【大船】北口に大型複合施設が誕生!再開発で生まれ変わった「大船」駅周辺
横浜市と鎌倉市の境に位置し、ターミナルとしてにぎわうJR「大船」駅周辺では、平成に入ってから再開発など都市インフラ整備が進み、時代に合った暮らしやすい街へと進化を遂げてきました。
中でもここ数年は北口エリアの再開発事業が活発に進められ、2021(令和3)年7月には駅前に大型複合施設がオープンしました。「船」に見立てた個性的な外観デザインは、併設されているタワーマンションとともに、「大船」駅前街区の新しいランドマークとして存在感を放っています。
「大船」駅は神奈川県有数のターミナル駅でありながら、周辺の街並みの形成や都市インフラの整備に問題を抱えていました。これらを解消するため、「大船」駅周辺では複数の再開発が計画され、段階的に整備が進められています。
最初に再開発が行われたのは、鎌倉市側の「大船駅東口第1地区」です。
東口第1地区では、再開発ビルの工事が1990(平成2)年に着工、1992(平成4)年に完成し、JRの線路上に整備された駅ビルと合わせて、大規模ショッピング施設「大船ルミネウイング」となりました。同時に交通広場も整備され、バスやタクシーの利用もスムーズになっています。
現在はこの東口第1地区に続き、「大船駅東口第2地区」の再開発も計画されています。
東口第2地区では4棟の再開発ビルとともに、都市計画道路やペデストリアンデッキなどの整備が検討されています。現在は事業費削減の検討などを行いつつ、早期の事業化を目指しています。
「大船」駅西口でも渋滞の解消やバス乗り場の集約のために、1997(平成9)年に横浜市と鎌倉市が一体となって駅前広場などを整備する計画を策定しました。しかし、状況の変化により、早期の実現が難しくなったため、鎌倉市単独で歩行者デッキや交通広場の整備を行うことになりました。
これらの工事は2008(平成20)年度から着手され、2011(平成23)年度に完成しています。これにより、道路上5ヵ所に分散していたバス停が新しい交通広場内に集約されたほか、「大船」駅西口から歩行者デッキを利用して交通広場にスムーズにアクセスできるようになりました。
横浜市側の「大船」駅北口(笠間口)周辺でも再開発事業が行われてきました。
このうちJR線路沿いの「大船駅北第一地区」の再開発は、1999(平成11)年度に工事が始まり、2002(平成14)年に事業が完了しています。この再開発ビルは「ルリエ大船」と名付けられ、住宅のほか、1階はショッピング施設となり、「大船」駅周辺の買い物の魅力が増えました。
その後、続いて再開発事業が進められてきたのが、大船駅北第一地区の東側にある「大船駅北第二地区」です。
こちらは、地上21階建ての高層棟(分譲マンション)および8階建ての低層棟(商業施設・駐車場)を建設するとともに、バスターミナル機能を集約させる駅前広場、約1,600台分の自転車駐車場、公園などの整備を行うというもので、東海道本線の駅前では初となる住宅・商業一体の大規模複合再開発プロジェクトとしても注目を集めてきました。
このうち高層棟と低層棟は、2016(平成28)年より建設工事が進められ、2021(令和3)年2月に竣工しています。
高層棟「ブランズタワー大船」は総戸数253戸のタワーマンションで、ペデストリアンブリッジ(横断歩道橋)により「大船」駅に直結徒歩1分という希少性の高い立地が魅力です。
商業施設である低層棟は「GRAND SHIP(グランシップ)」と名付けられ、2021(令和3)年2月より順次開業、11月にはグランドオープンを迎えました。
「GRAND SHIP」の外観は、船首をイメージさせる流線型の曲面フォルムが特徴的で、地下1階~地上4階部分に「ヤマダデンキLABI大船」、食品スーパー「ライフ」、三越伊勢丹による「FOOD & TIME ISETAN OFUNA」など多彩なショップが入り、生活利便性が一気に高まっています。
現在も大船駅北第二地区では、2024(令和5)年10月の事業完了を目指して整備が進行中で、より暮らしやすい環境が整うことが期待されています。
- 掲載日
- 2021/12/21
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