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超高層マンション市場動向・25年以降全国で270棟9.7万戸完成

2025年05月23日

全国で建設中または計画中の超高層マンション(20階以上)が約9.7万戸に達していることが不動産経済研究所の調べでわかった。

25年以降に完成を予定している超高層マンションは270棟・9万7141戸。24年3月末の前回調査時点に比べ7棟・1033戸増加している。圏域別では首都圏168棟・7万2252戸(全体比74.4%、前回76.4%)、近畿圏33棟・1万1343戸(11.7%、9.9%)、その他の地区は69棟・1万3546戸(13.9%、13.7%)となっている。

完成予定年次別では25年54棟・1万5840戸、26年65棟・2万4746戸、27年43棟・1万2307戸、28年36棟・1万2971戸、29年以降72棟・3万1277戸。

超高層マンションは09年には123棟・3万5607戸が竣工していたものの、リーマンショック後の事業縮小の影響で10年には67棟・1万7967戸と半減、11年には震災の影響もあり45棟・1万3321戸とさらに落ち込んだ。

12年以降は増減を繰り返しており、15年に55棟・1万8821戸まで伸ばした後は1万戸から1万7000戸程度で推移。22年はコロナ禍での工期の遅延などで8244戸にまで落ち込んだものの、23年は1万4037戸に回復すると、24年も1万4138戸と微増となっている。

人手不足などを背景に工期が後ろにずれ込む動きは続いており、25年に完成する超高層マンションは1万6000戸程度とさらに増加する。その後も東京都心や湾岸エリアだけでなく、地方中核都市でも新たな複合再開発プロジェクトなどが数多く控えていることから、26年には約2万5000戸の住戸が完成する見込みだ。

首都圏の計画168棟・7万2252戸のうち、東京23区は112棟・4万8613戸。全国における戸数シェアは50.0%(前回51.7%)だった。

その他のエリアは、都下10棟・4265戸、神奈川県25棟・1万489戸、埼玉県6棟・1691戸、千葉県15棟・7194戸。完成予定年次別では25年26棟・1万310戸、26年43棟・1万9345戸、27年19棟・6936戸、28年26棟・1万420戸、29年以降54棟・2万5241戸。首都圏では76年から24年まで計997棟・29万3516戸が竣工している。

近畿圏は33棟・1万1343戸が建設・計画中となっている。内訳は大阪市内20棟・6805戸、大阪府下7棟・2364戸、兵庫県5棟・1844戸、京都府1棟・330戸。完成年次別では25年6棟・1580戸、26年7棟・3012戸、27年11棟・2573戸、28年3棟・1011戸、29年以降6棟・3167戸。

その他の地区でも愛知県10棟・1761戸、福岡県8棟・1497戸、岡山県3棟・1202戸など69棟・1万3546戸が建設・計画中。

50階建て以上の超・超高層も複数の計画が進行中。六本木5丁目の70階建てなど、首都圏で17件・23棟の50階以上の超・超高層プロジェクトが進行している。

(提供:日刊不動産経済通信)

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