キャップレートの動向 ~最新の不動産投資家調査より~

潤沢な資金環境を背景に丸の内・大手町地区のオフィス(Aクラスビル)の期待利回りは4年ぶりに低下した。11月25日、日本不動産研究所が「第45回 不動産投資家調査」(2021年10月現在)の結果を発表した。

キャップレート(期待利回り)はオフィスや住宅、物流施設では前回調査からの低下が多くみられ、都心型商業施設やホテルについては一部の調査地区で低下に転じるなどの変化がみられた。

Ⅰ.オフィス(Aクラスビル)のキャップレートは丸の内・大手町地区で4年ぶりに低下

丸の内・大手町地区の期待利回りは2017年10月の調査以来4年ぶりに変化し、前回比0.1ポイント低下の3.4%となった。同水準は調査開始以来の最低水準である。その他、渋谷、横浜、名古屋、大阪(梅田)などでも同0.1~0.2ポイント低下した。

潤沢な資金環境が当面続くとの見通しを背景に、多くの地区でキャップレートが低下した。

Ⅱ.賃貸住宅のキャップレートは城南・ワンルームタイプで2年ぶりに低下

城南・ワンルームタイプの期待利回りは2019年10月の調査以来2年ぶりに変化し、前回比0.2ポイント低下の4.0%となった。その他、横浜、大阪、神戸などでも低下した。特に横浜は東京との差が意識され、同0.3ポイント低下した。

コロナ禍、居住用資産の安全性・安定性が再評価された結果となった。

Ⅲ.都心型高級専門店、郊外型ショッピングセンターのキャップレートは多くの地区で横ばい

都心型高級専門店及び郊外型ショッピングセンターは前回比横ばいの地区が多くを占めた。但し、一部の地区では前回比0.1ポイントの低下がみられ、コロナ禍の終息を見据えた投資姿勢の変化が反映されている可能性がある。

Ⅳ.物流施設のキャップレートはさらに低下傾向

物流施設は引き続き低下傾向、マルチテナント型・湾岸部は東京(江東地区)と名古屋(名古屋港)が前回比0.1ポイント、大阪(大阪港)と福岡(博多港)が同0.2ポイント低下した。

Ⅴ.ホテルのキャップレートは一部地区で低下に転じる

ホテルは東京、札幌、京都、大阪、那覇では前回比横ばいとなったが、仙台、名古屋、福岡では前回比0.1ポイント低下し、市場の変化がみられた。

※キャップレート(期待利回り)… 投資物件の収益性を評価する際の指標の一つ。通常、対象不動産が生み出す純収益(家賃収入から管理費や固定資産税などの諸経費を差し引いた純粋な収益、NOI)をキャップレートで割ると投資価値となる。

提供:法人営業本部 CRE情報部

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