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なぜ?不動産価格上昇の中「買い時感」が高まる理由

2016年9月 9日

不動産価格上昇や住宅ローン超低金利と、住まいの購入環境が揺れ動くなか、最新の住宅購入希望者アンケートでは買い時感が高まっています。その理由や、本当に買い時なのか、調査結果を詳しく見てみましょう。(2ページ目)

住宅ローン金利はしばらく上がらない?

住宅ローン金利の先行きについては、どう考えているのでしょうか。図4の通り、「金利は上がっていくと思う」は、ここ3年で最低の22.5%となりました。一方、「ほとんど変わらないと思う」が60%近くに達しています。「現在の金利よりも下がると思う」についても、小さい数値ながら過去最高の割合となっています。日銀のマイナス金利政策の影響が大きいといえるでしょう。

前ページで紹介したように、不動産価格の先高感が弱まっています。そのうえ、金利の先高感も薄れているわけです。価格や金利の先高感に背中を押されて、焦って購入しなければならないような環境ではないことがわかります。

なお、金利タイプの選択については、変動金利を選ぶ割合がやや高まっているものの、全体として大きな変化はありません。固定金利選択型では、10年固定を選ぶ人が増えています。住宅ローン減税を目いっぱい受けた上で、10年間で繰り上げ返済をしてしまおうという人もいます。将来の資金計画まで緻密に組み立てるケースが増えているようです。


50~60代のリフォーム意向が高い3つの理由

最後に、リフォームに関する項目について触れておきましょう。図5は、中古住宅を購入する際にリフォームやリノベーションを考えている人の割合を年代別に示したものです。全体平均では75.8%ですが、年代別では50代が81.6%でもっとも高くなっています。

中古マンションについては、低価格帯の物件を購入して自分好みにリノベーションするスタイルが、特に若い世代流行っているといわれます。しかし、一戸建てを含む中古住宅全体としては、高い年代のほうがリフォーム意向も高いことがわかります。

50~60代にリフォーム意向が多い理由としては、次のような点が挙げられます。

◆買いかえのケースが多く、売却益をリフォームに充てられるなど資金的な余裕がある
◆過去の住宅購入の経験から、間取りなどへの希望ができている
◆子どもが巣立って、夫婦が好む間取りプランに自由にアレンジできる


リフォーム予算は、「200万円以下」が33%で一番多くなっています。キッチンやユニットバスなど水回り系の設備更新を中心に行う規模です。一部の間取り変更もできる「200万円超400万円以下」、スケルトン・リフォームリノベーション)などが可能な「400万円超600万円以下」も30%前後を占めています。

都心の高額中古マンションでは、リフォーム費用が1,000万円を超えるケースも珍しくありません。新築マンションの供給が非常に少なくなっているので、「中古マンションを選んで、新築並に大胆にリフォームしたい」という意向がより強まっているともいえます。

以上、2016年7月の意識調査をもとにお届けしました。今回の意識調査を参考に、中古マンション選びやリフォームのプランづくりなどに活かしてください。

編集協力:AllAbout

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