【神戸・芦屋】関西人気ナンバーワン!阪急神戸線が貫く人気の住宅地
阪急・JR・阪神の3路線が走る阪神間エリアは、梅田や三宮へのアクセスに便利なため高い人気を誇っています。特に西宮市から神戸市灘区にかけてのエリアは、住みたい街ランキングの上位常連となっています。
このエリアでは神戸の先進性と大阪の経済力が交じり合うことにより、独特で最先端な文化が形成されています。過去には「阪神間モダニズム」が、現在も「神戸系」といわれるファッション文化が発信されています。
また芦屋市など、全国的に知られる高級住宅街が点在しているのも、このエリアの大きな特徴です。
大阪と神戸の中間に位置し、また阪急・JR・阪神の3路線が通る高い利便性が売りとなっている阪神間エリアは、関西圏有数の人気を誇る住宅地となっています。特に「西宮北口」駅から「六甲」駅にかけての阪急神戸線沿線の人気は非常に高く、関西圏の住みたい街ランキングでも、多くの街が上位にランクインしています。
このエリアには、苦楽園や甲陽園など「西宮七園」と呼ばれる住宅地を始めとして、関西圏屈指の高級住宅地が集中しています。特に全国的にも高級住宅街として知られる芦屋市内には、「六麓荘」などに広大な敷地を持つ大豪邸が点在しています。
そんな環境ゆえ、このエリアのショッピングスポットにはハイセンスなものが多く、関西圏をリードする名店も数多くあります。特に夙川から苦楽園にかけての界隈や、「岡本」駅周辺にはセレクトショップやインテリアなどを扱う、オシャレで高級感漂うお店が集中しています。またスイーツ の名店の充実振りは関西でもトップクラスといってよいでしょう。
西宮市から東灘区にかけてのエリアは、美術館や博物館の集中地帯となっています。「芦屋市立美術博物館」や「芦屋市谷崎潤一郎記念館」など公設のものもありますが、特に私設の美術館や博物館が多いのが特徴です。
これらの美術館・博物館の共通点は、このエリアに住んだ資産家が個人的に収集したコレクションを、邸宅ごと展示・公開していることです。
例えば、阪急「芦屋川」駅に程近い、1,500点以上にのぼる陶磁器を中心に展示している「滴翠美術館」は、銀行頭取であった山口吉郎兵衛の邸宅を改装して一般公開しています。芦屋市には他にも、中国美術をコレクションした「エンバ中国近代美術館」や、日本で唯一の矢立コレクションなどを展示する「俵美術館」などの私立美術館があります。
東灘区には、白壁の和洋折衷建築が特徴的な「白鶴美術館」や、朝日新聞創業家のコレクションを展示する「香雪美術館」などがあります。これらの美術館・博物館の多くは贅をこらした邸宅だったため、建物にも独特な趣があり格好の散策スポットとなります。ただ、多くの施設では夏や冬には長期休暇をとるため、訪問時には事前確認を忘れずに。
昭和初期までは日本経済の中心だった大阪と、海外文化が入りやすい神戸に挟まれた阪神間エリア。神戸の舶来文化と大阪の富がミクスチャーされた結果、最新トレンドを巧みに取り入れる文化的素地ができたようです。
特に大正から昭和初期にかけては、当時の最先端だった「モダニズム」を取り入れた「阪神間モダニズム」と呼ばれる文化様式が根付きました。現在も当時をしのばせるモダニズム建築が数多く残されています。
阪急「芦屋川」駅近くの「ヨドコウ迎賓館」はその代表的なものであり、「帝国ホテル」の設計で名をはせたフランク・ロイド・ライトの作品として知られています。灘の酒造家の別邸として1924年に造られたもので、当時としては最新鋭の技術だったコンクリート造の建築物です。直線的で華美な装飾を取り払った瀟洒な建物からは、当時のモダニズム思想が垣間見えます。
他にも1932(昭和7)年に建てられたゴシック様式の教会「カトリック夙川教会」や、1932(昭和7)年竣工の「滴翠美術館」、1929(昭和4)年に完成した「関西学院大学 西宮上ケ原キャンパス」、六甲山の代表的スポットである「六甲山ホテル(現・六甲山サイレンスリゾート)」などでも、その名残を感じられます。
六甲山系と大阪湾に挟まれるような地形が特徴的な阪神間エリア。特に芦屋から灘区にかけてのエリアでは山が海に迫っているため、阪急神戸線よりも北側の山の手エリアは、大阪湾を一望できる素晴らしい展望が魅力となっています。
その代表的なスポットである標高931mの「六甲山」や「摩耶山」からは、名高い神戸の「1000万ドルの夜景」を楽しむことができます。周辺に「六甲山牧場」や「六甲ガーデンテラス」といったレジャースポットが充実しているので、散策にもってこいのスポットとなっています。
他にも芦有ドライブウェイの展望台である夜景スポット「東六甲展望台」や、甲陽園の「北山緑化植物園」なども展望スポットとして知られています。
また六麓荘や甲陽園・六甲などの高台に位置する地区では、自宅のテラスからも市街地や大阪湾を一望でき、これらの住宅に高い人気が集まっているそうです。
福男で有名な「西宮神社」を始め、古来の長い歴史を有する阪神間エリアですが、江戸時代には日本を代表する銘酒の産地として知られました。このエリアは『六甲のおいしい水』というブランドがあるほど名水に恵まれたエリアであり、また「宮水」とよばれる日本では珍しい清酒造りに適した硬水が手に入ったことが影響しています。
このエリアで生産された清酒は「樽廻船」とよばれる専用船で江戸に運ばれ、莫大な富をもたらしました。特に今津・西宮・魚崎・御影・西など「灘五郷」と呼ばれた地区には酒造家の豪邸が立ち並び、その繁栄は広く知られました。
明治以後にもその繁栄は続き、現在も『白鶴』や『菊正宗』『沢の鶴』など、日本を代表する酒蔵がこの地に残っています。またその富は美術品収集など文化面に向けられ、後に「白鶴美術館」や『白鷹』のオーナー家による「辰馬考古資料館」などの個人美術館・博物館が設けられました。さらに彼らは阪神間モダニズム成立にも大きな影響を与えました。
ちなみに、JR「住吉」駅近くにある日本屈指の難関校として知られる「灘中学校・高等学校」は、もともと『菊正宗』『白鶴』など酒造家の出資によって開校された、という歴史があります。
- 掲載日
- 2019/05/27
本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。