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首都圏コンパクトマンション市場動向・18年の発売戸数は2割増加

2019年03月29日

不動産経済研究所は28日、18年(1~12月)に首都圏で発売されたコンパクトマンション供給調査の結果をまとめた。コンパクトマンションは住戸専有面積が30m2以上50m2未満のワンルームとファミリータイプの中間に位置する物件。

18年に首都圏で供給されたコンパクトマンションは前年比20.0%増の3237戸で、全供給戸数(3万7132戸)に占めるシェアは1.2ポイントアップの8.7%となっている。エリア別では都区部2597戸(全発売戸数に占めるシェア16.3%)、都下102戸(2.8%)、神奈川県286戸(3.5%)、埼玉県96戸(2.2%)、千葉県156戸(3.1%)と、都区部は全供給の6分の1をコンパクトが占めている。市区別の供給上位は中央区(355戸)、台東区(238戸)、江東区(216戸)、渋谷区(204戸)、文京区(202戸)であった。

価格は高値で安定しており、18年の平均価格は前年比4.3%上昇の4439万円で2年連続のアップ。15年以降は4年連続で4000万円台となっている。売主・事業主別にみると、18年の供給トップは381戸の住友不動産で、2位に266戸のモリモト、3位に250戸の明和地所が続いている。

コンパクトマンションが注目を浴びたのは2000年頃からで、供給のピークとなったのは10年の4160戸(シェア9.3%)。都心回帰ブームの中、単身者やDINKS、シニア層、あるいはセカンドハウスやSOHOなど、ユーザー層やニーズの多様化によって、全体の供給が落ち込む中でもコンパクトの市場規模は拡大していった。10年以降は14年まで一旦落ち込むものの、15年以降は再び供給は増加に転じ、18年まで4年連続で戸数、シェアともに伸ばしている。

今後のコンパクトマンションは、多様なニーズや1~2人世帯の増加などによって高い人気を維持していることから、供給の増加傾向が続く見込み。現在は登記簿面積が50m2未満の住戸は住宅ローン控除の対象外となっている。今後住宅ローン控除がコンパクトにも適用されるようなことがあれば、一段と供給を伸ばし、シェアが大きくアップする可能性がある。

なお、詳細は本社ホームページで公開している。

(提供:日刊不動産経済通信)

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