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中古マンション最新トレンド
動きがないのが異変?中古マンション・地価の最新動向
2017年5月29日
23区の近接エリアで、一時的に成約が減っている理由
中古マンションの成約動向のなかで、やや気になる動きもあります。埼玉県の中央地区(川口市・戸田市など)、千葉県・総武地区(市川市・船橋市・浦安市など)、神奈川県川崎市・横浜市など、東京23区に近接するエリアの成約件数が減っていることです(いずれも東日本レインズ2017年2~3月時のデータ)。
都心部では価格が高止まりしながら、取引は衰えていません。しかし、都心部の価格上昇の動きが波及している周辺部では、取引がやや鈍っているエリアも出ているわけです。
なぜ、こうした現象が起きるのでしょうか。
その理由の一つとして考えられるのが、都心部と周辺部の購入者層の違いです。都心部のマンションに対しては、高所得のサラリーマン、国内の富裕層や投資家、インバウンド投資(外国人による投資)など、多彩な購入者が存在します。購入予算に余裕があり、株の売却益など資金調達方法も多様なため、価格高騰への対応力がある人が多いのです。
また、都心3区のマンションについては「坪単価1,000万円を超える新築マンションが即日完売」といったニュースが流れています。同じ都心3区でも、中古マンションなら坪600万~700万円でハイグレードな物件が多いため、かなりの割安感があり、中古に対する購入意欲を高めているわけです。
これに対して周辺部では、購入者の中心は中堅所得層になります。昨年までは、住宅ローンの金利が一段と下がっていたために、物件価格が多少上がっても、購入者の負担はそれほど重くなっていませんでした。ところが、値上がりが続いた結果、中堅所得層が購入できる上限を超えてしまう物件も出てきたといえるでしょう。
といっても、23区近接エリアの中古マンション市場が冷え込んでいるという印象はありません。たとえば、横浜市では成約件数は減っても、成約価格は下がっていません。条件が良い高額物件が売れているからともいえます。同じ予算でより条件の良い物件を探して、都心から周辺部に目を向けている購入者もいるのではないでしょうか。
超高額物件の取引が、ネットでスピード成立した実例も!
さて、今回はこれまでになかったトピックスを紹介しましょう。
インターネットの利用が当たり前になった今でも、ネットで高額な買い物をするのは躊躇してしまう人も、まだまだ多いと思います。
しかし、5億円を超える土地の取引が、インターネット広告への問い合わせをきっかけに成立するケースが複数見られるようになっています。不動産業者や法人からの問い合わせではなく、自宅用として購入する個人が買主の取引です。
ある取引では、その土地の情報をインターネットに公開してから、すぐにネットを通じて問い合わせがあり、公開後およそ1週間というスピードで、で正式な契約まで至りました。正直なところ、これほど早く決まるとは思っていませんでした。
都心部の物件情報でインターネットに公開されているのは、「マンションが中心」というイメージが強いかもしれません。実際、都心部の中古流通物件は、土地・戸建てよりもマンションが圧倒的に多いのも事実です。
図4のように、都心3区(千代田・中央・港)では住宅の8割前後が"マンション化"しているため、物件情報に占めるマンションの割合も高くなります。
また、高額な土地や収益物件などは、売却活動をしていることを表沙汰にしたくない売主も多いため、水面下で動くと思われがちです。都心で土地を探すなら、地域密着型の不動産仲介会社などに問い合わせをしないと、新鮮な情報をつかめないという先入観を持っている人も多いでしょう。
しかし最近では、土地や収益物件もインターネット上でオープンに売却されるケースが珍しくなくなりました。水面下で売るよりも高く、かつスピーディに売れる可能性があるからです。
億単位の予算で不動産を探している買主の側も、「積極的にネットに情報を取りにいく」というケースが増えています。
かなり高額な不動産であってもネットで広告して売る、ネットで探して買う、どちらも抵抗感が薄れているようです。不動産の価格帯や種類を問わず、良い物件情報を探すなら、不動産情報専門のWEBサイトを積極的に活用するといいのではないでしょうか。
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