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変動金利のリスクを知って上手に利用しよう

2009年06月12日

変動金利型の仕組み

変動金利型の仕組みは少し複雑です。まずは、内容をよく理解しましょう。
金利は半年ごとに見直しだが、返済額は5年間一定
変動金利型とは、その言葉どおり、適用される金利が変動する住宅ローンです。店頭金利は毎月見直されていますが、借り入れしている人のローンの金利が見直されるのは年2回となります。
<例>金利見直し基準日が4月1日と10月1日の場合(4月の例)

それでは、一般的な変動金利型の仕組みを詳しく見てみましょう。
(1)金利は半年に1度見直される。
(2)返済額は5年間変わらない。
金利は半年ごとに見直されますが、返済額は5年間一定額というのが一般的です。返済額は変わっていなくても、金利が上がると利息の支払い分が増え、元金が減るスピードが遅くなります。5年間は返済額が一定のため、この期間の金利変動による利息等の過不足金が生じた場合には、6年目以降からの返済額で調整されます。また、金利が大幅に上昇した場合などは、利息分だけで返済額以上になってしまい、「未払利息」が発生するリスクがあります。
(3)5年後に返済額が見直される。金利が上昇していて返済額がアップする場合でも、1.25倍までとされている。
5年後に返済額が見直された時にも1.25倍以上にはならないというルールがあり、支払いに関しては安心感があります。ただし、注意したいのは、あくまでも返済額に上限があるだけで、金利には上限はないこと。つまり、金利は上がっているのに返済額は上がらないとなると、元金の減りが遅い、さらには「未払利息」が発生するリスクがあることは知っておきましょう。
※ 一部の金融機関では、半年ごとの金利見直しの際に、返済額も変更され、1.25倍までという上限もないという変動金利型を扱っています。

未払利息とは

金利が上昇した場合に発生しうる「未払利息」にも注意が必要です。
未払利息が発生する例を見てみましょう。
下記の例(借入金3,000万円、返済期間30年)では、当初の金利は1.475%。返済額はこの金利をもとに決定され、5年間変わりません。
この例では、金利が少しずつアップし、43回目から4.475%となった結果、支払う利息が返済額を上回ってしまっています。
本来であれば、43回目の返済額では、支払うべき利息額は前回の残高28,225,124円×4.475%÷12ヶ月=105,256円になるのですが、返済額が103,177円なので、その差額2,079円が未払利息として発生してしまいます。

 ※ 表中の金利は2009年6月時点での水準で試算
このように未払利息が生じた場合には、返済額とは別に支払わなくてはなりません。
清算方法は、分割で清算、一括返済で清算未払利息を優先して支払うなど、金融機関によって異なりますので、変動金利を借り入れする場合には、確認しておきましょう。
※ 文中の金利は2009年6月時点での水準で試算しています。
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