【赤羽・十条】再開発で変化した「赤羽」駅周辺、「十条」駅西口でも計画進行中
JR「赤羽」駅は宇都宮・高崎線、京浜東北線、埼京線などが集まる東京北部最大のターミナルの一つです。駅周辺では交通の利便性やアクセスの良さを活かしたまちづくりが進められています。また、「十条」駅西口でも再開発事業が動き出し、より魅力的な街へ生まれ変わろうとしています。
「赤羽」駅西口の西側の高台に広がる「赤羽台団地」は1962(昭和37)年に完成し、総戸数3,373戸からなる、23区内初めての大規模団地として注目を集めました。この団地は先進的な建物の配置や多彩な間取りが採用され、最先端の暮らしが実現できると人気を集めたといいます。
その後、老朽化が問題視され、2000(平成12)年から建て替えが始まりました。団地の名称も「ヌーヴェル赤羽台」と改められ、2006(平成18)年にA街区が、2010(平成22)年にはB街区とC街区も誕生しました。新しい団地は建物の間に駐車場や駐輪場、中庭からなるコミュニティスペースを設け、多世代が交流できる空間となりました。
また、「赤羽台団地」の北側の一角では2017(平成29)年「東洋大学 赤羽台キャンパス」が新設されました。このキャンパスには情報連携学部のほか、2021(令和3)年にライフデザイン学部が朝霞キャンパスから移転しました。また、新しく福祉社会デザイン学部(※)、健康スポーツ科学部(※)が開設される予定です。
※設置構想中のため、学部名称は仮称であり、計画内容は変更となる可能性があります。
さらに、建物は無線LANやペーパーレス図書館など情報化時代を反映した最先端の設備を誇るスマートキャンパスです。新キャンパス誕生を機に、後は「赤羽」駅西口には若者の姿が増え、活気あふれる街になっていくでしょう。
「赤羽」駅東口はレトロな飲食店街やにぎやかな商店街が広がり、古くから人々が集う街として栄えてきました。周辺には「ビーンズ赤羽」、「ダイエー 赤羽店」「赤羽スズラン通り商店街(LaLaガーデン)」など、時代の変化に合わせて進化を続けてきた商業施設が多く立地し、住民の生活を支えています。
「赤羽」駅東口周辺では今後もこのにぎわいを活かしつつ、さらに快適な街にするため、住民と北区は2009(平成21)年10月に「赤羽駅東口地区まちづくり全体協議会」を設立し、街の現状を把握し、街の将来像を模索する活動を続けてきました。2015(平成27)年9月に「赤羽駅東口地区のまちづくりゾーニング構想」が策定されました。
東口地区は赤羽一丁目、赤羽二丁目、赤羽南一丁目の一部の約43ヘクタールが対象です。 このうち、赤羽一丁目第一地区では2020(令和2)年8月に都市計画の決定・変更が告示されました。約110メートルの高層ビルの建設され、商業施設、住宅、駐車場などが整備される予定になっています。今後もその他の地区でもゾーニング構想に基づいたインフラ整備などが行われ、より暮らしやすい街へと進化するでしょう。
「赤羽」駅からJR埼京線で1駅の「十条」駅周辺でも都市インフラ整備が行われています。
「十条」駅周辺では、木造の店舗兼住宅が立ち並び、防災性の向上など、安全面でも課題がありました。そこで、2005(平成17)年に「十条地区まちづくり基本構想」を策定し、老朽住宅の建て替えや公園・道路の整備を進めることで住環境の改善、防災性の向上を図ってきました。
その中でも、「十条」駅西口では約1.7ヘクタールを対象に「十条駅西口地区第一種市街地再開発事業」が行われています。計画では、地区内に約540戸の住宅に加え、ショッピング施設や地下駐車場を備える高層ビルが建設されるほか、新たな駅前広場などが整備されます。
また、JR埼京線の「十条」駅周辺約1.5kmを対象とした鉄道の高架化が計画されていましたが、2020(令和2)年3月に都市計画事業として認可され、事業着手が発表されました。この連続立体交差事業により、踏切6か所が立体交差化されるほか、「十条」駅はバリアフリー設備を備えた最新の駅となり、より快適で安全に、暮らしの利便性が大きく向上することになります。事業は2032年度の完了が見込まれています。
- 掲載日
- 2020/12/31
本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。