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【渋谷区】「防災ポータル」や「防災キャラバン」など、情報提供・防災啓発に力を入れる渋谷区の対策

 
「渋谷」駅前、スクランブル交差点の様子

渋谷区は東京23区の中央からやや西に位置します。

華やかな印象のある区ですが、中心部には、「明治神宮」、「代々木公園」といった大きな緑地があり、「新宿御苑」の一部を加えると、全体の10分の1は緑地となっています。

渋谷という地名の由来は諸説あります。かつて「塩谷(しおや)の里」と呼ばれており、それが「渋谷(しぶや)」に変わったという説や、他にも、この地を流れる川の水が鉄分を多く含み、赤さび色の「シブ色」だったため「シブヤ川」と呼ばれていたとする説、しぼんだ谷あいだったからとする説などがあります。

地形としては武蔵野台地上に位置するエリアが多くなっていますが、地名の由来の1つでもあるように、台地の間には川が流れています。

その「渋谷川」の浸食によってできた谷と、その支谷がシカの角のよう広がり、「渋谷」駅周辺をはじめ谷間になっている場所も多いエリアです。

「明治神宮」駅地下工事の際には、ナウマンゾウの化石が発見されるなどし、かつては川沿いの高台という地形を活かして、古代人が暮らしていたとも考えられています。

現在も、「渋谷」駅西側の町名になっている「道玄坂」や、「宮益坂」など、高低差を感じられる地形・地名が残るエリアとなっています。

「渋谷区民防災マニュアル」で地震や水害時の対応を確認
武蔵野市防災ハンドブック 表紙

渋谷区では災害発生時の行動をまとめた「渋谷区民防災マニュアル」があります。

「渋谷区民防災マニュアル」では地震発生時の身の安全の確保、避難の流れ、安否確認・情報取集の方法をまとめています。

近年はゲリラ豪雨など大雨も増えてきました。「渋谷区民防災マニュアル」には風水害への備え、水害時の行動、警戒レベルと取るべき行動、避難の際の注意点もまとめられています。

 

一時集合場所、広域避難場所、避難所が一目でわかる「渋谷区防災地図」
渋谷区防災地図 表紙

大地震が起き、建物倒壊や火災の危険があり自宅にいることが不安な場合は、まず一時集合場所に集まり様子を見ます。燃え広がった火災が一時集合場所に近づいている場合は、広域避難場所に避難し、自宅に被害があり住めなくなってしまった場合は避難所に避難します。

渋谷区防災地図」は一時集合場所、広域避難場所、避難所を示したマップです。区全体のマップのほか、地区ごとの11種類のマップがあります。

一時集合場所は渋谷区立小・中学校の校庭や渋谷区立の公園などが指定されています。

広域避難場所は「明治神宮・代々木公園一帯」、「青山学院・実践女子学園一帯」、「聖心女子大学一帯」、「明治神宮外苑地区」、「新宿御苑」、「新宿中央公園・高層ビル群一帯」、「中目黒公園一帯」、「恵比寿ガーデンプレイス」、「駒場東大一帯」の9か所があります。

「渋谷」駅周辺は大規模な火災の危険が低いため、地区内残留地区とされています。

 

地震時の建物被害や揺れやすさ、大雨や土砂災害の被害をチェックできる各種ハザードマップ
地域の危険度マップ 表紙

渋谷区では、地震時の建物被害を示した「地域の危険度マップ」や、地震の際の揺れやすさを示した「揺れやすさマップ」を作成し、危険度が高いエリアや揺れやすいエリアでの対策を促しています。

また、神田川・渋谷川流域で1時間最大雨量153ミリメートル、24時間総雨量690ミリメートルという想定最大規模の降雨があった際の浸水範囲や浸水の深さを表示した「洪水ハザードマップ」も作成されています。

「土砂災害警戒区域」および「土砂災害特別警報区域」を示した「渋谷区土砂災害ハザードマップ」もあります。

 

渋谷区防災ポータル」や「渋谷区防災アプリ」で防災情報をまとめて入手
渋谷区防災ポータル

渋谷区では「避難情報」、「公共情報」、「被害情報」、「人的被害」、「気象情報」、「防災知識」をまとめた「渋谷区防災ポータル」を作成しており、被害や避難の必要性、避難場所などが一目でわかるようになっています。

また、スマートフォンで利用できる「渋谷区防災アプリ」も提供されています。

このアプリでは自由にコミュニティを作成し、家族や友達間で情報共有できるほか、オフラインでも確認できる防災マップ、避難準備、勧告、指示などの避難情報を知らせるプッシュ通知、避難所や帰宅困難者受入施設、医療救護所の最新情報提供、GPS機能、カメラ機能、音声認識機能による被害報告機能があります。

渋谷区では「しぶや安心・安全メール」に登録すると、「防災メール」として防災行政情報、震度情報、区内の気象情報、記録的短時間大雨情報、土砂災害警戒情報、津波情報が配信されるサービスも提供されています。

高齢者の方やスマートフォン・携帯電話になじみがない方向けには、登録した電話番号に渋谷区が発信する避難情報や防災情報を電話でお知らせしてくれる、「災害時自動電話情報サービス「しらせる君」」もあります。

 

地区ごとの防災課題を楽しみながら学べる「渋谷防災キャラバン」
地域に根差した「渋谷ならでは」の身近な防災情報を届けてくれる「渋⾕防災キャラバン」

渋谷区では防災に対する意識を高めるため、さまざまな取り組みが行われています。

そのうちの一つ、「渋⾕防災キャラバン」では、地域の防災意識を高め、防災力向上を図るために防災アトラクションやトークショーなどのイベントを開催しています。

2021(令和3)年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響でオンライン開催となり、11の地区ごとにその地で活躍する人や団体をゲストにむかえ、地区特有の防災課題や、防災にまつわる豆知識を動画で紹介しました。動画はYouTubeチャンネルで公開されています。

他にも、毎年1月17日は「渋谷防災点検の日」として、午前9時00分に防災行政無線の臨時放送を行い、防災点検を促しています。

また、「渋谷」駅周辺では災害時に帰宅困難者の発生が想定されており、来街者向けの防災リーフレットも作成されています。

渋谷区来街者向け防災リーフレット(SHIBUYA OK!? MAP)」では、「帰宅困難者受入施設」を確認することができるMAPのほか、災害時の避難フロー、渋谷区防災アプリなどの情報ツールが確認できます。

こうした、渋谷区で懸念される特徴的な災害に対しても、各個人が防災意識を高められるよう、日々さまざまな取り組みが行われています。

掲載日
2021/11/26

本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。

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