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19年4Q世界不動産投資額は0.5%減

2020年02月17日

CBREは19年第4四半期(4Q)の商業用不動産投資実績をまとめた。世界全体の投資額は前年同期比0.5%減の3260億ドル(日本円換算約35兆円)とほぼ前年並みに。通年では2.0%減の約109兆円(CBRE公表値を合算)とやや減少したものの、企業買収の取引額を除いた額は前年実績を5%上回った。地域別では米州(北米・南米)が約62兆円(2.0%減)と総額の過半に。日本も機関投資家を中心に多くの資金を集め、4Qは4.7%増の1兆円、通年では7.7%増の3.5兆円といずれも増額した。

通年の投資額を地域別にみると、アジア太平洋地域(APAC)は1.6%減の約14兆円、欧州・中東・アフリカ(EMEA)は2.1%減の約38兆円。米州とAPAC、EMEAの三大地域がいずれも前年実績を2%程度下回った。欧州ではEU離脱問題が響き英国の通年投資額が19%減少。一方でフランスは12%増、ドイツは8%増といずれも過去最高額を更新した。アジアではデモが続く香港も4Q実績を27%減と大きく落としたが、「通年では過去5年の投資額を上回る規模」(CBRE)を保った。

日本の投資市場(10億円以上、土地取引とJリートIPO時取得物件除く)は300億円超の大型取引が件数で25%増、金額で29%増と拡大し、全体額を底上げした。投資主体別ではJリートが38%と最多だったが、投資額はほぼ前年と変わらず成長がみられなかった。Jリートを除く国内投資家の投資額も13%減と振るわない。一方で海外投資家による出資は88%増と2倍近く拡大した。CBREは「日本では大型オフィスビルや住宅などへの分散投資が進む」としている。

(提供:日刊不動産経済通信)

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