【岡本】街歩きが楽しい阪神間有数の高級住宅地
岡本の街並み
神戸市東灘区岡本は、阪神間でも高級住宅地として知られる街です。阪急神戸線「岡本」駅の南口改札を出ると、趣のある石畳の路地が続き、石畳の両サイドにはカフェやパティスリー、雑貨店などおしゃれな店が並んでいます。
また、大学キャンパスが集まる学生の街としての側面もあるなど、岡本には多彩な魅力があふれています。
阪神間に名を連ねる高級住宅地
風光明媚な景色がひろがる
岡本が位置するのは、神戸市東部の東灘区です。西側は神戸市灘区、東側は芦屋市に隣接し、北には六甲山地、南には海が広がる風光明媚な街です。
明治時代から大正時代にかけて、現在のJR神戸線、阪神本線、阪急神戸線が相次いで開業し、阪神間の交通の利便性が向上すると、岡本や同じく東灘区にある御影には多くの実業家や文化人が邸宅を建てて暮らすようになり、高級住宅地として発展していきました。富裕層が築いたモダンでおしゃれな生活文化は、「阪神間モダニズム」と呼ばれるようになり、現在も建築物などに当時の佇まいを見つけることができます。
『大学キャンパスが集まる学生の街』
「甲南大学」は、岡本にキャンパスを持つ大学です。「甲南大学」と現在は芦屋市にある「甲南高等学校・中学校」を運営する「学校法人甲南学園」は、もともとは先述のこの地に住まう実業家や文化人の子女に理想の教育を行うことをめざして、明治末期に建てられた幼稚園・小学校が原点となっています。
その後、1919(大正8)年に「旧制甲南中学校」が、1923(大正12)年に「旧制甲南高等学校」が開校され、1951(昭和26)年には「甲南大学」が開学されました。現在、「甲南大学」には文学部や理工学部、経済学部など8学部があり、「岡本キャンパス」では6学部の学生が学んでいます。
岡本の周辺には、ほかにも「神戸薬科大学」や「甲南女子大学」があり、文教エリアという雰囲気と同時に、街を自由自在に楽しむ学生たちの活気を感じることができます。
2駅2路線が利用可能
阪急神戸線「岡本」駅
岡本は交通アクセスの利便性が高いことも魅力です。最寄りとなる阪急神戸線「岡本」駅には普通のほか特急などすべての電車が停車し、利用できる電車の本数が多いこともメリットのひとつです。「岡本」駅から「神戸三宮」駅まで特急乗車で約7分、「大阪梅田」駅まで特急乗車で約20分といずれも乗り換えなく移動でき、神戸市中心部、大阪市中心部のどちらへもスムーズにアクセスできます。
「岡本」駅から南に約4分ほど歩くとJR神戸線の「摂津本山」駅もあります。JR神戸線でも「大阪」駅や「三ノ宮」駅へ乗り換えなしで移動できるほか、東海道・山陽新幹線接続の「新大阪」駅にもダイレクトでアクセスが可能です。
『石畳の道が美しい「岡本商店街」』
阪神間のさまざまな街の中でも岡本が人々に愛される理由のひとつに、阪急神戸線「岡本」駅とJR神戸線「摂津本山」駅の間に広がる「岡本商店街」の存在があげられます。この商店街では、石畳のなだらかな坂道に、おしゃれなカフェやレストラン、センスの良い雑貨店などがずらりと並びます。
石畳は1999(平成11)年に岡本のシンボルとして整備されたもので、現在では岡本の街といえば石畳というイメージが定着しています。設置から20年以上を経た現在は、少しずつ改修工事が進められ美しい姿が保たれています。
「岡本公園」に復活した梅の名所
岡本に咲く梅の花
岡本は古くから梅の名所として知られていました。「梅は岡本、桜は吉野、みかん紀の国、栗丹波」と詠われたといい、1798(寛政10)年の「摂津名所図会』にも岡本の梅林が描かれています。
当時の梅林は昭和初期の水害と戦災で失われてしまったものの、1982(昭和57)年に 「岡本」駅から北へ徒歩10分ほどの「岡本公園」に梅林が復活しました。「岡本公園」内の梅林には福岡県の「大宰府天満宮」から贈られた菅原道真公ゆかりの「飛梅」をはじめ、約40種約200本の梅があり、2月中旬から3月中旬にかけて訪れる人々を魅了しています。
ほかにも岡本では、水上勉の小説「桜守」のモデルとなった笹部新太郎氏の邸宅跡を公園として整備した「岡本南公園(桜守公園)」があり、ササベザクラ、エドヒガン、オカモトザクラなどの桜を楽しめるほか、岡本の西部を流れる「住吉川」で清流を眺めながら遊歩道をのんびりと歩いたりジョギングしたりできます。
訪れたくなるスポットが豊富な岡本は風光明媚な自然が共存する上質な文教の街として、これからの変化にも期待が寄せられています。
- 掲載日
- 2023/01/26
本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。