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【神戸・三宮】乗り換えが便利に、買い物しやすい街へ、生まれ変わる三宮のこれから

 
神戸港周辺神戸港周辺

6路線が集まり、バスターミナルを持つほか、大規模ショッピング施設が充実する三宮は交通の要衝として、そして、ショッピングの街として発展してきました。

一方で、施設の老朽化や各施設間のアクセス利便性など課題もあることから、神戸市では三宮の大規模な再整備を進めています。一部完成したプロジェクトもあり、今後のさらなる利便性向上が期待されています。

 

拠点性を増しつつある三宮、再整備でさらに便利で快適なターミナルへ
「えき≈まち空間」イメージ図

三宮はJR神戸線(東海道線)、阪急神戸線、阪神本線、神戸市営地下鉄西神・山手線、神戸市営地下鉄海岸線、神戸新交通ポートアイランド線と、6つの路線が集まる神戸市最大の交通ターミナルです。周辺には数多くのショッピング施設も集まり、ショッピングタウンとしてもにぎわっています。

その一方で、三宮周辺は各鉄道間の乗り換えルートが複雑で、一部に段差が残っていること、地下にある駅改札口から地上への通路が分かりにくく、ショッピング施設など市街地へのアクセスが容易ではないこと、バス乗り場が分散していること、広場や休憩スペース、街のシンボルがないこと、一部のショッピング施設の建物が老朽化していることなど、さまざまな課題が指摘されるようになりました。

そこで、神戸市では三宮で大規模な再整備を計画し、2015(平成27)年に三宮周辺地区の「再整備基本構想」を発表しました。

 

「えき≈まち空間」の整備で乗り換えや買い物がしやすい街へ
イメージ図(出典:三宮周辺地区の『再整備基本構想』)イメージ図(出典:三宮周辺地区の『再整備基本構想』)

三宮周辺地区の「再整備基本構想」は、「美しき港町・神戸の玄関口“三宮”」というコンセプトのもと、三宮の6つの駅やバスターミナルと、市街地(ショッピング施設等)を結ぶ空間を「えき≈まち空間」と捉え、誰にとっても使いやすく安全で安心、分かりやすい空間に再整備する方針が打ち出されています。

「えき≈まち空間」の目標像としては、三宮にある6つの駅(JR、阪急、阪神、ポートライナー、2つの地下鉄)が一つの大きな「えき」となるような空間になること、「えき」と「まち(市街地)」が行き来しやすく、より便利で回遊性の高い空間になること、美しき港町・神戸の玄関口にふさわしい象徴としての空間になることなどを掲げ、街の整備を計画しています。

具体的には、三宮周辺地区の道路を自動車中心から歩行者と公共交通優先の空間に改めるとともに、周辺のビルを活用しながら地下、地上、デッキの3層に移動ルートを分けて設け、上下移動もしやすい空間に整備する計画です。

特に最大の目玉構想である「三宮クロススクエア」は、三宮交差点を中心として、地区内の6駅を結ぶフラワーロードと中央幹線の一部で一般車両の進入を制限し、人と公共交通を中心とした、歩きやすく公共交通を利用しやすい構造に改める方針です。

6つの駅も、この空間を介してつながれば、乗り換えも便利になるでしょう。さらに、「ミント神戸」東側に新たな中・長距離バスターミナルを設け、現在の「ミント神戸」1階の三宮バスターミナルと一体的に利用することで、バス乗り場を集約するほか、緑と花のある快適な休憩場所を整備する構想が盛り込まれています。

 

「えき≈まち空間」実現に向けて各プロジェクトが段階的に進行中
神戸三宮阪急ビル(出典:阪急阪神ホールディングス)
(出典:阪急阪神ホールディングス)

これらのまちづくりは行政と民間事業者、地域住民による地域協議会と連携して進められ、2018(平成30)年9月には「神戸三宮『えき≈まち空間』基本計画」が策定されました。そして現在、「景観」「にぎわい」「生活・居住」「産業」「観光・文化」「防災」「環境・エネルギー」「交通」という都心に備える8つの軸から、さまざまなプロジェクトが展開されています。

核となる「三宮クロススクエア」については、交通状況を見据えながら段階的な整備が予定されており、まずは2029(令和11)年度頃の第1段階(三宮クロススクエア東側の車線減少)の完成を目指しています。

阪急神戸線「三宮」駅では、2021(令和3)年4月に「神戸三宮阪急ビル」が開業しました。これは旧「神戸阪急ビル東館」の建て替えと「神戸三宮」駅高架下店舗のリニューアルを一体的に進めてきたもので、地下2~3階は約35店舗からなる商業施設「EKIZO(エキゾ)神戸三宮」、4~15階はオフィス、17~28階はホテルという構成です。

JR神戸線「三ノ宮」駅でも、駅ビルをホテルや商業施設の入る複合ビルに建て替える計画が進められています。開業時期は2029(令和11)年度の予定です。

また、新たな中・長距離バスターミナルの整備に向けて、雲井通5・6丁目においても再開発事業が進行しており、まずⅠ期として、雲井通5丁目でオフィス・ホテル・商業施設・ホール・バスターミナルなどが入るビルの建設が計画されています。2022(令和4)年度以降の解体・新築工事着手、2027(令和9)年度頃のバスターミナル供用開始を目指しています。

 

神戸港には新たなにぎわいスポットが誕生
神戸ポートミュージアム(出典:神戸市)「神戸ポートミュージアム」完成建物イメージ(神戸市広報資料より

三宮の南、神戸港の新港突堤西地区でも再開発が進められています。第1突堤基部では、アートと融合した大人向けアクアリウムやフードホール、クラシックカーミュージアムが入る文化施設棟「神戸ポートミュージアム」をはじめ、オフィスやミュージアムなどが入る業務・商業棟2棟、大規模ツインタワーマンション「ベイシティタワーズ神戸 WEST/EAST」の住宅棟2棟、約500台収容可能の駐車場棟が整備されています。目玉施設の「神戸ポートミュージアム」をはじめ一部の建物は完成しています。

さらに、眺望景観に優れる第2突堤において、神戸ウォーターフロントのシンボルとして大規模多目的アリーナ「神戸アリーナ」の建設計画が発表されました。関西圏では数少ない1万人超規模という世界水準の最先端アリーナとなる予定で、アリーナを核に周辺も一体的に整備される計画です。

三宮再整備との相乗効果で、ウォーターフロントにも新たなにぎわいの創出が期待されています。

掲載日
2021/04/30

本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。

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