【限定公開】「福岡オフィスビル市場」 の現況と見通し

福岡のオフィス市場は、大規模ビルの竣工に伴い空室率が一時上昇したものの、立地改善や建物設備のグレートアップを図るオフィス需要に支えられて、空室が順調に消化されるなか、成約賃料も安定的に推移している。本稿では、福岡のオフィス市況を概観した上で、2028年までの賃料予測を行う。

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【エグゼクティブサマリー】

  • ESPフォーキャスト調査を参考に、野村不動産ソリューションズが経済見通しを設定。
  • 福岡市では、人口の流入超過が継続しており、福岡県の就業者は増加が続いている。また、「雇用環境」については人手不足感が強く、営業職や専門・技術職を中心に企業の採用意欲が高まっている。以上を鑑みると、福岡市のオフィスワーカー数が大幅に減少する懸念は小さいと言える。また、半導体投資拡大や「金融・資産運用特区」の指定に伴い、企業進出が活発化することで、福岡のオフィス需要の高まりが期待される。
  • 一方、福岡市では「天神ビックバン」プロジェクトや「博多コネクティッドボーナス」を背景に、多くの大規模開発が進行中である。今後3年間(2024年~2026年)の総ストック量に対する供給割合は主要地方都市の中で最も高い水準になる。
  • 以上を鑑みると、福岡の空室率は当面の間、上昇基調で推移すると予測する。福岡のオフィス成約賃料は、空室率の上昇に伴い、下落基調で推移する見通しである。2023年の賃料を100とした場合、2024年は「98」、2028年は「90」と予測する。ただし、ピーク(2021年)対比で▲10%下落するものの、2018年の賃料水準と同程度であり、大幅な賃料下落には至らない見通しである。

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提供:法人営業本部 リサーチ・コンサルティング部

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