上野は江戸時代に、天台宗の僧侶で徳川家の信仰を集めていた天海により建立された「寛永寺」の門前町として発展しました。「寛永寺」を建立した現在の上野の台地は「江戸城」の鬼門にあたる場所で、江戸城を護る意味もありました。

当時、「寛永寺」周辺には多くの大名屋敷が立地し、大名屋敷の間には武家や町人の家がびっしりと建ち並んでいました。

明治維新後、「寛永寺」の境内地の一部が日本初の公園の一つとして整備され、1873（明治6）年に「上野恩賜公園」が開園します。今も「上野恩賜公園」内には「上野大仏」や「清水観音堂」など「寛永寺」の名残が残っています。

「上野」駅はJR東北・北海道新幹線、JR上越・北陸新幹線など各新幹線をはじめ、JR山手線、JR京浜東北線、JR宇都宮・高崎線、JR常磐線、JR上野東京ライン、東京メトロ銀座線、東京メトロ日比谷線が集まるターミナルです。

JR山手線、JR京浜東北線、JR上野東京ラインで「東京」駅や「品川」駅、JR宇都宮・高崎線で「大宮」駅、JR上野東京ラインで「横浜」駅、JR常磐線で「柏」駅、東京メトロ銀座線と東京メトロ日比谷線で「銀座」駅など広範囲のエリアへダイレクトアクセスできる点が大きな魅力となっています。

また、「京成上野」駅から京成本線、京成成田スカイアクセス線、「スカイライナー」号を利用すれば「成田空港」にも乗り換えなしでアクセスでき、旅行や出張の際もスムーズに移動することができます。

JRと京成線の「上野」駅周辺はいくつもの大型商業施設が立ち並び、一日中多くの買い物客や観光客が絶えないエリアです。

「上野」駅直結のショッピング施設「アトレ上野」にはファッションや雑貨などおしゃれなショップが集まっています。「上野」駅エキナカの「エキュート上野」は、飲食店を中心に、薬局、雑貨、書店からリラクゼーション施設まで、電車を利用した際のちょっとした買い物にも便利です。

また、「上野」駅南側には「上野マルイ」、「ヨドバシカメラ マルチメディア上野」、上野・御徒町間の約500ｍほどに約400店舗が軒を連ねる「アメ横商店街」が集まっており、多彩な買い物ニーズを満たしてくれます。

東京メトロ銀座線「上野広小路」駅直結の「松坂屋 上野店」は、このエリアのシンボル的存在でもある創業約400年の老舗デパートです。JR「御徒町」駅や東京メトロ日比谷線「仲御徒町」駅からもすぐそばに立っています。

「松坂屋 上野店」の別館にあたる「PARCO_ya上野」は、ポールスミスやマーガレットハウエル、ミー イッセイミヤケ等のファッションブランドが入る10階建てのデパートです。本館に比べ若い年齢層をターゲットにしたおしゃれでカジュアルな店も多数出店しています。6階はレストランフロア、7～10階は「TOHOシネマズ」のフロアとなっています。「TOHOシネマズ 上野」は、台東区初のシネマコンプレックスで、映画も気軽に鑑賞することができます。

上野周辺はレジャースポットとしての魅力が多いことでも知られています。「上野」駅の西側に広がる「上野恩賜公園」には「上野動物園」のほかにも、2016年に本館が世界文化遺産に登録された「国立西洋美術館」や「上野の森美術館」など多彩な施設があり、文化の拠点にもなっています。

これは、明治から大正、昭和にかけて、「上野恩賜公園」が殖産興業などの目的で開催される博覧会の会場となったことで、文化施設や教育機関、動物園などが多数設置されたもので、1881（明治14）年に「国立博物館（現・東京国立博物館）」、1926（大正15）年に「東京府（現・都）美術館」、1931（昭和6）年に「東京（現・国立）科学博物館」が開館しています。

また、園内は桜の名所としても知られていますが、これは天海が「寛永寺」を建立した際に吉野から持ち込んだ桜を植えたことが始まりといわれています。現在も、園内にはソメイヨシノなど約800本が植えられており、春には花見を楽しむ人で賑わっています。

周辺には、東京都指定歴史的建造物の「国立国会図書館 国際子ども図書館」、重要文化財のある「徳川家霊廟」など歴史を感じられるスポットも点在しており、思い思いの休日を満喫することができるでしょう。

少し足を延ばせば、浅草、蔵前・御徒町、谷根千など人気の散策スポットもあり、折に触れて散策するのも心地よいひと時になるでしょう。