知っておきたい
一戸建て購入のキホン

基礎知識
2017.01.27

「一戸建て」vs「マンション」マイホームはどちらが向いている?

マイホームを購入するとき、一戸建てとマンションのどちらにするべきか、多くの人が頭を悩ませます。一戸建てとマンションの主な違いや特長をしっかりと理解し、立地や価格などの条件で絞っていくことで、自分に適したマイホームを選ぶことができます。そこで今回は、一戸建てとマンションの違いをご紹介します。

大きく異なる居住形態

一戸建てとマンションの最も大きな違いは、建物の規模や形状です。

しかし、建物の違いよりもしっかりと意識しておきたいのは、マンションが「共同生活の場である」ということ。同じ建物に複数の世帯が住んでいるため、お互いに協力して管理組合活動をしていかなければなりません。

それに対して一戸建ては、建物や土地のすべてが自分たちのものです。建物を適切に維持管理していくためには、購入者やその家族が主体性をもって取り組むことが求められます。

ランニングコストが高いのは?

マイホームの購入にはさまざまな諸費用が発生しますが、価格が同程度の物件であれば、一戸建てとマンションで購入諸費用にそれほど大きな違いがありません。

また、固定資産税や都市計画税は物件によって大きく異なるものの、同じエリアと仮定した場合、一般的には一戸建てのほうが土地の税額が高く、マンションは建物の税額が高くなりがちです。そのため、税金負担もどちらが有利とは一概に言えません。

購入後の負担で最も大きく異なるのはマンションの「管理費」と「修繕積立金」。さらに、マンションに住んで自動車を保有する場合は「駐車場の賃料」も考えなければなりません。

たとえばマンションを購入し、毎月の管理費が2万円、修繕積立金が1万5千円、駐車場の賃料が2万円とした場合、1年間の負担は66万円になります。管理費などの値上げがないと仮定しても、30年間では1,980万円。それとは別に、10~15年おきに自宅内の水回り設備交換費用やリフォーム費用も必要です。

一戸建てでも、定期的なメンテナンスや修繕のための費用を自主的に積み立てていかなければなりませんが、その費用は「どれくらいの修繕をするのか」によって大きく異なります。修繕をするタイミングなどについても、一戸建てなら自分の都合や予算に応じて決めることができるでしょう。

マンションの管理費は、その多くが管理員などの人件費に充てられています。つまり、共用部分の維持管理や清掃などを自分で行う必要がない分、コストがかかります。一戸建ての場合は、管理費が不要な代わりに、基本的に自分たちですべてのことをやらなければなりません。

将来の資産価値を維持しやすいのは?

一戸建てにしてもマンションにしても、購入するマイホームが将来高く売れるかどうかは非常に気になるところです。とくにこれから先、人口減少が進む地域では住宅需要が減ることも考えなければなりません。

しかし、今後はそれぞれの自治体で「コンパクトシティ化」の施策が進められることにより、都市部の立地条件が良いエリアならニーズが高まることもあるでしょう。「長期優良住宅」などによる建物の長寿命化や、リフォーム・リノベーションによる中古住宅市場の改善など、これまでよりも中古住宅を売りやすい環境づくりも進められています。

一戸建てでもしっかりとメンテナンスをしていけば長く資産価値を保つことは可能であり、場所によっては1階部分を改装してお店を開くなど、柔軟性が高いことも一戸建ての特長です。もちろん、必要に応じて建て替えることもできるでしょう。

マンションの資産価値はその立地に大きく左右されますが、維持管理がうまくいかないと将来は売れにくい状態になってしまうこともあります。資産価値が自分以外の居住者に影響される場合があることも意識しておかなければなりません。

セキュリティに優れているのは「マンション」って、本当?

最近のマンションではオートロックだけでなく、エントランスでの認証システムや防犯カメラなどが備えられ、セキュリティ面ではマンションのほうが有利とされることも多いでしょう。

しかし、一戸建てでもセキュリティ対策が年々進化しているほか、新しい防犯設備の追加や更新も一戸建てなら柔軟に対応できます。また、開発分譲地では街全体を守る「タウンセキュリティ」が導入されている場合もあります。セキュリティ対策のうえでマンションが有利、一戸建てが不利とは一概に言えません。

「一戸建て」vs「マンション」老後に安心なのは?

老後のことを考えれば、室内がフラットでバリアフリー対策もしやすいマンションのほうが有利な場合もあります。階段のある一戸建てでは、足腰が弱ってからの生活が不便になることもあるでしょう。

しかし、駐車場からの動線もしっかりと考えておきたいものです。一戸建てなら車を降りてすぐに玄関へ入ることができるものの、マンションでは駐車場の出入り口からエントランスへ回り、エレベーターに乗って、さらに部屋までの廊下を歩くなど、動線は長くなりがちです。

災害などでエレベーターが止まった場合、外へ出るために非常階段を利用するケースも考えておかなければなりません。

毎日の暮らしに制約が少ないのは?

マンションの場合には外出時のカギ掛けなどが楽だったり、共用部分の清掃などを管理会社に任せられたりするなどのメリットがあります。しかし、共同生活の場ですから一定のルールに従って生活するなど、ある程度の制約があります。

それに対して一戸建てでは、上下階に気兼ねせずに生活することができるほか、庭の使い方も自由。趣味を生かした暮らしができます。大きなペットを飼ったりするときでも一戸建てのほうが自由度は高いでしょう。

一戸建てなら駐車場代がかからないだけでなく、車を降りてすぐに玄関へ入ることができる点もメリットでしょう。

営業担当者のアドバイスで、よりよい物件探しを

ランニングコスト、管理費、セキュリティ、老後などに限らず、さまざまな視点で比べると、一戸建て住宅とマンションの強みはそれぞれ異なることがわかります。

マイホームを探す際にはまず物件選びの基準を定めることが大切になるため、「マンション」「一戸建て」のどちらか一方を直感で決めてしまわず、まずは営業担当者に相談してみましょう。

アドバイスを受けながらいくつかの物件を見学していくうちに、自分たちに合った物件が見えてくるはずです。

※本コラムは、執筆者の知識や経験に基づいた解説を中心に、分かりやすい情報を提供するよう努めております。掲載内容については執筆時点の税制や法律に基づいて記載しているもので、弊社が保証するものではございません。

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