オフィスマーケットレポート(2025年5月)
【名古屋市】

支店長の視点

大規模ビルの空室率が2%台となり、全国的に見ても低い水準となっている。今年から来年にかけて竣工予定の建築中ビルでもテナントの内定が進んでいるが、自社施設からの移転等のため二次空室の発生が低水準に止まる可能性もある。そのため、移転を検討するテナント側には、移転先の候補は以前ほど豊富ではないとの認識が広がりつつある。
(基準日:2025年4月30日)


※空室率: 貸付総面積に対する「現空面積」の割合
※潜在空室率: 貸付総面積に対する「募集面積」の割合。既存ビルにおいて、テナント退去前を含む募集床が対象
※募集面積: 各統計日において公開されているテナント募集面積の合計
※統計開始: 1994年1月1日

Ⅰ.空室率

7ヵ月連続の低下。「大規模」は2021年8月以来の2%台

空室率は前月比マイナス0.16ポイントの3.56%となり、7ヵ月連続の低下となった。市内での統合移転や館内増床等により空室消化が進み、主な低下要因となっている。規模別の「大規模」は2021年8月以来、エリア別でも「名駅」が2020年12月以来の2%台に低下した。潜在空室率は前月比マイナス0.27ポイントの4.89%だった。
幅広い業種で需要は活発な状況が続いており、拡張移転や館内増床等の前向きな動きが多い。

【図表1】空室率&潜在空室率(全規模)
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【資料1】規模別空室率
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Ⅱ.募集賃料

小幅な上昇が2ヵ月連続。募集条件を見直す動きは広がらず

募集賃料は前月比プラス90円/坪の12,655円/坪となった。小幅な上昇が2ヵ月連続しているものの、オーナー側が募集条件を見直す動きは広がっていない。

【図表2】募集賃料&募集面積(全規模)
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【資料2】主要エリア空室率(全規模)
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Ⅲ.エリア別募集賃料(円/坪) 

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※規模
(1フロア面積)
・大規模(200坪以上)
・大型(100坪以上200坪未満)
・中型(50坪以上100坪未満)
・小型(20坪以上50坪未満)

※「-」は、調査時点においてテナント募集を行ったビルが少なかったため、適正データが算出できなかったエリアです。

Ⅳ.空室率の推移(6大都市 大規模ビル)

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Ⅴ.募集賃料の推移(6大都市 大規模ビル・主要駅前地区)

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※募集賃料:共益費込
※外税表示

提供:三幸エステート株式会社(名古屋支店)

会社HP:https://www.sanko-e.co.jp/
当レポートは情報提供を目的とし、情報の正確性に十分配慮して作成されておりますが、その内容を保証するものではありません。使用にあたっては貴社の責任と判断にてお願い致します。

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