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京浜東北線は、埼玉県・東京都・神奈川県の3都県を貫く長大なJR路線です。その中から、今回は品川以南のエリアの中古マンション情報をご紹介します。

都心から1～2駅離れるだけで、手の届きやすい価格帯に

「京浜東北線」という路線は、首都圏に住む人に限らず、大抵の人 が耳にしたことがあるでしょう。しかし、駅と言われて、「品川」・「川崎」・「横浜」以外を答えられる人は、あまり多くないのではないでしょうか。京浜東 北線の沿線には、JR中央線の吉祥寺や東急東横線の自由が丘のような「住んでみたい街ランキング」の上位に入る駅は、ありません。

「住みたい」に関して言えば、沿線全体のイメージも調査によって 評価が分かれています。不動産・住宅情報サイトSUUMOの調査「住みたい街ランキング／関東版・沿線別（2014年）」では4位、大手デベロッパー7社 による新築マンション・ポータルサイトMajor7による「首都圏マンショントレンド調査2014」では9位です。

ただ、同じくSUUMOが2012年に行った「住んでみて良かった沿線」のランキングでは、第2位でした。「住んでみたい」と憧れはしないものの、実際に住んだ実感として、実は満足度は高い沿線であるといえるでしょう。

京浜東北線の中古マンション相場の特徴は、駅ごとの価格差にあります。図1は、京浜東北線の「品川」から南側について、駅別の中古マンション相場を示したものです（2014年秋のデータをもとに作成）。

JR山手線と東海道新幹線に接続する「品川」では、坪単価300万円を超える水準です。新駅開発で人気が集まり、価格も上昇傾向です。となりの「大井町」はというと、坪単価250万円台と、一気に50万円ほど下がります。ファミリータイプ（20坪・約66m2）では1,000万円も安くなることになります。

さらに、大井町の次の「大森」になると、坪単価200万円を切り、ファミリータイプが3,000万円台で購入できるようになります。都心ターミナルから1～2駅離れるだけで、これだけ価格帯が安くなる路線は、なかなかありません。「蒲田」から「川崎」「鶴見」と徐々に安くなり、そこから「横浜」に近付くと再び上昇します。それでも坪単価150万円前後の範囲に収まります。いずれの駅も中古マンションのストックが豊富ですし、手ごろな価格帯で物件を探しやすいといえるでしょう。

品川から1駅。新線開発にも絡むターミナル「大井町」に熱い視線

次に、京浜東北線南部の注目駅・エリアを紹介しましょう。

筆頭は、「品川」のとなり、「大井町」です。JR京浜東北線に加え、東急大井町線の始発駅であり、りんかい線で湾岸方面にもつながるという、3線利用のターミナル駅でもあります。

羽田空港にも出やすいポジションにあります。車なら首都高速湾岸線や海岸通りからアクセス。大井町から徒歩圏の京浜急行「青物横丁」からは直通です。さらに、都心と羽田空港をダイレクトに結ぶ「JR羽田空港アクセス線」の開発も計画されていますが、その中で新宿・渋谷駅方面からの「西山手ルート」の途中駅として「大井町」が入っています。同新線は、2024年頃の全面開通を目指す方向で進んでいます。

2020年の東京五輪会場となる「お台場・有明」方面へのアクセスもスムーズです。鉄道なら「りんかい線」、車なら首都高速湾岸線でどちらも10～15分程度の距離です。ホッケー競技の会場に予定されている「大井ふ頭（埠頭）中央海浜公園スポーツの森」は、陸上競技場、野球場6面、人工芝グラウンド、テニスコートなどを擁する都内有数のスポーツ公園です。リゾートテイストを感じられるエリアともいえるでしょう。

周辺では中小規模の再開発も進んでおり、将来性も楽しみといえるエリアです。

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