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若年層中心に50m2未満の住宅に一定需要

2018年07月26日

不動産流通経営協会は25日、「50m2未満の住宅の居住満足度・住宅購入がライフスタイルに与える影響に関する調査」を発表した。首都圏などの25~49歳以下の男女を対象に実施。2万1279件(若年8054件、中年1万3225件)のサンプルを得た。

調査からは50m2未満の住宅にも一定のニーズがあることを把握。同協会が09年以降の税制改正要望で掲げている「住宅ローン減税の面積要件の50m2からの緩和」の根拠として、今後の要望活動に活用する。

調査に応じた若年層(25~35歳)のうち、結婚・出産を「したくない(しないだろう)」と考える人は、結婚については全体の10%、出産については16.5%にとどまり、8割以上が結婚・出産をすでに経験しているか、今後その意向がある。

若年層で「どちらかが持ち家なら安心して結婚できる」と考える人は38.5%、「持ち家なら安心して子どもを作れる」と考える人は42.0%だった。結婚や出産などのライフイベントと住宅購入が密接に関連していることがうかがえる。

若年層が検討する住宅面積は「50m2未満も対象」と答えた人が35.3%いた。住んでいる住宅の面積と満足度は、40m2台と50m2台で大差はなかった。また、若年層の53.6%が「住宅ローン減税が50m2未満の物件に適用されるなら、50m2未満の住宅の購入意欲が高まる」と回答した。

住宅ローン減税は、ファミリー向け住宅の供給促進を目的に93年税制改正で面積要件が40m2から50m2に引き上げられた。その後50m2未満の新築分譲マンションの供給は減り、市場にストックは少ない。FRKは、住宅ローン減税の面積要件引き下げにより、新築供給と中古ストックが増え、若年層の結婚・出産の支援にもつながると期待する。

(提供:日刊不動産経済通信)

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