都営地下鉄浅草線と都営地下鉄大江戸線を利用できる「蔵前」駅を中心とした蔵前の街は交通アクセスの利便性にも恵まれています。都営地下鉄浅草線に乗れば、「日本橋」駅や「新橋」駅など都心にダイレクトアクセスできるほか、「羽田空港」や「成田空港」への直通電車もあり、旅行や出張の際のアクセスも便利です。都営地下鉄大江戸線なら「新宿西口」駅や「汐留」駅、「六本木」駅などへ乗り換えなしで移動できることもポイントです。

エリアの南には都営地下鉄浅草線とJR総武線が乗り入れる「浅草橋」駅、エリアの北には東京メトロ銀座線の「田原町」駅もある。「秋葉原」駅や「錦糸町」駅方面はJR総武線、「表参道」駅や「渋谷」駅方面には東京メトロ銀座線と目的地によって使い分けることができるため、利便性の高いエリアと言えるでしょう。

また、隅田川の東側を走る首都高速6号向島線の「駒形」出入口には、厩橋や駒形橋を渡ればすぐ。浅草通りを西に向かえば首都高速1号上野線の「上野」出入口も近く、自動車も気軽に利用できます。

蔵前はショッピング施設が充実していることも魅力の一つです。エリア周辺にはスーパーマーケットなど日常の買い物に便利な店のほか、「おかず横丁（鳥越本通り商盛会）」や「佐竹商店街」など下町風情が残る商店街が広がります。とくに全長330mアーケード式の「佐竹商店街」は1898（明治31）年に結成された日本で2番目に古い商店街といわれ、老舗店を中心に今も地域を支え続けています。

また少し足を延ばせば、浅草の「仲見世」や「かっぱ橋道具街」、「パルコヤ上野」がある上野広小路も近く、多彩な買い物を楽しめるでしょう。

蔵前から御徒町にかけての一帯は、古くから装飾品、ファッション、雑貨を扱う店や会社の事務所が集まっていた場所です。近年、この周辺にはものづくりの職人や若いクリエイターが集まるようになり、『徒蔵（カチクラ）』と呼ばれるアートの街として注目されるようになりました。地域に根付いたモノづくり企業と、新進気鋭のクリエイターが共存し、ハイセンスな店も多く誕生しています。

最近では台東区も「モノづくりの街」をアピールしており、2004（平成16）年にはクリエイターの創業支援のために「台東デザイナーズビレッジ（デザビレ）」を開校。ワークショップや工房見学を行っているショップも多く、子どもから大人まで多彩な体験を楽しめる環境が整っています。

蔵前では新旧のグルメを味わってみてはいかがでしょうか。江戸通りを浅草方面に歩くと左側に見えてくる趣ある建物は1801（享和元）年創業という老舗の「駒形どぜう」。建物の１階部分は江戸時代の雰囲気がそのまま残され、伝統の味「どぜう鍋」を味わえば江戸時代にタイムスリップした気分に。

「田原町」駅近くの「パンのペリカン」も1942（昭和17）年創業という歴史を誇る老舗店です。食パンとロールパン、バンズのみというシンプルなラインナップでありながら、全国からファンを集める有名ベーカリーで、一番人気のミニロールパンなどは予約をしていないと買えない日もあるとか。

エリアから西に向かった三筋にある「天婦羅 みやこし」も名店として名高く、吟味した食材を極上の油でカラッと揚げた天ぷらを味わえると評判です。厩橋の南、隅田川沿いに建つダイニングバー「リバヨン」からの夜景は美しく、窓の外に広がるライトアップされた「東京スカイツリー」を見ながらの料理と酒はひときわおいしく感じられるでしょう。

赤の外観が印象的なカジュアルレストラン「ビストロ・モンペリエ」も気軽に楽しめる店ながら、本格派の料理が味わえると人気の高いグルメスポットです。

老舗の店から新進の店まで多彩なグルメの店が集まる蔵前。ここでは食べ歩きも暮らしを豊かにしてくれそうです。