首都圏LMT空室率、過去最低1.1%
2020年02月04日
CBREがまとめた19年第4四半期(4Q)の物流施設市場動向で、首都圏の大型マルチテナント型物流施設(LMT)の空室率が1.1%と04年の調査開始以来、最低値を更新した。eコマース需要が牽引役となり、4Qに竣工した6棟はすべて満床に。首都圏の空室率は3Q実績の2.4%を1.3ポイント下回り、月額坪当たり賃料は1.4%増の4290円に上がった。近畿圏の空室率も1.6ポイント減の4.0%と7期連続で下降し、空室不足の傾向が如実になっている。
調査結果によると、首都圏では19年通年の新規需要が前年比1.6倍の70万5000坪に膨らんだ。期中に供給された6棟のうち5棟は企業の1棟借りで埋まり、竣工から1年以上経つ既存施設の2次空室も限定的。既存施設の空室率は過去最低の0.4%をマークした。大規模施設を中心に青田買いの傾向が強まっており、「今期(20年1Q)に竣工する7棟の事前誘致も7割程度まで進んでいる」(CBRE)状況だ。エリア別の空室率は「外環道」が1.6%、「国道16号」が1.1%、「圏央道」が1.2%などとなっている。国道16号と圏央道は08年以降で最低値だった。
近畿圏では特に内陸で需給がひっ迫しており、今年上期に竣工する3棟も順調に床が埋まっている。ただ2Qに国内最大規模の施設が湾岸に竣工する予定で、2Qにかけて近畿全体の空室率が8%程度に底上げされるとCBREは予想している。中部圏の空室率は2.5ポイント減の9.6%。中部では19年の新規需要が8万1000坪と旺盛だったが、今後のLMTの開発予定は2棟しかない。このため2Q時点の空室率は3.2ポイント減の6.4%に下がると予想している。
(提供:日刊不動産経済通信)
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