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コロナ禍で中小オフィスに需給緩和の波

2021年05月11日

三幸エステートとニッセイ基礎研究所は東京都心における第1四半期(1Q、1~3月)のオフィス需給動向を示す「オフィスレント・インデックス」を公表した。中小区画の需給緩和が顕著で、Bクラス(級)ビルの空室率は20年4Qの1.5%から2.6%へと大きく上がり、賃料も383円減の2万49円と下降した。

B級ビルの賃料は6四半期連続で下がり、約3年ぶりの2万円割れが目前だ。A級ビルの空室率は0.2ポイント増の1.8%、坪当たり月額賃料(成約ベース)は640円増の3万5309円だった。

オフィスビル総合研究所(東京・中央区)の調査では、4月末時点の都心5区の空室率は約5年ぶりの3%台、潜在空室率は約6年半ぶりの7%台に達した。都心ではコロナ禍でオフィス配置を見直す企業が増えており、特に中小の区画に空きが増えている。

三幸とニッセイの共同調査ではB級ビルの空室率が4四半期連続で上昇した。両者によると、テナントから解約予告が出た多くの区画が空いたままとなり、企業が新築ビルに移った後の2次空室も増えているという。

B級ビルの空室率は18年2Q以降、1%を割っていたが、20年4Qに前期比0.7ポイント増の1.5%と急上昇した。一方、A級ビルは昨年の4Qに空室率が1.0ポイント増の1.6%、賃料が3379円減の3万4669円と反転した。C級ビルの賃料は199円減の1万6683円と4期連続で下降し、空室率は0.4ポイント増の3.3%と4期連続で上がった。

賃料を前年同時期と比べると、A級が8.9%減、B級が8.6%減、C級が21.1%減とC級ビルの賃料下落が目立つ。

(提供:日刊不動産経済通信)

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