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【浦安市】減災および応災を基本理念に、過去の教訓を生かしながら地域特性に合わせた対策を進める浦安市

 
「新浦安」駅前の様子「新浦安」駅前の様子

浦安市は千葉県北西部にある市で、東京ベイエリアを代表する都市として発展してきました。東京ディズニーリゾートがある街としても広く知られています。

西は旧江戸川を挟んで江戸川区に隣接し、東京都心へのアクセスが良いのが特徴です。また、東京湾の奥部に位置しており、東と南は東京湾に面しています。

かつては面積4.43平方キロメートルほどの小さな町でしたが、1964(昭和39)年から始まった海面埋め立て事業により面積は約4倍に拡大し、急速に都市化が進みました。現在の浦安市は旧江戸川沿いの河口に発達した低地とその約3倍の面積を持つ埋立地で構成されており、地形はおおむね平坦です。

浦安市は、市域拡大以前からあった「元町」、住宅・商業用地として整備され発展した「中町」、計画的に都市開発が進められている東南部の「新町」、南部にある鉄鋼流通基地「工業ゾーン」、東京ディズニーリゾートとホテル群が立ち並ぶ舞浜「アーバンリゾートゾーン」と、大きく5つのエリアに分けられ、エリアごとに異なる表情を見せています。

減災および応災を基本理念に、人命を最優先する防災対策

浦安市地域防災計画」は、浦安市の防災対策の総合的運営を図るための基本計画です。災害時の被害を最小限に抑える「減災」と被害からの迅速な回復を図る「応災」を基本理念とし、震災や風水害等への予防・応急・復旧復興対策について具体的にまとめています。

2011(平成23)年3月の東日本大震災で被害を受けた浦安市では、2015(平成27)年に、最大クラスの地震の想定、液状化対策を中心とした防災まちづくり、自助・共助・公助の連携などをポイントに地域防災計画の改定を行っています。さらにその後も毎年内容の検討を行い、必要に応じて修正を行っています。

震災対策については、M7クラスの首都直下地震のうち、浦安市が被害最大になると予想される「浦安市直下地震」を想定地震としています。この地震による浦安市内での揺れは震度6強~震度7と予想されています。

 

浦安市の防災マップやハザードマップを見てみよう
浦安市防災マップ浦安市防災マップ

防災のてびき」には、震災時の避難所や緊急避難場所、防災備蓄倉庫、医療拠点などが掲載されています。避難所には市立の全小・中学校と一部の高等学校などが指定されています。大規模火災時の緊急避難場所には市内の大きな公園19カ所が指定されています。いずれも住所によって避難先が決められているわけではなく、各自で最も安全な避難先を判断して避難することになります。

防災マップには、浦安市直下地震の「震度分布図」や、内陸直下型地震による「液状化危険度分布図」も併せて掲載されています。

浦安市水害ハザードマップ浦安市水害ハザードマップ

浦安市では、洪水ハザードマップ、内水ハザードマップ、高潮ハザードマップおよび避難所の情報などを「浦安市水害ハザードマップ」としてまとめています。2023(令和5)年11月10日から市役所などで配布されている令和5年度版は、これまでの拡大地図型から冊子型に変わっているほか、小規模河川洪水ハザードマップや高潮ハザードマップ、待避所一覧も追加されるなどバージョンアップしています。

このうち江戸川洪水ハザードマップは、想定最大規模の大雨が利根川上流域に降って江戸川が氾濫した場合の、浦安市内の浸水想定範囲および深さなどを示したものです。今回追加された小規模河川洪水ハザードマップは、市内を流れる境川、見明川、猫実川、堀江川の流域で24時間雨量が690mmを超えた場合を想定しています。

冊子にはハザードマップの使い方や避難の仕方、マイ・タイムライン作成手順などの解説も掲載されており、各家庭での水害への備えに大いに役立つものとなっています。

なお、浦安市の防災マップ、洪水ハザードマップ、内水ハザードマップなどはウェブサイトでも閲覧可能です。

 

「自助・共助」を促進して地域防災力を高めるために

浦安市が作成している「防災のてびき」は、災害に対して家庭や地域で日頃から備えておくことの重要性を広く伝えるためのもので、WEB版と冊子版が用意されています。

「防災のてびき」では、過去の震災や今後予想される地震災害などの詳細な解説に加え、地震・火災・風水害への備えについて知識編・実践編・準備編として分かりやすくまとめられています。地域での自主防災活動、災害時の避難支援、応急手当などに関する役立つ情報も満載です。

防災のてびき(WEB版)防災のてびき(WEB版)

また、冒頭で述べたように浦安市は地域によって特性が異なります。「元町」は旧江戸川に近いエリアで中層マンションや戸建て住宅、一部老朽化した木造住宅が密集、「中町」は埋め立て事業で造成されたエリアで戸建て住宅や集合住宅が多数存在、「新町」は第2期の埋め立て事業で新しく誕生したエリアで高層住宅群が形成されています。

地域特性が異なれば災害リスクや対策も異なることから、浦安市では「浦安市地区防災View」として各地域の特性や災害への備えをまとめています。浦安で暮らすにあたってはこうした資料にも目を通しておきたいものです。

 

遠隔地の災害コールセンターなど浦安市ならではの取り組み

浦安市では大規模災害に備えた「災害コールセンター」を設置しています。これは災害発生時に運用が必要と判断された時に稼働するもので、発災直後は待避所・指定避難所、交通規制、被害状況などの情報を、また数日後からはライフラインや交通機関などに関する各種情報を提供します。同時被災回避の観点から、浦安市から離れた沖縄県に設置しているのがポイントです。

また給水対策として市内3カ所に、平常時から利用できる井戸設備を敷設した地下水活用システムを設置しています。これにより災害時に1施設1日当たり60トンもの飲用水を市民に供給することができます。

転入者への「防災セット」無償配布も、浦安市独自の取り組みです。非常用飲料水袋、簡易トイレ、非常用持ち出し袋、防災マップ、水害ハザードマップ、「防災のてびき」などをセットにして、浦安市への転入手続きの際に配布しています。

このほか、防災行政用無線が受信しにくい世帯への「防災ラジオ」の有償頒布や、初期消火のための住宅用消火器の貸し出しなども行っています。

浦安市ではこのように、東日本大震災など過去の災害の教訓を生かし、各地域の特性を考慮しながら、新しい試みも含めて幅広く防災対策に取り組んでいます。

掲載日
2023/11/28

本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。

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