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中古マンション最新トレンド
新築VS築浅中古マンション、どちらがおトク?
2013年4月12日
基本性能の高さや間取りバリエーションの豊富さも
東日本大震災以降、マンションの耐震性に対する関心が高まりましたが、マンションの構造躯体や設備配管などの基本性能がより一層向上したのは1995年の阪神淡路大震災がきっかけでした。"100年コンクリート"や柱のスパイラル配筋といった、強度や耐久性の高い骨組み、サヤ管ヘッダー工法などのメンテナンスのしやすい配管が採用され始めたのも、この90年代後半からです。
さらに、2000年頃からは超高層タワーや大規模開発マンションが湾岸エリアや都心の再開発エリアを中心に大量に供給されるようになりました。1プロジェクトで1,000戸を超えるような"メガマンション"も珍しくありません。共用施設が充実し、専有部分ではキッチンや浴室などの水回り設備も格段に進化しています。
そのため、構造や設備のグレードについては、築浅マンションと最近の新築マンションではそれほど変わらないといっても過言ではありません。むしろ、居住空間の豊かさという点では新築より築浅マンションのほうが優っている面もあります。
たとえば、築浅マンションでは、間取りのバリエーションが豊富で、90~100m2を超える3LDK、4LDKなどの大型住戸も少なくありません。最近の新築マンションは70~80m2までの標準的な3LDKが中心です。家族数が多い人や広めのタイプが欲しい人は、新築より築浅マンションを探したほうが希望に合う物件を見つけやすいでしょう。
築6~10年で、新築の8掛け。フルリフォームしても割安
もちろん、築浅マンションには新築に比べて価格面のメリットもあります。一般に「中古は新築の2割安」とか「8掛け」といわれますが、首都圏の平均値では、今や中古は新築の6割の水準です。築年別ではどうでしょうか。
図3の通り、東京都区部の場合は、築5年以内の平均価格が新築の約9割(88.8%)、築6~10年が約8割(79.4%)です。築6~10年の築浅マンションが、一般的な「2割安」「8掛け」に近いといえるでしょう。仮に、都区部で新築が5,000万円なら、築5年以内で500万円安い4,500万円、築10年以内で1,000万円安い4,000万円程度が目安です。
もちろん、中古である以上は新築にはない汚れや生活臭があることは避けられません。ただ、築5年以内なら、ハウスクリーニングや壁紙の張り替え程度で見違えるようになります。リフォーム代も50万~100万円程度に収めることが可能です。
築10年近くなると、水回り設備などは故障したり劣化が進んでいたりします。そのままでは新築より見劣りするかもしれません。しかし、最近では、内装の全面張り替え、水回り設備の更新を含むフルリフォームでも、定額パッケージで500万~600万円程度で可能です。新築より2割程度安ければ、「中古購入+リフォーム」の総額でも割安感は失われないでしょう。
なお、個別の物件によって差があることに注意してください。同じ築年数でも、もともとのグレードが高くて売主がキレイに使っていると、新築より高く売れる場合もありますし、その逆もあります。とはいえ、立地や建物のグレードなどを総合的に比較して「同じ価格なら中古を選ぶ」という人が増えていることも事実です。
今後は「新築か築浅中古か」が、マンション選びの大きなテーマになってくるかもしれません。
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