【表参道・神宮前】時代を先取り常に変化し続ける、都内屈指のトレンド発信地
東京メトロ「表参道」駅からJR「原宿」駅にかけての神宮前エリアは、ファッションをはじめとする最新トレンドの発信地として人気の街です。
東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線およびJR山手線を利用して各方面へ自由自在にアクセスすることができ、利便性は抜群です。
また、大通りから一歩入ると静かな住宅地もあり、周辺には緑あふれる癒しスポットも豊富です。街の魅力をさらに高める再開発も積極的に行われており、今後の進捗に注目が集まります。
1923(大正12)年の関東大震災後、復興支援として東京・横浜の各地に鉄筋コンクリート造の「同潤会アパート」が建設されました。
表参道沿いに誕生した3階建て・10棟の「同潤会青山アパート」もその一つで、電気・ガス・水道・水洗式トイレなど当時最先端の機能を備えた同アパートは、大きな注目を集めました。
終戦後、各住民に払い下げられて個人所有となった同潤会青山アパートの部屋には、やがてブティックやギャラリーがオープンし、この街がファッションの中心地として発展するきっかけにもなりました。
また、終戦後に現在の「代々木公園」の場所に在日米軍施設「ワシントンハイツ」が建設され、周辺にアメリカ人向けの店が増えたことも、街の発展に影響を与えました。
米軍関係者向け住宅として神宮前交差点付近に建てられた「原宿セントラルアパート」には、やがて多くのクリエーターが事務所を構えるようになり、若者文化・流行の発信地として注目されました。
現在、同潤会青山アパートの跡地は「表参道ヒルズ」に、また原宿セントラルアパートの跡地は「東急プラザ表参道原宿」に生まれ変わっています。
明治神宮へ続く「表参道」の通りの約4分の1の長さを占める「表参道ヒルズ」は、建築家・安藤忠雄氏の設計によるもので、本館・西館・同潤館の3つの建物からなります。
ファッション感度の高い大人向けの有名ブランドショップをはじめとした専門店が集う商業施設と住宅と駐車場で構成された複合施設となっています。
「表参道」駅前の「One表参道」は、「LOUIS VUITTON」、「Dior」、「FENDI」などのスーパーブランドを束ねる「LVMH」グループのファッションビルです。
隈研吾氏の設計による木の風合いを活かした建物デザインが、表参道のケヤキ並木と調和しつつもひときわ目を引きます。
一方、「原宿」駅から延びる竹下通りは、若者向けファッションの店や飲食店などが軒を連ね、若者の聖地として人気です。サブカルチャー系ファッションを楽しめる街としても知られ、外国人観光客も多く訪れます。
また、宮下公園付近から「渋谷区障害者福祉センターはぁとぴあ原宿」付近まで続く「旧渋谷川遊歩道路」沿いにも、ブランドショップや古着屋、カフェなどが並び、「キャットストリート」の愛称で親しまれています。
2020(令和2)年6月には「原宿」駅前に「ウィズ原宿」がオープンしました。商業施設、レストラン、ホール、賃貸住宅などからなる大型複合施設で、初の都心型店舗としての「IKEA原宿」出店も話題を集めています。
さらに現在、神宮前交差点の南西角で「神宮前六丁目地区第一種市街地再開発事業」が進行中です。商業施設・公共公益施設などが入る地上10階・地下2階建ての複合施設が誕生予定で、竣工は2023(令和5)年度の予定です。
「KNIT DESIGN(まちを編む)」をコンセプトに建築家・平田晃久氏が手掛けた斬新な外装・屋上デザインに注目が集まっており、街の新しいランドマークになりそうです。
また、「表参道」駅の北側にあった都営青山北町アパートの跡地では「北青山三丁目地区まちづくりプロジェクト」が進められています。同プロジェクトでは対象区域を3つに分割し、段階的に整備を行っています。
まず「都営住宅建替事業区域」では、2019(令和元)年に20階建ての「都営北青山三丁目アパート」が完成しました。
また翌年には「民活事業区域」において、賃貸住宅・サ高住・商業施設・保育所・地域交流施設などで構成される25階建て複合施設「ののあおやま民活棟」が誕生し、敷地内には約3,500平方メートルの大規模緑地も整備されました。
残る「沿道一体型開発検討区域」についても2020(令和2)年に基本計画がまとめられており、今後まちづくりが進められていく予定です。
表参道・神宮前は都心屈指の商業エリアですが、周辺にはマンションも多く、住宅地としても人気の高い街です。
高層タワーマンションから中低層の邸宅型マンションまでさまざまで、日本の億ション第一号として有名な「コープオリンピア 」などのヴィンテージマンションも点在します。
2020(令和2)年には「国立競技場」の南側に、23階建て・409戸の大規模マンション「ザ・コート神宮外苑 」が竣工して話題を集めました。
また、神宮前は大部分が文教地区に指定されており、街のにぎわいがありながらも落ち着きある環境が維持されています。
周辺には進学校として知られる「東京都立青山高等学校」をはじめ教育施設や美術館などが多いほか、各国の大使館も点在しており国際色豊かな雰囲気が漂います。
神宮前エリアの西側には、「明治神宮」および「代々木公園」が広がっています。明治天皇と昭憲皇太后をお祀りする明治神宮の杜は、約70万平方メートルにも及ぶ広大な人工林で、都会の喧騒を忘れてしまうほどの静寂な空気が流れています。
敷地内には明治天皇ゆかりの品など多くの展示が揃う「明治神宮ミュージアム」や、約150種の花菖蒲が咲き誇る「菖蒲田」、加藤清正が掘ったと伝えられる「清正井」など見所が多く、散策途中に立ち寄れるカフェやレストランもあります。
「代々木公園」は、1964(昭和39)年の東京オリンピックの選手村を再整備して1967(昭和42)年に開園しました。
園内には陸上競技場やサッカー・ホッケー場などのスポーツ施設のほか、噴水のある広大な広場やドッグラン、サイクリングコース、バードサンクチュアリもあり、緑あふれる開放的な空間で思い思いの時間を過ごすことができます。
2020東京オリンピック終了後には、この「代々木公園」と国立競技場に隣接する「明治公園」の拡張整備も計画されています。「明治神宮外苑」や「新宿御苑」も歩いて行ける距離にあり、都心にいながら美しい緑や四季の移ろいを満喫することができます。
- 掲載日
- 2021/07/29
本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。