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耐震性が証明されたマンションの被災状況

2011年5月23日

過去最大級の巨大地震で、甚大な被害をもたらした東日本大震災。マンションの被害状況はどうだったのでしょうか。
各種データをもとに検証します。

震災によるマンションの大破はゼロ

東日本大震災は、かつて経験したことのない未曾有の被害をもたらしました。2カ月余り経過した現在も、まだ復興の端緒についたばかりで、地震や津波の傷跡がなまなましく残っていることは、各種メディアで報道されている通りです。

建物についても、全壊が約8万3600棟(警察庁調べ。2011年5月9日現在)に上るなど、甚大な被害を受けています。ただし、そのうちのかなりの割合は、津波による流失が原因だったようです。地震の揺れ自体による建物の構造的な被害は、マグニチュード9という過去最大級の地震の大きさに比べると、比較的少ないようです。その点は、日本建築学会や独立行政法人建築研究所・国土交通省国土技術政策総合研究所による建築物被害の一次調査でも報告されています。

マンションの被害も極めて少なかったことがわかっています。分譲マンションの管理会社が会員になっている社団法人・高層住宅管理業協会(高管協)が4月21日に発表した「東日本大震災の被災状況調査報告」(※対象は東北エリアのマンション)によると、「大破」はゼロでした。「中破」も数%で、構造的には問題がない「小破」が約17%あった程度です。8割以上は、軽微な損傷に止まっています(図1参照)。

ちなみに被害の度合いは、次のような意味です。

  • 大破・・・倒壊や建替えが必要な致命的被害
  • 中破・・・大規模な補強や補修が必要
  • 小破・・・タイルの剥離、ひび割れ等の補修が必要
  • 軽微・・・外見上はほとんど損傷なし

新耐震の強さが証明された

マスメディアの報道では、津波の直撃を受けた海岸線に近い場所で、鉄筋コンクリート造の小規模な業務用ビルが横倒しになっている映像が確認されています。前述の建築研究所などの調査でも、1階部分に壁のないピロティ形式の店舗併用集合住宅で全壊している事例も報告されていました。必ずしも鉄筋コンクリート造の建物が全て安全だったとはいえません。
しかし、分譲タイプのマンションできちんと管理されていれば、被害が最小限に食い止められることは、高管協の調査結果が示した通りです。

また、今回の震災でマンションの被害が少なかった理由の一つとして、建築された時期も関係していると考えられます。前述の調査では、被害状況を1981年以降の新耐震基準が適用されたマンションと、それ以前の旧耐震のものに分類しています。対象となった1642棟のうち95%は新耐震でした。耐震基準が厳しくなってから建てられた比較的新しいマンションが多かったために、巨大な地震にも耐えられたといえるでしょう。

阪神・淡路大震災では、80棟を超えるマンションが大破しました。そのほとんどは旧耐震です。兵庫エリアでは、旧耐震のマンションが全体の4割以上(震災当時)もあり、建築時期が古いほど被害の程度も大きかったようです。この震災で、マンションの被災が強く印象に残ってしまったのは、こういった理由があったからでしょう。

では、旧耐震のマンションは危ないのでしょうか。

編集協力:AllAbout

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