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60代からの住まいと住みかえの知識介護サービス・介護保険編

介護サービス・介護保険編

 平成12年に始まった公的介護保険。この制度により、介護が必要になったときに、少ない負担で介護サービスが受けられるようになりました。老後生活に必要な資金も、この制度により変わってきました。

 また、日常生活の補助だけでなく、リフォームや住みかえにおいても介護保険からの助成があります。
老後の住みかえや生活設計を考える上で、介護保険の知識は重要になります。

介護保険サービスの流れ

お住まいの市区町村の介護保険窓口に申請をします。

調査員が訪問し、介護が必要な度合いを判別します。かかりつけの主治医の方の意見書も参考にします。

なお、訪問調査や主治医の意見書作成に関する費用について、利用者負担はありません。

訪問調査の結果および主治医の意見書から、介護認定審査会で、介護が必要な度合いを最終決定します(要介護認定)。

在宅系介護サービスを受ける場合、通常、ケアマネージャーに「ケアプラン」を作成してもらいます。希望にできるだけ合ったプランが作成されるべく、話し合いをしっかり行いましょう。

施設・居住系介護サービスを受ける場合は、希望する施設に問い合わせをすることになります。

介護サービスを行う事業者は、自ら選択できます。選択した事業者と契約し、介護サービスを受けます。

要介護認定の有効期間は、原則6ヵ月です(市町村が必要と認める場合は、3ヵ月~12ヵ月の間で月を単位として市町村が定める)。したがって、引き続き介護サービスを受けたい場合、更新申請が必要になります(有効期間満了の60日前から満了日までの間に行う)。
更新の際、心身の状況に変化があれば、新しくケアプランが作成され、サービス内容も変わります。

要支援・要介護度の認定区分

 介護が必要な度合いは、要支援(1~2)、要介護(1~5)の7段階に区分されます。この区分に応じ、受けられるサービスや、費用の自己負担限度額などが変わります。

 公的介護保険を使った介護サービスについては、自己負担1割で受けられます。ただし、1ヵ月ごとに以下の上限があります。

要介護度 支給限度額 自己負担額
要支援1 49,700円 4,970円
要支援2 104,000円 10,400円
要介護1 165,800円 16,580円
要介護2 194,800円 19,480円
要介護3 267,500円 26,750円
要介護4 306,000円 30,600円
要介護5 358,300円 35,830円

※額は介護報酬の1単位を10円として計算

介護サービスの種類

 公的介護保険を使った介護サービスには、以下のような種類があります。複数のサービスを組み合わせて利用することになります。

  1. 在宅のままサービスを受ける
訪問介護 ヘルパーが家を訪問し、食事や排泄の介助、調理、洗濯などの日常生活の世話をしてくれる。あらかじめ登録しておけば、ヘルパーが夜間の巡回訪問や通報に応じて訪問してくれる「夜間対応型」も利用可能。

※自治体によって費用は異なる。

訪問入浴介護 移動式浴槽などを使い、入浴の介護を行う。
訪問リハビリテーション 理学療法士・作業療法士が家を訪問し、リハビリテーションを行い、機能改善を図る。
訪問看護 看護師や保健師などが家を訪問し、看護を行う。年齢や原因(病名)により、介護保険を使う場合と、医療保険を使う場合に分かれる。
居宅療養管理指導 医師、歯科医師、薬剤師などが家を訪問し、療養上の管理および指導を行う。
  1. 施設に通ってサービスを受ける
デイサービス(通所介護) デイサービスセンターへ通い、食事やレクレーション、入浴サービスを受ける。
短期入所サービス 家族が出張や旅行などで一時的に介護できないとき、一時的に施設に入所して利用するサービス。一般に「ショートステイ」と呼ばれるもの。
デイケア(通所リハビリテーション) 老人保健施設や医療機関で、理学療法士・作業療法士などからリハビリテーションを受ける。
  1. 施設に入所して受けるサービス
施設サービス 特別養護老人ホームや老人保健施設、介護療養型医療施設に入所する
  1. その他
福祉用具の購入・レンタル 車いすや歩行器、特殊寝台やリハビリ器具などの購入費支給や貸与のサービス。
住宅改修費支給 手すりの設置、段差の解消、引戸などの扉の取替えなどをする際、住宅改修費の一部が支給される。

ご相談・お問い合わせは、お住まいの市区町村の介護保険担当窓口へお尋ねください

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