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#マンションリフォーム

2020.11.06

水回りリフォームのポイント(2)【浴室、トイレ編】プライベートタイムをゆったり気持ちよく過ごしたい!

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今 vs. 昔、浴室やトイレはどう変わった?

浴室やトイレは、より安全に、快適に、手入れをしやすく進化してきました。また、水道料金に影響しやすい箇所でもあるため、ここ数十年の節水機能の変化は目を見張るものがあります。そこで、今回は浴室やトイレについて、今と昔を比較しながら、リフォームのポイントを紹介します。

●1980年代の浴室はコンパクト、トイレには大量の水が必要
1980年代、マンション各戸の限られたスペースは主に居室へと割かれ、その分、浴室やトイレはコンパクトに収められていました。当時は、浴室のユニット化が進んだ時代でしたが、浴室内部のサイズは1116(1100mm×1600mm)や、1216(1200mm×1600mm)、1317(1300mm×1700mm)といった小ぶりなものが主流でした。

1980年代の浴室のイメージ

まだ「バリアフリー」という考えが浸透していなかったため、転倒防止用の手すりなどもなく、洗い場から浴槽へ移る際には、550mm以上もの高さの浴槽をまたいで入るスタイルでした。機能的には、追い焚きはないか、あっても湯たんぽのようにして冷めたお湯を温めなおす「バスヒーター」がある程度です。

また、冷水と温水のハンドルが別になっており、手動で温度調節をするツーハンドル水栓が一般的で、シャワーは既にありましたが、換気扇は空気の入れ替えをするだけのシンプルなものでした。

マンションのトイレは、1980年代には既にほとんどが洋式でしたが、便座を温める機能も、温水洗浄機能も一般的ではありませんでした。また、流すのに1回当たり12?もの大量の水が必要でした。

●現在の浴室は広々&多機能が主流、トイレは節水が進んで快適さもアップ
現在では、浴室は一日の疲れを癒してくれる「リラクゼーション空間」として位置付けられることが多くなっています。そのため、浴室内のスペースをより広く取りたいというニーズも多く、浴槽も1418(1400mm×1800mm)や1620(1600mm×2000mm)、1822(1800mm×2200mm)といった大型のサイズが増えています。

浴室内には転倒防止用の手すりが付き、洗い場から浴槽に移る際もスムーズにまたげる高さのものが普及するなど、バリアフリー化も進んでいます。また、「全自動湯張り」や「浴室換気乾燥暖房機」などの便利機能も一般化し、掃除が手間なく簡単に済ませられる性能も格段にアップしました。

広く、デザイン性も高い現在の浴室

トイレは、「温水洗浄暖房便座」が当たり前になりました。また、節水が進み、今は1回流すのに必要な水の量は、わずか3.5リットル程度です。

ここが魅力!今のマンションの浴室、トイレの仕様

●ボタン1つで掃除が完了、癒し機能も多彩なお風呂
今の浴室は、優れたお手入れ性能が大きな特徴の一つです。新築マンションでは、床に水がたまらないことはもちろん、浴室内の壁もシャワーで流せばこする必要のない素材が採用されることが多くなっています。高機能な浴室になると、床も浴槽もボタン1つで自動で洗ってくれるものまであります。

また、素材や構造などの進化により、きちんと蓋を閉めれば、夕方から夜中まで追い焚きをせずに入れるくらい保温性能の高い浴槽も登場しています。

さらに、リラクゼーション機能を追求したものだと、湯舟に浸かったときに首から肩にかかるようにお湯が流れる「肩湯」や、入浴の時間帯や気分にあわせてバスルームの照明を調整できる「調光・調色システム」なども人気です。

肩湯のイメージ(画像:LIXIL「アクアフィール」)
調光・調色システムのイメージ(画像:TOTO「調光・調色システム」)

●トイレは自動で開閉・洗浄、デザイン性もアップ
トイレの自動化も進んでいます。便器の前に立つだけで蓋が開き、用を足して立ち上がると便器を洗浄、立ち去ると蓋が閉まるといった一連の流れを全て自動でやってくれるトイレもあります。また、タンクがなくトイレ空間がすっきりと見える「タンクレス」など、デザイン性に優れたトイレが増えています。

浴室同様、トイレも手入れがしやすくなっています。タンクレスであれば、トイレ内のスペースに余裕ができるため隅々まで掃除できますし、汚れにくく傷が付きにくい特殊な加工が施された便器なら、掃除の頻度や手間が少なく済みます。

