【麻布・六本木】歓楽街からビジネス、アートの街へ変貌。新たなランドマークも誕生する。
江戸時代、寺院や神社が集まる門前町であった東京都港区麻布・六本木エリアは、現在も数多くの神社や庭園があり、散策しながら和の趣を感じることができます。
一方で、「麻布十番」駅から東京メトロ南北線と都営地下鉄大江戸線が、「六本木」駅からは東京メトロ日比谷線と都営地下鉄大江戸線が利用できるなど交通の便もよく、東京のランドマークとしても有名です。グルメ・ショッピング・アートと多彩な魅力を持つこの街は時代とともに変化を遂げており、現在も再開発が進んでいます。
1990年代まで高低差により分断され、木造家屋や小規模なアパート・マンションが密集する地区だった六本木六丁目地区に、2003(平成15)年、「六本木ヒルズ」がオープンしたことで六本木の街は大きく様変わりしました。
また、防衛庁本庁が移転した跡地周辺に、2007(平成19)年には最先端のグルメ・ファッションスポットが集まる「東京ミッドタウン」もオープンし、グルメ・ショッピング・アートと多彩な魅力を持つ街に進化しました。
これらの開発にあわせ、外苑東通りの拡幅や電線の地中化工事、都営大江戸線六本木駅舎の改築工事を行うなど、周辺の都市景観も変化しました。
その後も、周辺の再開発によって、日本を代表する企業やベンチャー・外資系企業が集中し、都内でも有数のビジネスエリアへと変貌を遂げました。
2016(平成28)年にはテレビ東京の新社屋が入る地上43階地下2階のオフィスを中心とした業務棟など3棟を整備した「住友不動産六本木グランドタワー」が竣工しました。2002(平成14)年に完成した泉ガーデンとともに、一帯の歩行者ネットワーク環境が改善され、賑わいを作り出しています。
東京メトロ・都営大江戸線「六本木」駅から西へ約300m、補助10号線を挟んで「六本木ヒルズ」に隣接する約1.6ヘクタールの区域で進行するのが、「西麻布三丁目北東地区第一種市街地再開発事業」です。
計画区域内は、緊急輸送道路に指定されている補助10号線(テレビ朝日通り)が未整備であること、沿道にある既存の建物の耐震化が進まないこと、緑や公園等のオープンスペースが不足していることなどに課題がありました。そこで、防災や、緑豊かな空間の確保・整備などを目的として開発が進められることになりました。
延べ床面積約9万6,000平方メートルの敷地に、地上55階、高さ200mの高層ビルと、地区内の3つの寺社も再整備されます。ビル内には、住宅、オフィス、商業施設に加え、ホテルや子育て支援施設もできる予定です。
課題であるの補助10号線(テレビ朝日通り)は拡幅され、「六本木ヒルズ」を含む周辺地区との回遊性を高める歩行者デッキや、災害時の対応も考慮したオープンスペース(広場)を整備することにより、まちの安全性・防災性を高める狙いです。
六本木ヒルズの東側の六本木五丁目西地区でも森ビルによる再開発事業が計画されています。
2008(平成20)年3月に「六本木五丁目西地区市街地再開発準備組合」が設立されて以降、都市計画に向けた動きが行われているとされています。
まだ具体的な計画内容は不明ですが、実現すれば六本木エリアの価値はよりいっそう高まっていくことでしょう。
再開発によりさらに住みやすく便利な街へと生まれ変わる麻布・六本木エリア。今後のさらなる発展が期待されています。
- 掲載日
- 2020/08/31
本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。