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【荒川区】自主防災組織の充実など、区民も一体となって災害に強い街づくりを目指す荒川区

 
「日暮里」駅周辺の「日暮里繊維街」「日暮里」駅周辺の「日暮里繊維街」

荒川区は東京23区の北東部に位置します。面積は23区中22番目と小規模ながら、下町情緒の残る暮らしやすい街であり、日暮里繊維街に象徴される「繊維のまち」、松尾芭蕉、小林一茶、正岡子規など多くの俳人とゆかりのある「俳句のまち」などさまざまな表情を持っています。

区域は東西に細長く、南千住、荒川、町屋、東尾久、西尾久、東日暮里、西日暮里の各地域があります。また、北東部の区境を隅田川が流れています。

区域の大部分はほとんど起伏がなく平坦ですが、南西部に山手台地の一部があり、「諏訪台」や「道灌山」と呼ばれる高台となっています。

知って備える防災サイト「まなBOSAI」
防災サイト「まなBOSAI」防災サイト「まなBOSAI」

荒川区では災害に備え防災について学ぶための専用サイト「まなBOSAI」を公開しています。減災のための大きなポイントとなる「自助」や「共助」について分かりやすく整理されており、災害への備えとして自分たちが何をすべきかを知るのに大いに役立ちます。

また、避難指示の発令状況、避難場所等の情報、交通機関やライフラインの情報、気象情報といった荒川区の災害関連情報へも「まなBOSAI」からスピーディーにアクセスでき、タイムリーな情報入手が可能です。さまざまな防災関連のマップもまとまっていて便利です。

このほか、2021(令和3)年6月にはスマートフォン等向けの「荒川区防災アプリ」がリニューアルされ、より使いやすくなりました。防災行政無線で放送された緊急情報の確認(文字および音声)、避難所の開設・混雑状況の確認、交通・ライフライン・気象情報の確認ができるほか、防災マップなども閲覧できます。

またYouTubeの荒川区公式チャンネルでは、荒川区のシンボルキャラクター「あら坊」と一緒に防災を学ぶ「あら坊のまなBOSAI」シリーズも公開されています。

 

荒川区の防災地図やハザードマップを確認しよう
荒川区防災地図【地震版】荒川区防災地図【地震版】

「荒川区防災地図」は【地震版】と【水害版】に分かれています。【地震版】には震災時の避難場所をはじめ、給水拠点、緊急医療救護所、帰宅困難者一時滞在施設など防災関連施設の位置が示されています。

震災時の避難場所のうち「一時(いっとき)集合場所」は、避難場所へ避難する前に一時的に集合して様子を見る場所のことで、町会・自治会ごとに場所が決められています。なお、2024(令和6)年4月1日付で一部指定の見直しが行われています。

「一次避難所」は倒壊などにより自宅で生活ができなくなった人が共同で生活をする場所です。高齢者や障害者などそこでの生活が難しい人のための「二次避難所」なども掲載されています。

「広域避難場所」は、延焼火災などの危険から身を守るためのオープンスペースで、町会・自治会ごとに「荒川自然公園一帯」や「都立尾久の原公園一帯」など7カ所に振り分けられています。ただし南千住東部の一部エリアは、地域の不燃化が進み大規模な延焼火災がしにくい地域とされているため、広域避難の必要がない「地区内残留地区」に指定されています。

荒川区防災地図【水害版】荒川区防災地図【水害版】

「荒川区防災地図」の【水害版】には、想定し得る最大規模の降雨によって荒川の堤防が複数箇所で決壊した場合に想定される浸水の深さや、水害時の避難場所、避難方法などが記載されています。地図には大雨時に通行の注意が必要なアンダーパス(交差する鉄道や道路などの下を通過するため、周辺より低くなっている道路)や土砂災害(特別)警戒区域などの位置も示されていますので、避難先はもちろん、そこまでの安全なルートをあらかじめ確認しておくと安心です。

このほか、荒川区の北西を流れる石神井川が氾濫した場合の想定被害を示した「荒川区石神井川洪水ハザードマップ」や、「荒川区高潮浸水ハザードマップ」、「荒川区土砂災害ハザードマップ」もあります。土砂災害については、荒川区内では西日暮里付近に土砂災害(特別)警戒区域が7カ所あります。

 

「区民消火隊」、「区民レスキュー隊」など自主防災強化の取り組み

荒川区では区民による自主防災組織づくりの支援にも力を入れています。

自主防災活動の基本となる「防災区民組織」は、町会・自治会を単位としています。区内120のすべての町会・自治会において結成されており、非常時の計画を策定するとともに、平常時は地域住民に対する防災意識の啓発や防災訓練を行っています。

地域内の消火活動の中心的な役割を担うのが「区民消火隊」です。防災区民組織の防火部に位置付けられ、区内の主要道路である日光街道、明治通り、尾竹橋通りを中心に計10隊が結成されています。

さらに、阪神・淡路大震災で多くの人が建物の下敷きになった際、救助資器材の不備等で救助が進まなかったことを教訓として、防災区民組織の中に「区民レスキュー隊」も結成され、区民自らの手による救出・救護の体制づくりが進んでいます。

また荒川区では、自力での避難が難しい高齢者や障害者などを援助する方法として、災害要援護者避難援助体制を推進しています。たとえおんぶしてでも救出するという趣旨から、これを「おんぶ作戦」と名付けて展開しています。

 

将来を見据えた若き地域リーダーの育成も

区内の全中学校に「防災部」があることも荒川区の特徴です。そのきっかけとなったのは、荒川区立南千住第二中学校の「レスキュー部」です。

東日本大震災後の2012(平成24)年に創設された同校レスキュー部は、夏休み防災訓練などの防災活動に加え、緊急時に支援がスムーズに実行できるように地域の高齢者等と顔見知りになっておく「絆ネットワーク活動」や保育園と連携した避難誘導訓練など、幅広い活動が高く評価されました。

その活動をモデルに、2015(平成27)年4月には荒川区の全ての区立中学校に「防災部」が創設されました。「助けられる人から助ける人へ」という意識を持った防災ジュニアリーダーの育成が始まり、部員たちは地域の防災訓練への参加、岩手県釡石市への被災地訪問などさまざまな活動を行っています。

このほか荒川区ならではの取り組みとして「災害時地域貢献建築物の認定・助成制度」も挙げられます。これは大規模な水害等が発生した際に、一時の避難先として近隣住民の受け入れが可能な建築物を「災害時地域貢献建築物」として認定し、防災資機材の購入経費を区が助成するというものです。

現在はマンションなど14の建物が「災害時地域貢献建築物」として区から認定を受けており、「荒川区防災地図【水害版】」でもその位置を確認することができます。

こうした自主防災組織の強化や将来を見据えた防災教育にも見られるように、荒川区では行政と地域が一体となって防災力向上のための多彩な取り組みを行っています。

掲載日
2024/04/23

本記事は、(株)ココロマチ が情報収集し、作成したものです。記事の内容・情報に関しては、調査時点のもので変更の可能性があります。

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