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2018年マンション化率は微増の12.53%

2019年02月01日

東京カンテイが1月31日に公表した、全国の世帯数に占める分譲マンション戸数の割合を示す「マンション化率」によると、18年は前年比0.12ポイント拡大し12.53%となった。リーマンショック前には年間0.20ポイント程度拡大しており、今回の拡大は限定的。同社はマンション価格の高騰による供給調整を背景にあげる。

三大都市圏のマンション化率は、首都圏は21.88%(前年比0.09ポイント増)、近畿圏は16.23%(0.19ポイント増)、中部圏は7.95%(0.04ポイント増)だった。全国で最もマンション化率が高いのは東京都の27.40%(0.20ポイント増)。神奈川県が22.77%(0.09ポイント増)と続き、地方圏では福岡県が15.62%(0.11ポイント増)と三大都市圏の水準まで上がり、広島県は再開発によるタワーマンション開発などで、10.01%(0.17ポイント増)と初めて10%の大台に達した。

最も大きな伸びを示したのは大阪府19.39%(0.27ポイント増)。大規模タワーマンションの開発に加えて、投資用1Rマンションの需要増加が背景にある。同社市場調査部の高橋雅之・主任研究員は「利回りの良さから、投資用マンションの需要が東京から、大阪や名古屋、札幌、福岡に移ってきている」と分析する。前年に最大の伸びを示した京都は、富裕層のセカンドハウスや高級物件の需要が一服。インバウンド増によるホテル開発ラッシュで、マンションは下火になってきている。

行政区別でトップは東京・千代田区85.10%(2.10ポイント増)。4年ぶりに拡大したが、14年に記録した最高値(86.18%)には届かない。そのほか大きく伸びたのは、大阪・西区58.71%(2.19ポイント増)、大阪・福島区44.48%(3.22ポイント増)、名古屋・東区39.15%(2.07ポイント増)など。富裕層実需と投資ニーズがある都市圏中心部への集中的な供給が反映された。

(提供:日刊不動産経済通信)

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