【虎ノ門】大規模再開発が完成を迎えつつあり、交通インフラ整備も進む虎ノ門エリア
虎ノ門エリアは「虎ノ門ヒルズ 森タワー」のオープンにより、都内でも有数の超高層ビルを有する街になりました。この街は東京メトロ日比谷線の新駅「虎ノ門ヒルズ」駅やBRT(バス高速輸送システム)のターミナルなど新たな交通インフラが誕生しています。
合わせて、再開発により続々と超高層ビルが誕生しつつあります。まもなく虎ノ門エリアは国際的な交通拠点・ビジネスセンターという役割を確立することになるでしょう。
2014(平成26)年に完成した「虎ノ門ヒルズ 森タワー」の誕生を機に、周辺では現在も新たなビックプロジェクトが進行中です。そのひとつが「虎ノ門ヒルズ 森タワー」の北側に完成した「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」です。
このビルは「虎ノ門一丁目地区第一種市街地再開発事業」として整備され、地上36階建てで大規模オフィスとショッピング施設が中心となるプロジェクトで、2020(令和2)年1月に完成しました。4階には大企業の新規事業創発に特化し、様々な分野のイノベーターが集まる大規模インキュベーションセンター「ARCH(アーチ)」が開設されたほか、スーパーマーケットやカジュアルな飲食店、和菓子、スイーツ、ワインなどのショッピング施設もオープンしました。
さらに「虎ノ門ヒルズ 森タワー」の南側でも「愛宕山周辺地区(I地区)開発計画」として「虎ノ門ヒルズ レジデンシャルタワー 」が2022(令和4)年1月に完成。こちらは虎ノ門エリアで最大規模となる547戸の住戸に会員制の「ヒルズスパ」やショッピング施設を併設する地上54階建てのタワーマンションになっています。
また、「虎ノ門ヒルズ 森タワー」と桜田通りを挟んで西側のエリアには2020(令和2)年6月に開設された東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅と一体開発を行っている「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が2023(令和5)年7月に完成する予定です。桜田通り上に歩行者デッキを整備することで、重層的な歩行者ネットワークを実現し駅と一体的に開発した、これからの都市再生モデルになっています。
こうした開発計画が目白押しの虎ノ門エリアでは交通アクセス拠点の整備も計画されています。
まず、「虎ノ門ヒルズ 森タワー」の西側、桜田通りの地下には東京メトロ日比谷線の「虎ノ門ヒルズ」駅が2020(令和2)年6月に新設されました。この「虎ノ門ヒルズ」駅は暫定的に供用が開始され、2022(令和4)年度に最終完成を迎える予定です。
「虎ノ門ヒルズ」駅は「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」との一体開発で、地下通路で「虎ノ門ヒルズ 森タワー」と直結することになっており、「虎ノ門ヒルズ」の各ビルを訪れる人々の利便性が大幅に向上するでしょう。
さらに、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」の1階には大規模なバスターミナルが設けられ、「羽田空港」などに向かう直行バスの発着場となるほか、都心から臨海部を結ぶBRT(バス高速輸送システム)のターミナルになります。
虎ノ門エリアの再開発は周辺にも広がりを見せています。東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅の隣接地で進められている「虎ノ門駅前地区第一種市街地再開発事業」は、2019(令和元)年5月に施設名称が「東京虎ノ門グローバルスクエア」に決定し、2020(令和2)年6月に竣工しています。
この再開発では、地上24階建ての建物にオフィスのほか、駅前の核となる商業施設が入り、「虎ノ門」駅のホーム拡充や東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅の間の連絡通路も整備されており、虎ノ門エリアの買い物や交通アクセスの利便性向上に寄与することになります。
また、「虎の門病院」と「国立印刷局(本局・虎ノ門工場)」、「共同通信会館」をまとめて再開発する「虎ノ門二丁目地区再開発」は2015(平成27)年に着工しました。「虎の門病院」の新病棟は2019(令和元)年度に竣工し、最新の医療機器を備えた地上19階の建物に生まれ変わりました。現在は「虎の門病院」の旧病棟の解体やオフィスを中心とした業務棟など他のビルも建設が進められており、2023(令和5)年に全体の竣工を迎える予定です。
「虎ノ門ヒルズ」の南西でも「虎ノ門パストラル」跡地の統合開発計画が行われました。「東京ワールドゲート 神谷町トラストタワー」と名付けられたこの開発は2020(令和2)年3月に完成、地上38階の建物にマリオット・インターナショナルとイアン・シュレーガー氏のコラボレーションにより誕生した日本初進出となるラグジュアリーライフスタイルホテル「東京エディション虎ノ門」をはじめ、オフィスやショッピング施設などが入る大型複合施設がオープンしました。
大型開発計画が続々と完成を迎えていますが、今後もさらなる開発が予定され、東京の街の活力を生み出すエネルギッシュな街へと進化を遂げようとしています。
- 掲載日
- 2020/07/01
本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。