千葉県は東京都の東側に隣接し、面積は5,157.61km2で、約627万人が暮らしている。高層オフィスやタワーマンションが建ち並び、世界的なコンベンションも開かれる「幕張メッセ」や、プロ野球「千葉ロッテマリーンズ」の本拠地である「ZOZOマリンスタジアム」などのメジャースポットがあるほか、1978(昭和53)年の開港以来日本の玄関口として多くの利用客で賑わう「成田国際空港」、水揚げ量日本一で日本三大漁港にも数えられる「銚子漁港」など、多様な魅力を持つスポットが点在する。
地形的にも東京湾岸に面した平坦な低地から、太平洋に面した日本最大級の砂浜海岸である九十九里浜、サーフィンのメッカとして知られる外房海岸、豊かな緑と棚田が広がる房総半島、養老川の景観が美しい養老渓谷とバラエティ豊かだ。沿岸部では豊富な魚介類が採れ、平野部や丘陵部では米や野菜の生産も盛んで、食の魅力も多い。
千葉県内と東京都内をはじめ首都圏各地は、首都高速湾岸線や東関東自動車道、東京湾アクアライン、館山自動車道、圏央道と高速道路で結ばれている。こうした背景から千葉県は移住先としても注目を集めている。総務省の統計によると、千葉県では2019(平成31)年から2020(令和2)年の人口流入を示す転入超過が約1.5倍に増加していた。首都圏1都3県のうち東京都などでは転入超過が伸び悩むなか、千葉県の人気がうかがえる。
千葉県北西部はJR総武線やJR京葉線、JR成田線、京成本線など多くの路線が通過し、東京都心まで30分圏内とアクセスに優れている。
(「【千葉特集】快適な都心アクセスを魅力とし、住環境も整う路線/駅を紹介」のページはこちら)
また、千葉県北西部は子育て支援が充実していることも移住に人気の理由となっている。例えば、千葉市では幼児教育の負担軽減を目指し、2019(令和元)年10月から幼児教育・保育料の無償化が始まった。さらに保育施設の整備も進めており、千葉市の国の定義に基づく保育所等待機児童数は2023(令和5)年4月時点で待機児童数は0人で4年連続ゼロを達成している。早くから子育て支援センターを拡充してきた松戸市や、保育送迎ステーションを全国に先駆けて開始した流山市なども、子育て支援が充実している街として注目されている。
北西部エリアには、東京ディズニーリゾートなどのレジャースポットも豊富なほか、船橋市の「ららぽーとTOKYO-BAY」、千葉市の「イオンモール幕張新都心」など、超大型ともいえる商業施設もあるため、イベントや買い物を楽しみながら、近隣の街での暮らしを味わうために、スケジュールに余白を設けておくのもいいだろう。
また、世界への玄関口としての役割を果たす「成田国際空港」があることもこのエリアの魅力の1つだ。「成田国際空港」から「東京」駅まで最短約50分程で、東京都心へのアクセスも良好。一方で周辺には「成田山新勝寺」とその門前町を中心に歴史を感じられるスポットも残り、風情ある街並みも楽しめる。
「成田国際空港」周辺には大規模ホテルが集まるほか、インバウンドの観光客にも利用されるゲストハウスも多い。移住前にこうした宿泊施設を利用して、暮らしを体験してみるのもおすすめだ。
千葉県南東部に位置し、穏やかな丘陵地と美しい海岸線に囲まれた街、いすみ市は宝島社の『田舎暮らしの本』による「住みたい田舎ランキング」で5年連続首都圏エリア1位に輝いた。
いすみ市は房総半島の東方沿岸を流れる黒潮の影響で年間を通じて温暖な気候に恵まれ、東京都心には車で約2時間30分、「大原」駅からJR外房線の特急「わかしお」号に乗れば「東京」駅まで約70分と、東京都内への通勤も可能だ。いすみ市は太平洋に面した沿岸地域と緑豊かな里山が広がる内陸部に分かれ、内陸部では米、野菜の生産や畜産などが盛んに行われている。沿岸地域では水揚げ量日本一のイセエビをはじめ、たこなどさまざまな海の幸がいただける。
こうした恵まれた環境をもついすみ市では、10年以上前から移住促進に力を入れており、移住支援制度も充実している。例えば、「いすみ市移住支援金」では、東京23区在住者または東京23区への通勤者を対象として、移住する際に一時的に必要となる費用の補助金が交付されている。自身が対象となるかどうか、簡易フローチャートも用意されているので、試してみるのもいいだろう。
また、内陸部および沿岸地域それぞれにある「お試し居住施設」を、無料で1週間利用できる「いすみ市お試し居住」も行われているため、気軽に利用してみるのもおすすめ。
実際に移住を希望する人には、「空き家バンク」としていすみ市内の空き家の貸し出し情報を移住促進サイト上で公開するほか、移住や定住に関する相談を受け付ける窓口として「いすみ暮らしサロン」を開設している。 その他にも、起業を考えている人には支援制度を用意するなど、きめ細やかなサポートが特徴だ。
房総半島の南端、豊かな自然環境を楽しめる南房総エリアも千葉県で人気が高いエリアの1つだ。週末だけ過ごす、2拠点居住先としても注目されている。南房総エリアの拠点となる「安房鴨川」駅にはJR外房線の特急「わかしお」号が乗り入れるほか、「安房鴨川」駅や「勝浦」駅、「館山」駅には「東京」駅から直通の高速バスも運行され、交通アクセスの利便性も高い。
南房総エリアは冬も温暖な気候で夏は比較的涼しい。また、米やミカンなど農産物、鯛、サザエといった水産物も豊か。太平洋と東京湾で、2つの異なる顔を持つ海沿いが気軽に楽しめるため、サーフィンやシュノーケリング、フィッシングなどのマリンレジャーを楽しむ人も多い。
イルカやシャチのパフォーマンスで知られる「鴨川シーワールド」や羊の行進が人気の「マザー牧場」など、広大な自然を活かしたレジャースポットも多い。
南房総では1月からいちご狩りを楽しめ、食しても美味しい菜の花が咲き乱れるなど、一足早く春を楽しめるのもうれしい。太平洋に突き出す房総半島最南端の野島崎、鯛の群れが生息し国の特別天然記念物にもなっている鯛の浦、5kmに渡って白砂青松の海岸が続く平砂浦海岸と、海沿いだけでもさまざまなスポットが満喫できる。温泉施設も点在しており、ファミリーのお出かけ先も豊富だ。
近年では、都心からの近さとこうした恵まれた自然環境を活かして、ワーケーション体験が出来るプログラムも増えており、働きながら南房総の暮らしを体験してみるのもいいだろう。
さまざまな魅力を持つ千葉県。まずは休日を使ってその魅力を味わうのも心豊かなひと時となるだろう。
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