかりいただけますね。
毎月8万円がギリギリの返済額だとすれば、将来の家計の危険度が高いことはおわかりいただけますね。
将来家計の支出が多くなりそうな人にお勧めのローンは長期間固定
吉田さんのように、そもそも将来家計の支出が多くなりそうな人は、住宅ローンの返済額までアップしてしまうとダブルパンチとなり家計の破綻を招きかねません。
このような場合には、少なくとも教育費負担のピークが終わるくらいまでは、返済額が変わらないタイプの住宅ローンを選んでおく方が安心です。
吉田さんの場合は、全期間固定タイプや20年固定といったものが適しているでしょう。
固定期間が短いタイプのローンを選ぶのであれば、適用金利が4%程度になっても返済できる余裕があるのか、十分に検討してみてくださいね。
このような場合には、少なくとも教育費負担のピークが終わるくらいまでは、返済額が変わらないタイプの住宅ローンを選んでおく方が安心です。
吉田さんの場合は、全期間固定タイプや20年固定といったものが適しているでしょう。
固定期間が短いタイプのローンを選ぶのであれば、適用金利が4%程度になっても返済できる余裕があるのか、十分に検討してみてくださいね。
吉田さんの場合、全期間固定で借り入れできる金額が2,300万円、これに自己資金の800万円をプラスした3,100万円が購入するのに適した金額ということになります。
このように頭金は何割かということよりも、自分が返せる金額はいくらなのかということから適したローンを選び、これに自己資金を上乗せすることで購入価格を検討してみてください。
このように頭金は何割かということよりも、自分が返せる金額はいくらなのかということから適したローンを選び、これに自己資金を上乗せすることで購入価格を検討してみてください。
関連リンク
-
毎月の返済額、返済総額、借り換え、賃貸とマイホームの比較、
繰上げ返済額をシミュレート。
住宅ローンの知識
提供:イー・ローン
[an error occurred while processing this directive]