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中古マンション最新トレンド

マンションのブランド価値が高まる理由

2013年7月23日

「ブランドマンション」を指名買いする動きが少しずつ広がっています。物件概要ではわからないプラスアルファの「ブランド価値」への評価が高まっているのです。進化するブランドマンションの今をレポートします。

「ブランド指定」で物件を選ぶ人が現れてきた

最近、同じブランド名のマンションの間で住みかえる例が増えてきました。たとえば野村不動産には『プラウド』というマンションブランドがありますが、「長年プラウドに住んで気に入っています。家族構成も変わったので住みかえを検討しています。この近くでプラウドのマンションが販売される予定はありますか?」といった問い合わせもいただきます。

シニア層の買いかえパターンの例を示した図版

その背景にあるのは「立地やプランが違っても『プラウド』なら自分が求めるテイストや一定水準以上の品質性能が保たれている」という期待感です。他の不動産会社のブランド、たとえば東京建物の『ブリリア』、三菱地所の『パークハウス』などでも同じようなケースがあります。こうしたブランドマンションは、仮に同じエリアで分譲されている他の物件より高額だったとしても、買主はそれに見合う価値があると納得して選んでいるのです。

立地や床面積、間取り、設備などの物理的な条件だけでなく、「分譲するデベロッパーとその製品に対する信頼感」というプラスアルファの価値を重要な選択基準にする動きが出ているともいえます。また、一度住んだ人が次も同じブランドマンションを選ぶということは、維持管理まで含めた実際の住み心地が期待通りの満足度をもたらしているからともいえるでしょう。

マンションの専有部に対する長期保証も登場

ブランド価値は一朝一夕には成立しません。デベロッパーが、一貫した設計思想の下に実際に付加価値の高いマンションを作り続けるという「約束」を果たし、それが広く一般に浸透して、ブランド自体が無形の資産価値として認知されるようにならなければなりません。実現するには長い年月が必要です。1990年代後半頃からマンションのブランド化の動きが出始め、ここ数年でようやくそれが定着しつつあるといえるかもしれません。

こうした中で、自社のブランドマンションに対して「長期保証サービス」を付けるなど、第二段階といえる動きも現れています。もともと構造躯体部分については品質確保促進法によって10年の長期保証が既に義務付けられていますが、住戸内に当たる専有部分の設備については1~2年というのがこれまでの通例でした。これに対して、専有部分の設備についても、最長10年間の長期保証をしようというものです。

これは、ブランド価値の構成要素である「一定の品質性能に対する約束」を、「保証・アフターサービスの内容拡充と期間延長」という具体的な形で提供する試みといえるでしょう。まだ先駆け的な有償のサービスではありますが、こうしたサービスが根付いていくことによって、マンションにおけるブランド価値の意味合いがまた一段と高まるのではないでしょうか。

編集協力:AllAbout

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