知っておきたい
一戸建て購入のキホン

選び方ノウハウ
2017.01.27

新築一戸建てを選ぶときのポイント

新築一戸建てを買う場合、さまざまな選択肢ごとの特長を知ることで、より良い物件選びができます。新築住宅には「土地を買って注文住宅を建てる」ケースもありますが、今回は「土地+新築住宅」を買うときの基本的なポイントを確認していきましょう。

「建売住宅」と「建築条件付き土地」はどう違う?

新築一戸建てを買うときには、大きく分けて(1)「建売住宅」を購入する場合と(2)「建築条件付き土地」を買って住宅を建てる場合の2つのパターンがあります。

(1) 「建売住宅」を購入する場合
「建売住宅」は売主の不動産会社などが計画して建てる住宅を「土地付き建物」として一体で売買契約するもので、新築一戸建ての購入では一般的なパターンです。購入者が決まり、契約が終わってから建築工事に着手するケースもあるでしょう。

(2)「建築条件付き土地」を買って住宅を建てる場合
「建築条件付き土地」は、売主が指定する建築業者などとの間で一定期間内に建築工事請負契約を締結することを条件にした「土地の売買契約」です。土地の購入者(買主)は建物の注文者(施主)となるため、土地と建物が別々の契約として扱われることに注意しなければなりません。

また、建築条件付き土地の契約では、建築する住宅について十分な打ち合わせが行われ、その設計や間取りについて注文者(土地の購入者)の意向が十分に反映されることが前提です。

そのため、土地の売買契約と建物の建築工事請負契約を同じタイミングでするような場合、あるいは建築する住宅に選択の余地がなく注文者の意見が取り入れられないような場合は、契約のうえで問題のある取引です。

なお、建築条件付き土地の売買契約で定めた一定期間内に建物の建築工事請負契約が成立しないとき、原則として土地の売買契約は白紙解除されます。

売主の会社の規模は大手から零細まで

新築マンションの売主は、大手~中堅不動産会社の場合が大半でしょう。それに対して新築一戸建て住宅の売主は大手不動産会社ばかりでなく、地場の不動産会社や工務店などの場合もあります。1年間に数千棟を売るところもあれば、1~3棟程度のところもあるでしょう。

売主が小さな会社だからといって、できあがる建物が悪いわけではありません。失敗したら命取りになりかねないからこそ、真剣に取り組んでいることも考えられます。しかし、住宅を引き渡した後のアフターサービスには少し心配があるかもしれません。

売主が小さな会社のときはとくに、保証の内容やアフターサービスの規定などについて、仲介会社にしっかりとチェックしてもらうことが大切です。

なお、新築住宅については基礎、壁、柱、屋根など「構造耐力上主要な部分」および「雨水の浸入を防止する部分」に対する10年間の保証義務(瑕疵担保責任)が法律で定められているため、売主がどの不動産会社でも変わりません。しかし、住宅設備に関してはメーカーによる1~2年の保証期間にとどまるケースも多いでしょう。

そのため、一部の不動産会社ではシステムキッチン、給湯器、温水洗浄トイレ、システムバスなどの住宅設備について独自の保証サービスを取り入れており、たとえば野村不動産では一律10年の保証期間を設けています。サービス内容は不動産会社によって異なるため、よく説明を受けるようにしてください。

販売される物件の数もさまざま

建売住宅では、同時に販売される戸数も物件によって大きく異なります。既存の住宅地では2~3戸程度の場合が多いものの、1戸だけが販売されることもあります。また、大規模な開発分譲地では数百戸が同時に、あるいは数期に分けて売り出されることもあるでしょう。

戸数が少ないときには周囲の様子も分かりやすいのですが、戸数の多い開発分譲地の工事初期であれば、完成後にどのような様子になるのか図面などでしっかりと確認しなければなりません。現地確認の際にはなかった電柱が後から立てられるような場合もありますから注意が必要です。

契約のタイミングによる違いは?

建売住宅の販売が開始されるのは一定の建築確認手続きを終えてからですが、その後は工事着工前でも売買契約は可能です。契約のタイミングによって次のような違いがあることを知っておきましょう。

【建築工事着工前、または工事初期段階での売買契約】

  • 軽微な設計変更なら可能な場合がある
  • 建築工事の様子を、基礎工事の段階からしっかり確認することができる
  • 完成後の建物や周囲の様子をイメージすることが難しい場合もある

【建築工事途中の売買契約】

  • この段階で販売が始まる物件が多い
  • 早めに契約をすることで条件の良い区画を得られる
  • 構造部分の工事の様子などを確認できる機会は比較的多い
  • 工事が進むにつれて、完成後のイメージをつかみやすくなる

【完成後の売買契約】

  • 実際の建物や周囲の様子をしっかりと確認したうえで契約ができる
  • 入居後の生活を具体的にイメージしやすい
  • 工事中のときのように構造部分などを確認することはできない

新築一戸建ての情報はどう探す?

大手不動産会社の建売住宅、あるいは戸数の多い開発分譲地の住宅などでは、新築マンションのように物件の専用サイトが開設されることも少なくありません。また、建売住宅の多くは物件検索サイトで探すこともできます。

しかし、建売住宅の場合は販売が開始されてからしばらくの間、物件情報が一般に公開されないケースも少なからずあります。新しい情報を早く得たいときには、あらかじめ仲介会社の営業担当者へ希望内容を伝えておくことも役立つでしょう。

※本コラムは、執筆者の知識や経験に基づいた解説を中心に、分かりやすい情報を提供するよう努めております。掲載内容については執筆時点の税制や法律に基づいて記載しているもので、弊社が保証するものではございません。

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