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定年が近づいたら考えたい安心安全なマンション選び

2012年10月29日

マンション購入者の中で50代以降の比率が高まっています。いわゆる“シニア層”の人たちは、どのような住みかえが多いのか、選択する際にどのような点に注意すればいいのかを解説します。

親子で協力、同居より近居で購入が増えている

シニア層単独で融資を受けることが難しい場合は、同居する子どもを連帯債務者とする「親子リレーローン」を利用する方法もあります。ただし、あまり事例は多くありません。実際、子ども夫婦の側では同居を望まないのが本音のようです。

親子で協力して住まいを購入する場合は、「同居より近居」というパターンが増えています。親元の近くに子ども世帯が移るか、子どもが地方から親を呼び寄せるか、いずれにしても、どちらかの自宅の側に新たに住まいを購入するわけです。

自宅に住宅ローンが残っている場合は新規に住宅ローンを組むことはできません。ただし、新たに購入するほうをセカンドハウス的な扱いとして、住宅ローンと同等の条件で貸してくれる金融機関も増えています。

最近の傾向として、マンション内の近居で目に付くのは、同じフロアで隣り合う住戸を購入するより、上下階で購入するほうが圧倒的に多いこと。普段は顔を合わせる機会が少ないけれど、いざというときスグに駆けつけられるという意識の表れかもしれません。親と子の住まい方にも、多様なパターンが生まれつつあるようです。

老後のライフプランと資産の組み替えを併せて考える

シニア層の場合は、単に自宅を売却してマンションを買うという買いかえの資金計画だけではなく、定年後の第二の人生がどのくらいあり、その生活資金としていくらぐらい必要かなど、老後のライフプラン全体を視野にいれて検討することも大切です。富裕層の場合は、そこに相続税対策も含まれるでしょう。たとえ相続税がかからなくても、子どもへの遺産分割については考えておきたいものです。

年齢的に最後の買いかえになるでしょうから、死ぬまで安心して住める「終(つい)の棲家(すみか)」を選ぶという視点も必要です。万が一のことを考えて、医療機関や介護関係の施設が近くにある場所を指定する人も少なくありません。

運営会社の資本力や経営理念を含めて内容を吟味して、ライフプランに応じて選びたい

認知症など要介護度が高まると、通常のマンションでの生活は継続しにくくなりますから、いずれは高齢者向けのマンションや有料老人ホームなどに移り住む可能性も出てきます。その場合、自宅を売却して入居金を用意しなければならないかもしれません。そういった資金を捻出できるように、資産価値の下がりにくいマンションを購入しておくことが重要になります。

自宅を担保に一時金や生活資金を借りて、亡くなった時に自宅を売却して一括返済するリバースモーゲージを利用する方法もあります。以前は融資対象が一戸建てに限られていましたが、最近では首都圏や近畿圏のマンションに融資対象を広げる金融機関も出ています。

このようにシニア層の買いかえに当たっては、「資産の組み替え」や「資産活用」をトータルに考えるというアプローチが必要になります。ライフプランを含めて、こうした内容を的確にアドバイスしてくれるパートナーを選ぶことをお薦めします。

編集協力:AllAbout

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