19年のマンション市場動向・首都圏の発売戸数は2桁減の3.1万戸
2020年01月23日
不動産経済研究所は22日、「2019年の首都圏マンション市場動向」を発表した。年間総供給戸数は前年比15.9%減の3万1238戸で、3年ぶりに減少した。92年の2万6248戸以来の低水準となった。
エリア別の供給実績は、東京都区部が1万3737戸(シェア44.0%)、都下2537戸(8.1%)、神奈川県7183戸(23.0%)、埼玉県4581戸(14.7%)、千葉県3200戸(10.2%)。埼玉県のみが増加し、その他のエリアは軒並み2ケタ減となっており、都下と千葉県は30%以上落ち込んだ。都区部のシェアは前年比1.0ポイントアップ。東京都全域では17.1%減の1万6274戸にとどまり、シェアは52.1%となっている。
売れ行き面では、初月契約戸数の合計が1万9546戸となり、月間契約率の平均は62.6%で前年比0.5ポイントアップしたものの、4年連続で60%台にとどまった。エリア別では全エリアが70%を下回っており、都下が58.5%と50%台に低迷している。累積の契約戸数は2万4321戸で累積契約率は77.9%となり、前年を0.4ポイント上回った。
販売価格をみると、1戸当たりの平均価格は5980万円で前年比1.9%の上昇。m2当たりの平均単価は87.9万円で1.2%の上昇となった。平均価格は2年ぶりのアップ、単価は7年連続で上昇した。平均価格は90年の6123万円以来の高値となっている。エリア別では、神奈川県が平均価格、単価ともに下落したのに対して、都下、埼玉県、千葉県はいずれも上昇した。1億円を超える億ションの発売は1866戸で、前年比3.7%増。最高額は「THE COURT神宮外苑」(東京・渋谷区)の9億3000万円。
19年末の在庫は9095戸で、前年末比457戸の減少。年末時点の在庫が減少するのは2年ぶり。即日完売は397戸(シェア1.3%)、フラット35登録物件戸数は2万9738戸(95.2%)だった。
なお、20年の供給は埼玉県以外が増加し、首都圏全体では前年比2.4%増の3.2万戸前後とわずかながら増加に転じる見込みである。
(提供:日刊不動産経済通信)
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