辻堂の魅力といえば、その自然環境でしょう。エリア周辺には子どもの遊び場や地域の憩いの場として親しまれている公園が点在するほか、「辻堂」駅北口には緑豊かな「神台公園」もあります。

さらに、南に向かえば「辻堂海浜公園」や「辻堂南部公園」といった大規模公園が広がります。特に「辻堂海浜公園」にはジャンボプールや交通公園など多彩な設備があり、散策の目的地におすすめです。この付近の海岸沿いは「辻堂海水浴場」になっており、マリンレジャーも気軽に楽しめます。

「辻堂海水浴場」から東へは「鵠沼海浜公園」や「湘南海岸公園」、「片瀬西浜・鵠沼海水浴場」、「片瀬東浜海水浴場」と砂浜が続きます。江の島に渡れば「江の島シーキャンドル（展望灯台）」や「江の島岩屋洞窟」など観光名所も多く、楽しみは尽きないでしょう。また、西側は烏帽子岩（えぼしいわ）で知られる茅ヶ崎海岸へと続きます。

辻堂周辺のJR東海道線より南側一帯には、サーフショップをはじめマリン・アウトドア関連のショップが多く、これからマリンレジャーを始めたい人へのサポートも万全です。センスの良い雑貨店やカフェもあり、散策がてら訪れるのも心地よいひとときになりそうです。

辻堂がある藤沢市は、「遊行寺」の門前町として発展したエリアです。「遊行寺」の正式名称は「藤澤山無量光院清浄光寺」で、時宗開祖の一遍上人より数えて4代目の呑海上人が1325（正中2）年に廃寺を再建して開山しました。呑海上人をはじめ歴代の上人も遊行引退後にここに住んだことから、「遊行寺」と呼ばれるようになったようです。

江戸時代に東海道が整備されると、藤沢には宿場が置かれ、宿場町としても発展を遂げます。「藤沢宿」は当時、流行した「江ノ島詣」に訪れる人々の拠点にもなり、大いににぎわったといいます。明治時代以降は鉄道開通により、鵠沼海岸や辻堂東海岸周辺で保養地や別荘地の開発が行われ、リゾートエリアとして注目されるようになりました。現在もリゾートライフを楽しめる住宅地として高い人気を誇ります。

また、辻堂には1916（大正5）年に「辻堂」駅が開設されたことにより、大規模な工場が進出し、工業の街として発展しました。その後、産業構造の変化などにより工場は徐々に少なくなり、2000年代に入ると、「辻堂」駅前の「関東特殊製鋼本社工場」跡地の再開発が始まります。2004（平成16）年には「辻堂駅周辺地区整備基本計画」が策定され、「湘南C-X（しょうなんシークロス）」の愛称のもと新しいまちづくりが進められました。

2009（平成21）年には「辻堂」駅北口の交通広場が完成、2010（平成22）年には「Luz湘南辻堂」、2011（平成23）年には「テラスモール湘南」とショッピング施設が続々と開店、2012（平成24）年には「神台公園」も全面開園を迎えました。さらに、「湘南藤沢徳洲会病院」が開業したほか、「ミアクチーナ 湘南辻堂駅前店」もオープンし、にぎわいを見せています。

辻堂は買い物の利便性も魅力です。「辻堂」駅北口の「テラスモール湘南」にはスーパーマーケット「サミットストア」をはじめ、「ユニクロ」、「H＆M」、「ZARA」、「無印良品」、「LOFT」、「有隣堂」など人気のショップが集まり、多彩な買い物ニーズに応えてくれます。グルメの店やシネマコンプレックス「109シネマズ」のほか、習い事施設などもそろい、買い物ついでに食事や映画も楽しめるでしょう。

スーパーマーケットは「ミアクチーナ 湘南辻堂駅前店」や「Luz湘南辻堂」内の「R・GENKI」も使いやすく、気分や品ぞろえによって買い物先を自由に選べます。

「辻堂」駅と「藤沢」駅の間には、大型ショッピング施設「湘南モールフィル」や湘南らしさを追求した複合商業施設「湘南T-SITE」があるほか、「藤沢」駅前の「小田急百貨店ふじさわ」、「さいか屋 藤沢店」、「ルミネ藤沢」などでも気軽に買い物を楽しめます。

このように、交通アクセスの良さに加えて再開発で生活利便性が大きく向上した辻堂エリアは、都市機能とリゾートという２つの魅力が共存する街として注目を集めています。