タンクレスのトイレは、すっきりとして空間も広く使える

浴室、トイレをリフォームしたお客様の事例

浴室、トイレのリフォームに興味を持たれるお客様の多くは、老朽化がきっかけというよりも、磨いても綺麗にならない汚れが気になり、「そろそろ交換しようか」とお考えになるようです。そのようなきっかけでリフォーム会社に問い合わせをしたり、インターネットで調べたりしたお客様の多くは、今の浴室、トイレの多機能さ、便利さに驚かれます。

では、実際に浴室、トイレのリフォームを行ったお客様は、どのような点にこだわりを持って、どのようなリフォームを行ったのでしょうか。いくつか事例を紹介します。

●N様邸の浴室、トイレリフォーム
水回りの老朽化に頭を悩ませていたN様は、キッチンを中心に住まい全体をリフォームする中で、浴室、トイレについてもリフォームされました。トイレは、すっきり見えるタンクレスを採用し、トイレの扉には開き戸よりも開閉スペースを確保できる折れ戸を採用しました。また、浴室は以前よりも2サイズアップして、ゆったりとしたバスタイムが楽しめるようになりました。

●H様邸のトイレリフォーム
マンション購入から20年以上が経ち、水回りの設備や内装が古くなったため、思い切ってリフォームすることにしたというH様ご夫婦。新しいトイレは、便器が床から浮いているタイプのものを選びました。斬新なデザインと、掃除がしやすい機能性の高さがお気に入りです。床は奥様のこだわりで、麻のように見えるビニール素材を採用しました。

●I様邸の浴室、トイレリフォーム
住宅設備の老朽化や暗い印象の室内に頭を悩ませ、リフォームを決意されたI様。柔らかい明りにこだわって、新しいトイレ空間には調節可能な照明を設置しました。浴槽はサイズアップした上に、肩湯が楽しめるシリーズを選び、癒しとくつろぎを存分に味わえる快適な浴室空間を実現しました。

ここに注意! 浴室、トイレのリフォームで気を付けたいポイント

浴室やトイレをリフォームしよう!と思っても、さまざまな制約から希望するリフォームが行えないケースがあります。そこで、リフォームを検討する際に気を付けておきたいポイントを以下にまとめました。

●浴室のリフォームができないケースや、制約が大きいリフォームの例
・浴室のサイズアップ

ユニットバスの内壁と、その周囲の壁との隙間を有効活用して、浴室の内部空間を1サイズアップすることが可能です。ただし、実際にサイズアップできるかどうかは、浴室の壁と周囲の壁との間を測ってみないと判断できません。

・追い炊きや自動湯張りの追加
配管の変更や給湯器の交換が必要で、その場合はコンクリート壁に穴を開けるなど、大がかりな付帯工事が発生することもあります。

・換気扇の浴室換気乾燥機への変更
天井や壁に穴を開ける工事が必要となり、無理して穴を開けた場合には、そこから錆びつく危険があります。

・浴槽の交換
ユニットバスの浴槽だけを交換したいという場合、同じ商品の在庫があれば可能ですが、古い型で在庫がなければユニット全体を変えることになります。また、浴槽の大きさや形状によっては、玄関から入らないこともあり、搬入経路の確保が必要です。

●トイレのリフォームができないケースや、制約が大きいリフォームの例
・温水洗浄暖房便座への交換

温水洗浄暖房便座への交換には、電源の確保が必須です。トイレ内にコンセントがない場合は、配電工事が必要になります。

・タンクレスへの交換
もともと水圧が低い場合、既存のタンクのあるトイレをタンクレスに交換すると、洗浄能力が不足する場合があります。そのため、事前にタンクレスに交換可能かどうか水圧を測り、水圧が不足していれば、交換することはできません。

なお、今の便器は昔の便器に比べてサイズが一回り小さくなっているため、便器を交換すると、床に前の便器の跡が残ってしまいます。そのため、便器を交換する際には、床も一緒に張り替えた方がいいでしょう。

マンションの浴室、トイレをリフォームするに当たっては、何ができて何ができないのか、どのような点に気をつければいいのかを事前に確認して、ぜひ理想のリラックスタイムのある生活を実現していただきたいと思います。

協賛:野村不動産パートナーズ
野口健(のぐち・けん)

野口健(のぐち・けん)

野村不動産パートナーズ株式会社
建築・リフォーム業界に携わり約20年、マンションのリフォームを数多く手がけ、リフォーム現場の最前線で豊富な経験と広い知見をもとにリーダーとして活躍中。
一級建築施工管理技士、一級管工事施工管理技士の資格を保有。

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