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住みたい街、恵比寿・代官山・中目黒の中古マンション事情
2018年3月28日
駅周辺のリニューアルで進化し続ける「中目黒」
恵比寿の隣「中目黒」も、住みたい街や人気の街のランキングで上位に入ります。前ページの図1で取り上げた調査でも、5つのうち4つで10位以内に入っています。目黒川沿いの桜やカフェ、隠れ家っぽいレストランのほか、駅の周辺ではこの20年間で複数の再開発があり、それに伴って街の雰囲気を変えてきました。
<中目黒を変えた開発プロジェクト>
・2002年:中目黒駅南西エリアに、オフィス・マンション・公共施設が入った「中目黒ゲートタウン(GT)」が誕生
・2009年:駅東南エリアの目黒川沿いに、45階建てマンション「中目黒アトラスタワー」や、商業施設や医院・クリニックなどの複合再開発ゾーン「ナカメアルカス」が誕生。ちなみにアルカスは「arukas」と書き、逆から読むと「さくら」。桜の目黒川沿いを歩いてほしい(歩かす)という意味が込められているそうですよ。
・2016年:「中目黒高架下」開業。東急東横線高架の耐震改修工事に伴う開発で誕生。全長700mに及ぶ高架橋の屋根を共用する「ルーフ・シェアリング」というコンセプトで、書店、飲食店、スモールオフィスなど30店舗近くが並ぶ。
中目黒の住宅事情といえば、山手通り周辺に芸能プロダクションが多いこともあり、クリエイターや芸能人が住む賃貸マンションのイメージが強いかもしれません。しかし、実は閑静な住宅地もあります。山手通りなどの広い通りから少し離れた一画にある「諏訪山」です。
◆中目黒駅前「中目黒アトラスタワー」
諏訪山は、昭和初期まであった小字(こあざ)名で、現在の行政区分では「上目黒3丁目」あたりです。小学校"お受験"を目指す御三家幼稚園の一つともいわれる「枝光学園幼稚園」があり、敷地の広い豪邸や低層マンションが集まっています。同園は1953年に開園した歴史あるミッション系の幼稚園で、そこに通う目的の教育熱心なファミリーのニーズが高いエリアといえるでしょう。
◆諏訪山/上目黒3丁目「ザ・諏訪山レジデンス」
「近代日本の集合住宅」の発展に関わった「代官山」
渋谷・恵比寿・中目黒で形作られるトライアングルの真ん中に「代官山」があります(前ページ図2マップ参照)。渋谷川と目黒川にはさまれた一帯に、青葉台、猿楽町、鉢山町、南平台など、高級感のある高台の住宅地が集まっています。200m2を超える大型住戸のプレミアムマンションを見つけることも難しくありません。
また代官山駅周辺は、最先端のファッションやカルチャーのイメージがありますが、近代日本の「集合住宅」の発展についても、重要な役割を担ってきました。
<代官山の「集合住宅開発」3つのプロジェクト>
・1927年:同潤会代官山アパート誕生。関東大震災の復興支援団体「同潤会」が建設した近代日本で最初期の鉄筋コンクリート造集合住宅の一つ。青山アパート(現・表参道ヒルズ)と共に代表的な存在でした。1996年に解体後、建て替え・再開発で2000年に「代官山アドレス」として生まれ変わりました。
・1955年:代官山東急アパートメント誕生。外国人向け高級賃貸住宅の先駆けといわれ、日本人の作家や俳優、ミュージシャンなども住んでいました。1993年に建て替えられており、現在は、シェアオフィスやライフスタイルショップなどの複合施設「テノハ代官山」として運営中。2020年前後に再リニューアルする計画があります。
・1969年:代官山ヒルサイドテラス第一期開業。計画スタートから25年間、6期に渡って、旧山手通りの細長い200mに及ぶエリアに、住宅と店舗・ホールを核とした一連の低層集合住宅群が建設されました。
デザイナーが住居兼アトリエを構えたり、アート系のイベントが開催されたり、70年代初期に生まれた『アンアン』『ノンノ』などのファッション雑誌に掲載される記事のロケ地として利用されたり、オシャレで洗練された街というイメージづくりにつながる源となりました(※)。
※参考:『ヒルサイドテラス白書』「視点3イメージとビジョン/岩橋謹次」(槇文彦+アトリエ・ヒルサイド編著。住まいの図書館出版局2001年10月20日第二刷)
代官山で、新しい時代を切り開いた3つの都市型集合住宅の試みが生まれたことは、この地域を象徴的に物語っているのではないでしょうか。
◆代官山町「代官山アドレス」
旧山手通り沿いには、デンマーク王国大使館(猿楽町)、エジプト・アラブ共和国大使館(青葉台)、マレーシア大使館(南平台)を始めとした外国大使館、教会、インターナショナルスクールも多く、国際色豊かな雰囲気を醸し出しています。
代官山は今も変化し続けています。旧山手通り沿いにあったNTT猿楽町社宅の跡地に、代官山T-SITEができたのは2011年。蔦屋書店を核に、自転車・カメラ・ペット・輸入玩具などの専門ショップやクリニックが併設され、広い駐車場が整備されています。
そして、代官山交番前から目切坂を下ると、2019年4月開校を目指して東京音楽大学「中目黒・代官山新キャンパス計画」が進行中です。音楽ホールや、中目黒と代官山の二つのまちとキャンパスをつなぐオープンスペースなどが設けられる予定です。
グルメや大規模な商業施設、ファッションのイメージで語られることの多い恵比寿・代官山・中目黒。しかし、マンションや歴史ある住宅街が広がるエリアもあり、住む街としての魅力もあふれる「住みたい街」ランキング上位も納得の街といえるでしょう。
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